【お前も洗脳されとるやないかい】 芽:雅人。何で人を殺しちゃいけないの? 雅:いきなり哲学的な問いをもってきやがったな。こういうのは純也の守備範囲だと思うんだが…… そうだな。一つの解としては、自分が殺されても文句を言えない為、か。つまり社会体制を 維持するための安全装置的な理屈付けだな。 芽:そういうの、洗脳って言う。 雅:そう言うなよ。いきなりナイフで襲われる様な世界よりよっぽどましだ。 芽:でも殺される前に殺せって、師匠に教わった。 雅:どんな師匠だよ!? 【あぁ、分かってたさ】 芽:雅人。少し話があるんだけど良い? 雅:何だよ、改まって? 芽:私、最近純也のことが気になってる。 雅:……おぉ、そうかそうか。やー、お前も女の子なんだなあ。うんうん、俺は嬉しいぞ。 芽:ああいう線が細い男の人って、血飛沫が良く似合うの。 雅:お約束をありがとな。 【無対策主義者】 亜:ん〜。言いにくいんだけど、死を暗示するカードばっかり出てきちゃった。死神とか、塔とか。 最近、身内に不幸とか無かった? ト:Hoo。まあ俺は幽霊みたいなものだからな。そういう結果になるのも、致し方無かろう。 亜:冗談としては面白いけど、結構深刻な状態なんだよ〜。まあ、私には関係無いんだけど。 芽:占い師として、その考え方はどうかと思う。 雅:うんうん。 【意訳すると『何故分かる!?』】 ト:Haha。メアリー、調子はどうだい? 芽:だから、私は芽依。 ト:Hoo。気にすることは無いんだぜ。 芽:――富之。 ト:What!? 芽:富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、富之、 富之、富之、富之、富之、富之、富之――。 ト:――Ok、Ok。分かった、メイでいいんだな。 芽:……漢字でお願い。 ト:Why!? 【真面目に不真面目】 芽:正義を語るためには、力が必要だと思う。 雅:いきなり何だ? 芽:力の無い正義は欺瞞だと思う。社会を形成していく上で、力は欠かすことの出来ない 要素だったんだから。 雅:話が見えてこないが、じゃあ芽依は力持つ正義で何をしたいんだ? 芽:――お婿さんを強制略取。 雅:って、そこでボケなのかよ!? 【公開ギロチン、又は晒し首】 芽:たまに、カラスを模した人形をぶら下げてる家がある。 雅:ああ。こうしときゃ、カラスに対しての見せしめになるんだろうな。 人間ってのはこんな残酷なことを、意外と平然に出来るもんだよな。 芽:じゃあ、軒先に泥棒を吊るしておけば、泥棒除けになる? 雅:中世封建時代のやり口だな、そりゃ。 【そこはかとない関係】 芽:私、頭の良い人が好きかも知れない。 雅:ほう。意外と言えば意外だが、妥当と言えば妥当だな。 芽:知識とかじゃなくて、思考力とか発想力とかそういった意味で賢さのある人がいい。 雅:暗に俺は対象外と言われてる気もするが。 芽:そんなこと無い。雅人も良い線行ってる。 雅:そうか? 芽:間、髪入れない突っ込みって、物凄く判断力要るから。 雅:喜んでいいのか微妙だな。 【ジャパニーズ・ホラーの波に乗り】 芽:映画って凄いものだと思う。 雅:何だ、いきなり? 芽:世に出てから百年ちょっとで兆単位の産業になって、文化として世間に認められてる。 これって大変なことだと思う。 雅:うーむ、言われてみればそうかもな。でも芽依が出れるのは、恐怖映画くらいしかないな〜。 芽;雅人、夢が無い。 【ヒエラルヒーだった】 芽:雅人、三竦みって知ってる? 雅:ああ。ジャンケンが一番有名だな。紙は石に勝ち、石は鋏に勝ち、鋏は紙に勝つ。 庄屋は猟師に勝ち、猟師は狐に勝ち、狐は庄屋に勝つっていう狐拳なんてのもあるらしいがな。 芽:私達の間でも出来ないかって考えてみたんだけど――。 雅:随分と暇なことしてるな、おい。 芽:みんな風花に弱くて、成立しなかった。 雅:何か色々と考えされるな……。 