【いわゆる紐付きなんじゃなかろうか】 朱:マモンさんって、左右の目の色が金と青で綺麗ですよね〜。 マ:昔はどっちも青やってんけどな。神さんにケンカ売った時にこうなってもたんや。 黄:それ、単純に刻印だと思うんだよぉ。 マ:力を封じられとる感じもせーへんし、痛いっちゅうアレでもなし、 ホンマなんなんやろなぁ。 黄:動向を監視されてるとか、位置を把握されてる辺りが予想される訳だけど、 意に介してない度量の大きさに驚かされる次第なんだよぉ。 【魔王は畏怖が無ければ成立しないからな】 朱:神様が付けたんなら、呪いじゃなくて聖印になるんですかね〜? マ:言葉遊びの範疇やな。ウチらが同じことしたら、魔女の証とか言い出すねん。 黄:そりゃ、あんた悪魔だし、なんだよぉ。 朱:益虫と害虫みたいなものですかね〜。 マ:人間のそういった自分勝手さ加減がウチらをのさばらせとんのに、 ホンマ、分かってへんと思うわ。 黄:これほどまで嬉しそうに悪役として君臨されると、 ある意味、迫害する方も甲斐がないのではなかろうか、なんだよぉ。 【一途だって度が過ぎれば犯罪者だもの】 朱:マモンさんは汚れ役を引き受けてくれる、いい方だったんですね〜。 黄:それは超解釈が過ぎるんだよぉ。 マ:せやな。そないに持ち上げられるようになったら、逆に善行始めたるで。 黄:どこまで天邪鬼なんだよぉ。 朱:褒めても、けなしても一向にやる気を出さない月読さんを見習うべきですよね〜。 黄:いや、あれはあれで頑固一徹と言えば聞こえはいいけれど、 本質は只のダメ神様という事実から目を背けてはいけないと思うんだよぉ。 【分かりやすい悪を求めるのは本能なのかも】 マ:悪もんにも事情があったっちゅう展開は、転がしやすいのかも知れへんけど、 話としては薄っぺらくなるさかい反対やで。 黄:何の話なんだか、分からなくなってきたんだよぉ。 朱:ということは、マモンさんが神様に逆らったのに大した理由はないんですか〜? マ:細かい不満はナンボでもあったけどなー。一番を選べゆわれたら、気分やで。 黄:一部で天使と悪魔の抗争は出来レースだと言われているけれど、 現実はもっと遣る瀬ない事情が絡み合って出来てるから難儀極まりないんだよぉ。 【混ぜても危険にならないはずなのに】 朱:その金色の左目、近くで見てもいいですか〜? マ:いややわ、照れるわー。 黄:どういうテンションなんだよぉ。 マ:たまには、無邪気な感じを気取ってみてもええやん。 黄:純情派の悪魔とか、酷い組み合わせなんだよぉ。 朱:清廉潔白な政治家みたいなものですかね〜? 黄:そっちは理論上、存在し得るはずなんだけど、 現実に見たことないから、やっぱり正解かも知れないんだよぉ。 【他人事なら何とでも言える典型例】 朱:それにしてもこの輝き、なんだか吸い込まれてしまいそうです〜。 黄:多分、地獄に繋がってるから、気を付けた方がいいんだよぉ。 朱:ふ、ふに? マ:夜の海は冥界に直結しとるっちゅう話もあるし、ないとは言い切れへんなー。 朱:今日はこれくらいにしておいてあげます〜。 マ:見事なまでの捨て台詞やな。 黄:朱雀なら地獄に行こうとも、ゆるキャラ的にふにふにと生活できるだろうに、 何をそんなに怯えてるのかさっぱり分からないんだよぉ。 【朱雀は一体どうなるんだという話に】 天:ここで、左目の専門家たる私の出番ですね。 朱:どういうことなんですかね〜。 黄:たしかイザナギの左目から生まれたのが天照だったんだよぉ。 朱:じゃあ、卵から生まれたであろう黄龍さんは、卵の専門家なんですか〜? 黄:この様に、天然ボケは意図もせずに紛うことなき論破をしてしまうので、 取り扱いには色々と注意が必要なんだよぉ。 【ツッコミもボケの対案を求められる時代か】 天:おぉ、この瞳、紛れも無く金色です。 黄:この、鑑定人っぽいことを言おうとしたけど、 何も思いつかなかった感、嫌いではないんだよぉ。 天:だったら、黄龍さんが面白くしてください。 黄:なんで逆ギレされたんだよぉ。 マ:こないに理不尽な感じ、嫌いやないで。 黄:そりゃ、悪魔といえば元祖理不尽大王みたいなものだし、 親和性という意味では最強に近いんだよぉ。 【望まない続編が誕生するケースもあるけど】 天:それではこれより、 第一回マモンさんの左目はなんなのか会議を始めたいと思います。 朱:最初に第一回と付けられるものは、大体、次が無いですよね〜。 黄:黙っていても、世間に認められれば自然と続きが生まれるのに、 自信がないから、わざわざ強調してしまうんだよぉ。 天:初手から意気を挫かれた感がありますが、負けません。 