邂逅輪廻



【勝手に師匠化】
芽:某ネコ型ロボットは名前にちなんでドラ焼きが好き。
雅:お前は怖いもの無いのか。
芽:猫精霊として、この法則を受け継ごうと思う。
雅:ツッコミどころは多いが、一応話を聞こう。
 で、何を好物にする気なんだ?
芽:メイプルシロップ。
雅:――ま、お前がそれで満足なら良いんだがな。


【そしてそれは大変なのか】
果:くー。すー。むにゃむにゃ。
雅:何つうか……この素直な寝顔見てると、益々先輩らしく見えないな。
果:――!? わ、わ、わ。ま、雅人君、大変だよ!
雅:ど、どうした、いきなり。
果:クリーム入り大判焼きが、ストライキを起こして店頭から消えちゃったんだよ!
雅:一体、どんな夢を見たのか詳細を求む。


【一説によると必須条件】
芽:三国無双の大和撫子を目指してみようと思う。
雅:いや、中国とインドに大和撫子は殆ど居ないと思うのだが、どうだろう。
芽:黒髪で、世俗に流されない芯を持ってるから資格ある。
雅:ついでに胸周りが豊かでないとことかな。
芽:雅人、やらしい。
雅:乗ってやっただけだろうが!?


【猫でも分かるアインシュタイン】
芽:一般相対性理論を簡潔に述べてみようと思う。
雅:行数足りるのか?
芽:『わっはっは、俺様は光だ。世界は俺様の意思で動け』 以上。
雅:何つうか……血が通ってるようで殺伐とした近代科学だな。
芽:真理は意外と単純だったりする。


【ノリツッコミに挑戦】
果:芽依ちゃん、芽依ちゃん。妹になってくれない?
芽:意味が分からない。
果:今度、商店街のキャンペーンで、写真コンテストがあってね。
 それでテーマが姉妹なんだよ〜。
芽:それなら知ってる。奨励賞が、ケーキ屋の食べ放題。
果:だから芽依ちゃん、お願いしたいんだけど。
芽:私が姉役なら構わない。
果:成程、そうだね。私なら妹でも違和感無いもんね――って、何でだよ〜。


【返す気にもなれない】
桜:ふう、極楽極楽。やっぱりお風呂は命の洗濯だよね〜。
風:桜花って、おばさんっぽいよね。誰に似たのかな?
桜:お姉ちゃんがそんなんだから、こうなっちゃったんだって。
 はぁ。天然の人って、たまに羨ましくなるよ、ほんと。
風:そう言えば桜花。晩御飯、天然の鰈が手に入ったんだって。楽しみだよねー。
桜:……(ブクブクブク)。


【本能には勝てない】
桜:芽依って、生前は猫だったって噂があるんだけど。
芽:黙秘権は、行使する為に存在する。
桜:ふーん。ところでこれって、どう思う?
芽:……何の真似?
桜:猫じゃらしって言うんだけど。
芽:そんなもので動揺したりしない。
桜:でも、身体はそわそわしてるよね。


【似たもの漫才】
芽:覚醒をしてみようと思う。
雅:また奇妙なことを言い出すな、お前は。
芽:例えば、私の中の何かが目覚めて、身体を奪う。
雅;それは世界を滅ぼす大魔王で、それを封じる為に自己犠牲するってんだな。
 はっはっは。こいつぁ良い感動話だぜ。
芽:雅人、口が悪い。
雅:お前にだけは言われたくないわい。


【両方やってろ】
ト:Boss。一つ相談があるんだが。
雅:ほう。ついに無に帰す覚悟が出来たか。名残惜しいが、さよならは言わないぞ。
ト:Hahaha。中々質の高いJokeだぜ。
雅:いや、本気だったんだがな。
ト:それで本題なんだがな。俺の筋肉、上腕筋と大胸筋、どっちを集中的に鍛えるべきだと思う?
雅:知るか、んなこと!?


【無知の贖罪】
ト:困ったものですね。力は道具に過ぎないと何度言えば分かるのですか。
芽:……。
ト:神は死んだと良く言われますが、真に崇拝すべき存在は容易く姿を現さないと思うのですがね。
芽:……。
雅:あぁ! 芽依が立ったまま気絶してる!?
桜:私も、少し、吐き気が……。
ト:Gohoo。昔の俺を真似しただけだぜ?