【むしろ誰もやらない】 芽:雅人。仮説について喋って良い? 雅:まあ長くならない程度にな。 芽:私達精霊は肉体が死を迎えた時、精神が死を拒絶した為に産まれたものだとする。 雅:ふむふむ。 芽:と言うことは、遺伝子工学なり霊的な方法で死に至っていない肉体を手に入れれれば 生き返ることが出来る? 雅:生命倫理に思いっきり引っ掛かりそうだが、それはそれとして。むー、可能かも知れんな。 精霊と生きた人間の霊体の性質が同じであることと、肉体の方の拒絶反応が問題になりそうだが。 芽:そう思う? 雅:だが、その前に本当に出来るのか、人形で予行演習を――。 芽:ありきたりだから遠慮する。 【読むのも手一杯】 芽:牡蠣、薙刀、百舌、柚子、胡瓜、仙人掌、檸檬、椛、蝙蝠、朱鷺、烏賊――。 雅:な、何だいきなり? 芽:時化、薺、痘痕、般若、困憊、乾坤、東雲、胡坐、軋轢、反故、叱咤――。 雅:えーっと。新しすぎて、手持ちの突っ込みでは対応できんぞ。 芽:流鏑馬、団扇、陽炎、糸瓜、火燵、慙愧、小童、蚯蚓、土竜、祝詞――。 雅:芽衣さん芽衣さん。もしや反抗期なのでしょうか。或いは何か変な宗教にでも 嵌まってしまわれたのでしょうか。 芽:私、漢字キャラ目指してみるかも。 雅:最初からそう言え!! 【素人は真似しない様に】 風:たまにヘッドホンつけて乱取りしたりするのよ。 そうすると、如何に自分が聴覚を頼りに戦ってるか浮き彫りになるでしょ。 雅:へー。たまに目隠しして修行するマンガとかは見るけどな。 風:ああ、それは三歳の頃からやってるから。 雅:……ちょっと待て。 桜:私は二歳半からかな。 雅:お前も対抗するな!! 【フラグ立ったかも】 風:人間、最後に物を言うのは気合と根性と執念だと思う。 雅:全部、精神的なものだな、おい。 風:でも、身体は心の入れ物に過ぎないんだよ。一流のスポーツ選手は肉体の箍を、意志の力で 外すでしょ。旧ソビエト連邦で、超能力を本格的に研究してたのは周知の事実だし。 それに大声を出すのと出さないのとでは、筋力限界が大幅に違うって学術的データも――。 雅:って言うか、お前、理論武装キャラだったのな。 風:何か方向性決まったりしてる? 【お後が宜しいようで】 風:雅人。魂と引き換えに三つの願いを叶えるって悪魔の契約あるでしょ? 雅:何だ? そういうの興味あるのか? 風:いや、ま、仮定の話だけどね。 雅:ん〜。俺は別に良いや。自分の力で手に入れたもん以外興味無いし。 風:私だったらね〜。世界一の剣豪にしてくれって言ってみるかな。 雅:きっとその瞬間、お前一人しか居ない世界に飛ばされるな。 風:だったら、ものすご〜くカッコいい男の人と―― 雅:一緒になった次の日にその男は急逝だな。或いは結婚詐欺。 風:じゃあ、揚羽と同じ位の能力を持つ霊刀使いのライバルを――、 雅:力が同じなら、同士討ちって線が一番濃いな。最悪、両者消滅。 風:うう。雅人の意地悪! 悪魔! 雅:ってか、そのものじゃねえかよ。 【発言するには力が必要】 風:芽依ちゃ〜ん。一緒にお茶しない? カフェに新しいケーキ出たんだって。 芽:……(ビクビク)。 雅:あ、こら、芽依。俺の後ろに隠れるな! 風:もう、この子ってば照れ屋さんなんだから。雅人も保護者なら、少しは教育しなさいよ。 雅:いや、そう思うなら、揚羽を手にしながら誘うのはやめてくれ。 【笹山七草(c)】 風:ん〜。羊羹って美味しいわよね。この抹茶との絶妙のコンビネーション。 日本人に産まれて良かったって思わない? 雅:いや、お前この間、『ケーキと紅茶って最高。文明開化様様よね〜』とか言ってなかったか。 その前は『アンドーナッツは日欧文化友好の架け橋』とか何とか。 風:ああ、あれね。乙女心は御都合主義ってやつよ。 雅:しかもそれ、先輩のネタじゃねえか。 【家族は出張中】 風:力って、必ずしも良い物じゃないって思うこともあるわよね。 雅:ほう。お前の口からそんな言葉を聞けるとはな。 風:本人にとっては火の粉を払っただけのつもりでも、世間様から見れば、やれ抗争だの、 やれ人間台風だの言われるわけよ。 雅:んで、何で俺を身元引受人にしようとしやがった。 風:良いじゃない。正当防衛で無実ってことに纏まったんだから。 雅:論点はそこじゃないだろ!? 【右脳肥大型サイエンティスト】 果:今日、宿題忘れて廊下に立たされちゃったよ〜。 雅:三年にゃ、んな化石みたいな先生が居やがるのか――と言うか、先輩も忘れ物なんてするんだな。 果:私だって忘れ物くらいするよ〜。でね〜。廊下に立ってて雲を見てたら、それが水酸化ナトリウムの 結晶に見えてね〜。あの実験は塩基性条件下でやれば上手くいくんじゃないかって思って、 早速実験室に籠もってたら放課後になってて、一休みしようってカフェに来たら雅人君に 会ったんだよ〜。って、何の話だったっけ? 雅:いや、それはそれで先輩らしくて良いと思うけどな。 果:?? 【不可思議現象ファイル】 芽:髪が伸びてきた。 雅:――いやいやいや。それはどう考えても心霊現象だろって、既にそうな訳だが。 芽:良い機会だから、少し媚びた髪型にしてみようと思う。 雅:ツインテールとか、団子とかってことか? 芽:うん。 雅:でもそうすると、今より濃ゆいファンが付くことになりかねないぞ。 芽:やっぱり切り揃えるだけにする。 【愛か勇気のある方の挑戦求む】 芽:健康のために野菜をたくさん食べるべきだと思う。 雅:またいきなり、突っ込み所満載な発言をしてくれるな。 芽:だから幾つか作ってみた。ブロッコリーのケチャップ掛け、レタスのお浸し、 ごぼうと人参の酢味噌和え。 雅:絶対に食えないって程では無さそうだが、この微妙な調理法は何だ? 芽:私に対する愛を試してみようと思った。 雅:残念ながら、んなものは無い。 【幽霊業界も楽じゃない】 芽:必殺技を開発してみようと思う。 雅:一昔前の少年漫画の様なことを言い出すのな、お前。 芽:先ずは触れると破裂して、音と爆風を撒き散らす「空気機雷」。 雅:のわ!? 頭がキーンとして何も聞こえん!? 芽:次いで扉を開けた瞬間、室内の酸素濃度を上昇させて火種を爆発させる「バックドラフト」 雅:どわっ!? 何だか部屋の中がえらいことに!? 芽:でも、無差別攻撃が残酷だから国際条約で禁じられてる。 雅:国際条約って何だよ!? 【えらい迷惑】 芽:鳩は平和の象徴。 雅:ん? ああ、そんなこと言われてるらしいな。まあ一説によると平和の象徴なのは野生に近い キジバトで、公園とかに居るドバトとは違うらしいんだが。 芽:……そうだったの? 雅:どうした。珍しく目を見開いて。 芽:雅人、ごめん。 雅:今度はいきなり、何に対して謝ってんだ? 芽:近所の一群、射落とした。 【処置可能範囲で良かった】 芽:雅人、反物質って知ってる? 雅:負の電荷を持つ反陽子と正の電荷を持つ陽電子、そして反中性子で構成されてる物のことだな。 この世界の物質とは触れた瞬間に純エネルギー化する訳だが、科学的にも存在は認識されてるって話だ。 んで、一体何の前振りなんだ、これは? 芽:精霊の世界にも似た現象がある。相性が悪い霊体同士が触れ合うと、消滅してエネルギーになる。 雅:ほう。そういうこともあるのか。 芽:それで、ちょっと問題が起こった。 雅:うん? 芽:私、トミーと相性悪い。 雅:大事じゃねえかよ!? 【反転商法】 雅:芽依。お前、何か嫌いなものってあるか? 芽:ピザとか揚げ物とか高脂肪食品。胃凭れするし太るから。 雅:いきなり突っ込み所満載だが――食いもん以外ではどうだ? 芽:猫と烏。目付きが悪いし生意気だから。 雅:近親嫌悪って奴だな。逆に好きなものってあるか。 芽:私、雅人が好き。 雅:……何? 芽:こう言っておけば好感度が上がる。 【物凄い大根】 芽:萌えキャラに挑戦してみようと思う。 雅:人間、分相応って言葉がある――と言っても人間じゃない訳だが。 