【訳すと、『女の子の頬を、引っ張っちゃダメなんだよ〜』】
雅:壊滅的な程、女運が無いことに気が付いた。
果:ふえ?
雅:このままじゃ、一生結婚出来んかも知れん。
果:大丈夫だよ〜。その時は私がお嫁さんになってあげるから〜。
雅:ほう。十八にもなって、園児みたいなこと言い出すのはこの口か。
果:ひょむみゃみょろにょほみょうぉ、ひっぴゃりゃらめらんなりょ〜。


【餅並に伸びる】
果:科学者っていうのは、コンダクターだと思うんだよ〜。
雅:ほう。何だか良く分からん新説だが、話は聞いてやろう。
果:論理的思考で学説を呈して、全ての人に進む道を示す。そうやって社会貢献すべきなんだよ。
雅:ふむ。霊の存在を認知しておきながら、そんなことをほざけるのはこの口か。
果:おふぃのふはいまわひは、らめらんにゃりょ〜。
芽:ちなみに訳すと、『オチの使い回しはダメなんだよ〜』。


【お笑い用語で天丼】
果:実はボールペンって苦手なんだよ〜。
雅:俺も小学生の時分にはそんなことを言ってた気もするが……
 なんで唐突にそんなカミングアウトするかなぁ。
果:弱点を共有出来無いのは、とても悲しい関係なんだよ〜。
雅:ふむふむ。何だか良く分からんが、引っ張り甲斐のある頬なので、こうしてくれる。
果:ほりょれのらろろしゃんろまれ、なんらりょ〜。
風:ちなみに訳すと、『仏の顔も三度まで、なんだよ〜』だね。


【発作的症状】
芽:噛ませ猫。
雅:お前、言いたかっただけだろ。


【調子に乗った】
芽:ニャン国リゾート。
雅:それも言いたかっただけだろ、おい。


【暗く狭い所を好む】
ト:タコの踊り食いに挑戦するぜ。
雅:とりあえず、想像もしたくないので視界から消えてくれ。
ト:初心者は、足一本だけにしておくんだな。
雅:って、丸ごと飲み込む気かよ!?
ト:最終的には、腹の中で飼えたら最高だぜ。
雅:お前は、タコを愛してるのかそうでないのか、明快な説明を求む。


【そここそ本題】
ト:Guhoo。生徒指導のTeacherに、学園内では服を着ろと言われたぜ。
雅:とりあえず問いたいんだが、お前は生徒として認識されてるのか?
  こんな目立つ奴居たら、普通憶えてるだろ?
  つうか、下が制服じゃないのはスルーかよ?
ト:Haha。とりあえずと言いつつ、三つも質問するとは中々欲張りだな。
雅:本来なら、お前の存在自体からツッコミを入れたいくらいなんだがな。


【客観全開】
ト:Hohyoo。仮面を被って生活してみようと思うのだが、どうだろう。
雅:もう、突っ込むのさえ疲れたんだが、どういうことなのか聞きたい俺が居る。
ト:Uhh。俺のSweetでBeautyなMaskは筋肉を語る上で不利益だと気付いたのさ。
雅:聞いてみて、遣る瀬無いまでに後悔している俺が居る。
ト:どうだい? この俺のGoldenなNewfaceは?
雅:悪役レスラーにしか見えない俺が居る。


【芸人冥利】
ト:ネコネコ詐欺と言うものを思いついたぜ。
雅:またお前は、意味不明なことを言い出すな。
ト:釣り糸の先に、裂きイカを吊るすんだ。これで後は野良猫が引っ掛かるまで待つだけだぜ。
雅:近所の暇なオッサンじゃねえか。大体、今時、そんなのに引っ掛かる猫が――。
芽:……にゃん。
雅:お前は、ほんと、美味しいなぁ。


【絶対ダメという訳でも無いけど】
蒼:天竜一伐流は剣術だけど破魔系の技も多いから神道と密接な関係があるのよね〜。
雅:神道っつうとあれですか。神社とか、御祓いとか。
 精霊士の俺にしてみれば、八百万思想の神道は受け入れ易い訳ですが。
蒼:それで、あの子達に巫女装束を着せて商売しようかと思ったんだけどね〜。断られちゃったのよ。
 風花ちゃんは、修行の妨げになりそうだから。桜花ちゃんは、報酬で揉めて。
雅:前者はともかく、後者には食いつくべきなのでしょうか。
蒼:こうなったら、私自身が出るしかないのかしらね〜。
雅:一度、巫女を辞書で引いた方が宜しいかと。


【敵に回すな、一ノ瀬一家】
雅:そういや、何で風花って剣道の試合とか出ないんです? 専門外と言ってもあいつならそこそこ
 結果残すと思うんですが。流派については公然の秘密みたいなもんですし。
蒼:たしかに、他流の技を見てみるのも良いことなのよね〜。だから、あの子が小学校に入った頃かしら。
 近所の道場に入門させようと連れて行ったのよ。その時、師範をボコボコにしちゃってね〜。
 それ以来、完全にブラックリスト入りしちゃったみたい。
雅:何つうか……あいつらしいと言うか。
蒼:本当、相手を潰す時は、歯向かう気力が残らないくらい徹底的にやれって教えてきたのにね〜。
雅:とりあえず風花があなたの娘だということはとことんまでに理解しました。



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