芽:てへへ。失敗しちゃった。 雅:……。 芽:お兄ちゃん、朝だよ〜。 雅:……。 芽:わー。それって超凄いって感じー。 雅:とりあえず、台詞が棒読みな以上はどうにもならんと思うが。 芽:てへへ。 【出来るは出来る】 ト:Hahaha。Boss。一緒に、健やかな汗を流さないかい? 雅:遠慮しとく……っつうか、見た目は自由に変えられるんだから、筋トレは意味無いだろ? ト:Hoo。Bossは分かって無いな。精霊ってのは精神で身体を維持してるんだぜ。つまり、 心を鍛えている訳さ。 雅:そういうもんかね。いっそ脳味噌まで筋肉にしちまったら良いんじゃねえか。 ト:Oh、それは良いアイディアだな。流石はBossだぜ。 雅:――済まん。前言撤回させてくれ。 【萌えキャラへの挑戦】 雅:つっ。火傷しちまった。 芽:痛い? 雅:まあ、な。でも氷で冷やしときゃ大分マシになるだろ。 芽:雅人、舐めてあげる。 雅:――はぁ? 芽:そうすることで好感度が上がる。 雅:それと同時に、俺への殺意が上昇するわけなのだがな。 【ブルーチーズや鮒寿司の如く】 雅:とある専門家の調査によると、筋肉ゾーンというものがあるらしい。 ト:Oh? 何なんだい、それは? 雅:女性の八割はお前の様な筋骨隆々の男は好みじゃないのだが、残りの二割は熱狂的らしい。 ト:Greatな情報じゃないか。 雅:まあ、と言うことは、だ。芽依、風花、果凛先輩、亜沙、桜花と五人の女性が居る訳だから、 期待値で言えば、一人くらいそういう嗜好の奴が居てもおかしくない。 芽:何だか食べ物扱いになってる。 亜:でもまあ、最終的には食べる食べないの世界だし。 雅:って、そんなオチかよ!? 【一番は冷麦だけど】 芽:熟成したヨーグルトのねっとりした食感が好き。 雅:……。 芽:わさびや薬味を入れず蕎麦そのものの風味を楽しむのが好き。 雅:……。 芽:回転寿司とかで流れてる安っぽい玉子焼きが好き。 雅:お前、ますます精霊らしくなくなってるな。 【ひたすら迷惑】 風:ねえねえ。塩酸を水酸化ナトリウムで中和させたのって、料理に使っていい? 果:たしかに理論上はただの食塩水だけど〜。 風:ん〜。濃硫酸に水を加える作業、ゆっくりやれって言われてるけど、性に合わないのよね〜。 果:沸騰、爆発するから、絶対に駄目だよ〜。 風:トルエンってたしか幻覚系の作用があるんだったよね。裏路地とかで捌けないかな。 果:もう、雅人君〜。風花ちゃん連れてってよ〜。全然実験できないよ〜。 風:安心して、果凛ちゃん。私、今日のことで絶対に科学を志さないって決めたから。 雅:志せない、に訂正しとけ。 【だって手頃じゃない】 風:人にとって遺伝的要素って侮れないものだと思うのよ。 雅:まあ、お前と桜花を見てれば、分からんでも無いが。 風:でもそれと同時に後天的な努力も大事な訳よ。素振り一日三千回とかは基本だし。 雅:何処の世界の基本か、とことんまでに問い詰めたいが、聞くのが怖いから勘弁してやる。 風:だから雅人。修行の為、トミーか芽依ちゃん、相手させてよ。 雅:可愛くは無くとも、大事な使い魔二人を野獣の噛ませ犬に出来るかい。 【トミーだと趣旨変わる】 芽:精霊にも人権は保障されるべきだと思う。 雅:正論のようでいて、言ってることメチャクチャだな、おい。 芽:でもそうしないと力を持った殺戮狂に蹴散らされる。 雅:そりゃ風花のことか――って、まあそれは良いとして。むー、そういう理論で攻められると あながち間違っちゃ居ない気もするな。全部が全部、俺みたいな主を持って守られてるって訳でも 無いし。 芽:雅人は私を守ってくれる? 雅:ん? ああ、まあ責任もあるし、それなりにはな。 芽:――だったら良い。 雅:って、そこで顔を赤らめるな。 【と言うより手当たり次第】 風:雅人〜。ふと思ったんだけど、幽霊の類って薄ぼんやりと見えてるからこそ商品価値があるとか 思わない? 芽依ちゃんみたいに人間とほとんど変わんないんじゃ、物珍しくもなんとも無いでしょ。 雅:そう言われりゃそうだな。まあテレビとかに出てくる、程度の低い霊感能者じゃ 人間と質の高い精霊の見分けが付かないってのもあるんだろうけどな。 風:でもそう考えると、意外と人間社会へ溶け込んでる精霊ってのもいるかもね。私達が お目に掛かったこと無いだけで。 雅:むしろ身近に居るかも知れないぜ。上手いこと偽装してるだけで。 風:成程。じゃあ雅人。放課後、うちの霊体試験、受けてみない? 雅:って、いきなり俺を疑うんかい!? 【キャラ立ての基本】 ト:Hahaha。時代は今、筋肉だぜ。 雅:いや、確実に、着実に痩躯に向かってる気がするんだが。せいぜい、見た目細くとも、 しっかりついてるタイプとか。 ト:Hoo。そんなこと言って、Bossもこの肉体美を羨ましいと思ってるんだろう? どうだい、この上腕四頭筋の動きは? 雅:んな筋肉あったか? って、それはどうでも良くて。 と言っても、小柄な芽依との バランスを考えると、悪く無いのかもな。 ト:Oh。だけど不思議なものだな。何でそんな上手いこと対極の様な奴が身近に居るんだい? 雅:大人の事情だ。気にするな。 【語尾を良く伸ばすよね】 芽:あんなー。そないなことゆわれても、うち困るわー。 雅:……。 芽:はー。お茶、美味しいわー、ほんまにー。 雅:……。 芽:ほたらなー。次のテスト、この辺が出るんとちゃうかなー? 雅:……。 芽:京都弁キャラってどう思う? 雅:何か、久々に頭、痛くなってきたわ……。 【論述には無効】 風:学生の本分はやっぱり勉学よね。 雅:おお、良く言った、体育会系。 風:つまり、定期テストでそれなりの点数を取れば良い訳でしょ? 雅:若干、志が低くなった気もするが、それはそれで結構難しいんだぞ。 風:ふっふっふ。あっま〜い。一ノ瀬家には代々伝わるテスト必勝法があるのよ。 雅:な、何だか物々しいな。 風:こうしてね。六角形の鉛筆に数字を書いて、転がして出たのが答に――。 雅:ってそれ、昭和のオチだぞ!? 【無垢な少女の瞳で、かく語る】 果:そう言えば〜。私って『錬金術師』じゃなかったっけ〜? 雅:また、作者も忘れかけてるような初期設定を持ってきたな。 果:でも核壊変で安定核種であるAu197を生みだすことは現代科学で可能なんだよ〜。もちろんそれで 直接的な利益なんて得られないから大々的にはやらないけどね〜。 雅:へー。でも時代が変わって、金なんかより遙に希少なもんが山と出てくるなんて、皮肉だな。 科学は無いものねだりの極地って言うんなら、何だか切ないし。 果:でも、だからこそ無限の可能性が秘められてるんだよ〜。 雅:……だな。 【ト○とジェリーの如く】 芽:私、常に風花を抹殺する方法を考えてる。 風:ほえ? 雅:いや、本人を目の前にして言うことじゃないと思うぞ。 芽:プランその1。密室に風花を誘い込んで空気を抜く。 雅:猫に鈴を付ける鼠の童話を思い出すな。 芽:プランその2。寝込みに揚羽を盗み出して、そのまま暗殺。 風:ん〜。私、揚羽抱いて寝てるし。 芽:……ひょっとして無駄な努力? 雅:まあ、アメリカのアニメの様に、越えられない壁と言うものがあるのさ。 【有り得ねえから安心しろ】 ト:Oh、Boss。少し相談があるんだが良いかい? 雅:ほう。聞きたくは無いが、用事も無く、逃げ出せないから聞いてやろう。 ト:やはり俺の様に、完璧な男と言うものは、淑女の方々には一線引いてしまうものだと思うのだが、 どうだろう? 雅:まあ、精霊界の言語で完璧ってのは、多少ニュアンスが違うんだろうが……そうだな。 蓼食う虫も好き好きだし、諦めることは無いと思うぞ。 ト:Hoo。詰まるところ、Bossの意中の女性を陥落しても良いということだな? 雅:――はぁ。平和だなぁ。 【ゴ○ゴ13の如く】 風:あ、雅人〜。はい、これ。 雅:って、ハリセンにピコポンハンマー? 何だよこれ。 風:今期の生徒会で、慢性的なツッコミ不足に対応する為、その気質のある人間に、この手のアイテムが 正規の予算として認められたんだって。 雅:今更ながらまともじゃねえ学園だが……つまり何か。今度からこれを使って良い訳だな? 風:ん〜。でも私、武器で攻撃なんかされたら、身体が勝手に反撃されちゃうんだけどなぁ。 雅:って、待たんかい!? 【冷静に考えたら】 芽:らら〜ら〜ら〜らら〜。 雅:今度は一体、何を始めたんだ? 芽:目指すは歌姫属性獲得。 雅:まあ、一人位そんな奴が居ても良いと思うが――いっそお経系の詩で唄ってみたらどうだ? キャッチコピーは、『地縛霊もノリノリ』。 芽:成程。 雅:まあ、売れないとは思うけどな。 芽:私もそう思う。 【歌はどうでもいい】 芽:らら〜ら〜ら〜らら〜。 雅:今度は一体、何を始めたんだ? 芽:目指すは歌姫属性獲得。 雅:妙なことを始めてくれるが……何でまたそんなことをしようと思ったんだ? 芽:夜の音楽室や女子トイレで披露すれば伝説になれる。 雅:それはまあ、趣旨が違う訳なんだがな。 【日々是戦闘】 風:ん〜。箸って不思議な食器よね。普通の発想だと火を使って熱いから、木の枝で突き刺して ってことになるんだろうけど、わざわざ二本使って挟んで、口に運ぼうなんて手間の掛かること 考えたわよね。 雅:まあなぁ。ほいでもって直接口に入れるものだから、今尚素材は木が主流だし。 風:でも金属製だと、いざって時、護身用になって良いんだけどね。 雅:お前は一体、どんな事態を想定してやがるんだ。 【ねっとりしてそう】 芽:果凛。水溶液の40℃に於けるショ糖の溶解度ってどの位? 果:え? ちょっと待ってね〜。えーっと、100mlの水に230gくらいかな〜? 芽:ありがとう。 果:そんなこと聞いてどうするの? 芽:理論上、150mlの紅茶に100個以上の角砂糖を溶かせる。 雅:考えるだけで気持ち悪くなるからやめてくれ。 【あの時はここまで育つと思わなかった】 芽:人と精霊の一番の違いは恋が出来ないこと。 雅:……。 芽:死んだ理由を憶えてないって人が思うほど辛くない。 雅:……。 芽:澱んだ空気は嫌い。身体が腐っていく感じがするから。 雅:今度は一体、何を始めた? 芽:私、決め台詞が無かった。 【烏合の衆とも言う】 風:ん〜。こんな感じで配置するのが妥当だと思うんだけど。 芽:でもそれだと左方面が薄くなる。 果:じゃあ、私が下がろうか〜? 芽:それは孤立するからもっとダメ。 雅:お、どうした皆揃って。内容からしてバスケでも始めようってのか? 風:あ、雅人。ちょっとボケとツッコミのバランスを話し合ってたとこ。 雅:は? 風:やっぱりツッコミが一人しか居ないっていうのは色々大変よね〜。 芽:創造的だけど統率力に欠ける。 雅:って、冷静に分析するなよ!? 【婉曲表現がお好き】 風:将棋とかやってると分かるんだけど、雑兵を単なる雑魚として扱ってる人は大した 人物じゃないわよね。 雅:それは幹部以外瞬殺される風潮に対しての批判と取って良いのか。 風:足軽には足軽の、武将には武将の役割がある。役割を自覚した、 統制の取れた軍隊っていうのは戦力以上に脅威になるものなのよ。 芽:それは同意。 雅:で、結局、お前は何が言いたいんだ? 風:いや、3-6-1のシステムがどうこう以前に、世界レベルに対する意識の欠如が問題 なんじゃないかな〜って。 雅:サッカー批判かい!? 【実用性は低そうだ】 芽:真空は究極の断熱材。 雅:らしいな。魔法瓶なんかも、中空構造だから温度が変わらないらしいし。 芽:その性質を利用して新技を開発してみた。 雅:お前、まだやってたのかよ。 芽:高熱の溶剤を内部に閉じ込めて敵に投げ付ける『灼熱の般若湯』。 雅:その液体を加熱する準備段階を想像すると物悲しいな。 芽:液体窒素を封じ込めて攻撃する『氷結する空虚』。 雅:冷やすだけなら、減圧して温度降下させた方が早くないか? 芽:雅人の意地悪。 雅:可愛く言っても誤魔化されん。 【今からでも目指してみようか】 芽:兄妹喧嘩をしてみようと思う。 雅:お前の思考回路も、大概あれだよな。 芽:お兄ちゃん! 私のグラス、使わないでって言ったでしょ! 雅:うーわ、何か生々しいな、おい。 芽:兄貴のバカァ!! 雅:いや、経過が省略されすぎてて意味が分からないんだが。 芽:兄さん。人の物になるくらいなら今、この手で――。 雅:夢に出てくるんじゃないかってほど怖いので勘弁してください。 芽:思ったより楽しかった。 雅:お前、割かし女優気質があるのかもな。 【可愛さを助長】 果:雅人君〜。私、お色気強化を目指してみようと思うんだけど〜。 雅:何を素っ頓狂なことを言い出すかな、先輩は。どんな心境の変化だよ。 果:私、三年生で一番お姉さんなんだよ〜。それなのにみんな、ちゃん付けで〜。 さん付けになれるくらいは頑張ろうと思うんだ〜。 雅:聞いてるだけで微笑ましくなってるんだが――具体的にどうする気なんだ? 果:例えば〜。人と話す時、両手の指を組み合わせてみたり、目が合った時、微笑んでみたり〜。 雅:先輩。諦めろ。 果:?? 【悪い大人もダメだよ】 芽:氷結させて真空状態にするとミイラを作れる。 雅:フリーズドライって奴だな。スープとか野菜に使われてる技術だ。 芽:面白かったから色々試した。人参とかキクラゲとか。水に入れると元に戻る。 雅:ほう。中々、健全な科学の実験だな。 芽:でも生きた鼠を持っていったら怒られた。 雅:そりゃ、なあ。 芽:良い子は真似しちゃダメ。 雅:出来ないから安心しろ。 【頭悪そうな返答】 芽:夕方の報道番組って好き。投げっ放しの特集とか、自称知識人のコメントが適当で。 雅:自由な時間が多いと、碌なことしないな。何か始めたらどうだ? 芽:私もそう思いますよ。やっぱり若いんですから色々なことに挑戦しないと。 雅:って、思いっきり影響されてんのかよ!? 【文字通り命懸け】 ト:Hoo。やはり、ハンバーガーにコーラのコンビネーションはアメリカンのハートを揺さぶるぜ。 雅:黙れ、純血の日本人。しっかし、世の中不公平だよな。 普通、そんだけ高脂肪で高糖分の食事は身体作りには不適なんだが。 ト:Haha。俺様のソウルフルなボディに食事如き何の影響も及ぼさないぜ。 雅:そんなもんかね〜。 果:ト、トミー君。弟子入りしたいんだけど。 雅:先輩、やめとけ。 【ぬかったわ】 雅:反旗を翻してみようと思う。 風:ほえ? 果:わ、わ、わ。雅人君、第三次反抗期〜? 雅:んなもんがあんのか――じゃなくて、毎度毎度俺のツッコミで終わらせやがって。 たまには俺抜きで仕事を成立させてみろ。 風:何だか、微妙な反抗ね〜。 芽:雅人、一つ意見がある。 雅:何だよ? 芽:その行動自体オチとして成立してると思う。 雅:……しまった。 【ダメだ、勝てない】 風:何になりたいかって問われたら、女帝って答えると思うんだけど。 雅:どういう脳内経路を経て、その様な結論に至ったか、端的に述べてもらおうか。 風:いや、女の夢って言うか、究極的に他者を支配したい欲望が無いと言えば嘘になるって言うか。 浮遊霊を蹴散らした時の快感は他に得がたいものがあるし。 雅:今、お前を葬っておけば、後世の人間に評価されるかも知れないと思ってしまったよ。 風:その時は、精霊界の女王を目指してみるのもいいかもね。 雅:すまん、俺が悪かった。 【食べ物は大切に】 ト:Hahaha。Boss、新技を開発したぜ。 雅:お前もか。で、どんなんだ? ト:まず、大胸筋に生卵を挟むんだ。そして力を入れて、グシャリと潰す大技だぜ。 雅:宴会芸かよ!? しかも本人以外はダダ引き確実な内容だな、おい。 ト:Hoo。卵の殻が微妙な刺激を与えてくれるぜ。 雅:想像するだけで色々ムカつくからやめい。 【言うてやるな】 ト:Hahaha。やはり肉体美というのは罪だな。お嬢様方の視線が突き刺さって痛いぜ。 雅:まあ、お前の場合、別の意味で痛い訳だがな。 【自活する気満々】 風:今度の夏休み、海外に行こうと思ってるんだけど。 雅:ほう。何だか良く分からんが、普通の女の子っぽいことに目覚めたのか? 風:いや、ちょっと中国辺りの武術を齧ってみようかなって。 雅:前言撤回な。にしても海を渡ろうなんて思いきったことを言い出したな。 風:ん〜。と言っても、不安が無いわけじゃないのよ。 雅:言葉の問題とかか? 風:あっちで猪とか狩っても、捕まらないのかな、って。 雅:何の心配をしてるんだ、己は!? 【そもそも最新か?】 果:雅人君! お色気増大作戦だよ! 雅:ま、まだやってたのか。 果:今回は違うんだから! とある筋から手に入れた最新情報なんだよ。 雅:何だか物々しいな。 果:一つはこのネコミミ。単独生活者で自立した大人の女性を象徴してるんだって〜。 雅:……。 果:そして大きなリボン。遠目でも認識できるのは、個性として必要不可欠なんだから〜。 雅:いや、先輩。それ着実に確実に騙されてるから。 【恐ろしい子だよ、全く】 芽:蟻を砂糖で誘き寄せて一網打尽にしようと思う。 雅:一応言っておくが、外に出てるのは生殖能力の無い働き蟻で、潰しても潰しても後から沸いてくるぞ。 芽:そんなことくらい知ってる。 雅:? 芽:復讐の無い殺戮に楽しみなんて無い。 雅:お前、その内、呪われるぞ。 【そこが生命線】 芽:雅人、究極の選択。 雅:ん? ああ、あのどっちもどっちな二者択一を強要して心理的葛藤を楽しむゲームか。 んで、どんなのだ? 芽:一つは、物凄くお金を稼げる仕事に就けて、人間関係も良好で、美人で気立ての良い奥さんを 手に入れて、休日は子供と共にのんびりした時を過ごし、平日は遣り甲斐のある仕事を 一生懸命こなして――。 雅:ちょ、ちょっと待て。そんな恵まれた環境に対抗できる選択肢なんてあるのか? 芽:読者の人気。 雅:……あ〜。 【水面下でさり気に】 風:ん〜。私の場合、世界最強になりたいっていうよりは、目の前の敵に負けたくないって いうのが強いと思うのよね〜。それを突き詰めて考えれば世界一ってことになるのかも 知れないけど、両親にも勝てない内はまだまだだし。って、恋人? ちょ、ちょっと何でここでそんな話題になるのよ? 雅:風花? お前、こんなとこで何やってんだ? 風:ん? 何だか良く分かんないけど、インタビューの依頼があったから受けたの。 ?:会員ナンバー1番なんです〜。 雅:――ファン倶楽部!? 【DさんとかNさんとか】 芽:先を越された。 雅:いや、お前はお前で濃いファンが付いてるから安心しろ。 【あくまで偏見】 芽:初心を忘れず色々と噛み付いていこうと思う。 雅:お前、そういうキャラだったか? 芽:黒髪長髪は口数が少なく金髪は多い。 雅:でも、銀髪になるとまた減るのが不思議なとこだ。 芽:血液型は何となく均等に割り振ってある。 雅:日本人の四割はA型なんだけどなー。 芽:輸血ネタになるとやたらRH陰性の人が出てくる。 雅:二百人に一人しかいない、稀有な型のはずなのにな。 芽:今日も色々噛み付いた。 雅:どれかと言うと、甘噛みだけどな。 【論理主義者でも無いのに】 芽:女の子らしく占いを気にしてみようと思う。 雅:あのな。女にとって占いは、気にするものじゃなく、気になるものだと思うんだが。 芽: 雅:まあ基本だな。 芽:手相は都合が良いように変えられる。 雅:精霊流反則技だろ、それは。 芽:血が流れてないから血液型は意味が無い。 雅:つっても、あれは日本だけのもんだし。 芽:死んだ日は憶えてるけど、産まれた日は忘れた。 雅:おいおいおいおい。 芽:あんまり面白くない。 雅:お前、抜本的に向いてないな。 【存在否定】 果:わ、わ、わ〜。今日の運勢、最下位だよ〜。 雅:科学者が占いを信じるのは、問題無いのか? |