【大地は命の源ってそういうことなのか】 天:それがいわゆるキリスト教の神が付けたものだというのなら、 どうにか分離することで、高位の存在を生み出せると思うんですよ。 黄:見事な日本神話脳なんだよぉ。 朱:神様を叩き切ったら、そこから無数の神様が生まれる世界観ですからね〜。 マ:まるでヒトデやな。 天:土をこねくり回して人間を創造したキリスト教関係者に言われたくありません。 【穢れそのものみたいな存在だから仕方ない】 天:ともあれ、私が生まれた時の様に、清らかな水で禊を行ってみたいと思います。 マ:ちょい待ち。それ、キリスト教的には、聖水ゆわんか。 天:ああ、言われてみれば。 黄:悪魔に聖水ぶっかけようとするとか、中々、高度な感じなんだよぉ。 マ:ウチくらいの格なら祓われたりはせーへんけど、痒くなるからやめてーな。 黄:そして上位悪魔にとって聖水は、漆程度のアレルギー反応を示すものだと、 どうでもいい知識が増えてしまったんだよぉ。 【乳酸菌飲料は聖水だったのか】 天:逆に、よどんだ水で洗うべきなのでしょうか。 朱:バイキンさんのイメージ映像は悪魔さんですから、雑菌まみれで問題ないと思います〜。 マ:言いたい放題やな。 黄:概ね、いつも通りなんだよぉ。 天:ここで、善玉菌は穢れているのかどうかという問題が持ち上がります。 黄:神話稼業に科学を持ち込むとややこしい話になるという、 しょうもない典型例だったんだよぉ。 【黄龍をもってしても数えるほどであろう】 朱:ところで、この場合、悪魔の左目と神の左目、どっちになるんですか〜? 天:成程。悪魔としての象徴なのか、神に由来するものと考えるのか、 興味深い着眼点ですね。 黄:割とどうでもいいんだよぉ。 天:ですが属性をハッキリさせておかないと、 マルチに展開する際、困るのではないでしょうか。 黄:そりゃ、神聖魔法で攻撃して吸収されたら戸惑うけど、 そのシチュエーションが人生で何回あると言うんだよぉ。 【特定の一族に挑戦していく】 マ:面倒やし、神の左目、悪魔の右目でええんちゃう。 黄:本人が、一番やる気なさげなんだよぉ。 朱:言ってみたものの、所詮は名称の問題ですからね〜。 天:名前を軽く考えてはいけません。 ゲームを開始する時、なんとはなしに山本と名付けたばかりに、 終盤になって違和感がとんでもないことになったケースを知っています。 黄:言いたいことは分からんでもないけど、どうして具体例を出してしまったのか、 そこんとこ、ちょっと解説を求めるんだよぉ。 【やっぱりあいつの逸話なのか】 マ:それ、ええな。 天:なにがでしょうか。 マ:せやったらこの目ん玉、『ヤマモト』って呼ぶことにするわ。 黄:とんでもない展開になってきた気がするんだよぉ。 天:私も、月読のちょっとした遊び心がこんなことになろうとは、 予想していなかっただけに動揺しています。 【悪名も限界超えれば英雄みたいなノリで】 朱:『ええい、恐れおののけ、この左目のヤマモトが目に入らぬか〜』 的な感じですかね〜? 黄:いや、目に目を入れてどうするんだよぉ。 天:話が、ややこしくなってきました。 マ:『ヤ・マ・モ・ト』ちゅな感じで溜めたら、ちょい必殺技っぽくなるんちゃうか。 黄:ここまで来ると全世界に存在する山本さんへの謝罪は必要ないというか、 逆にネタにして頂いてありがとうございますと言ってもらえるのではなかろうか、なんだよぉ。 【あの妹の姉だからしょうがない】 天:ここは考え方を変えてみましょう。 朱:と、言いますと〜? 天:本当に何がしかの影響を受けたのは、右目の方なのではないでしょうか。 黄:その転がし方、ちゃんと何とかなる自信があるのか、 一応、聞いておこうと思うんだよぉ。 天:無論、全てにおいて暗中模索、何も考えていません。 【言いたいだけな気もするのは御愛嬌】 天:ですが、よくある展開じゃないですか。 こうもあからさまに特徴的な部分はミスリードで、 真の力はそうでない部分に秘められている的な感じなのは。 朱:神様って、どれだけ性格悪いんですかね〜? 黄:天帝の爺ぃと同じ統括神だと考えれば、さもありなんなんだよぉ。 マ:あいつら、なんも意味あらへん嫌がらせしてきよるからな。 黄:それは悪魔も一緒だろと言ってやるべきなのか悩んだけど、 結局は親子なんだし、それもまた、さもありなんなんだよぉ。 【データキャラみたいなことをする両親だな】 朱:天使さんも、そういった面を持ち合わせてるんですか〜? 黄:どれだけ誠実に人生を全うしたとしても、 天国に行けるかどうかは、天使の謎査定で決まる時点で、察するべきなんだよぉ。 天:今の世の中、もっとガラス張りにすべきですよね。 朱:サンタクロースさんも、いい子にしてなかったらプレゼントを貰えませんけど、 基準が曖昧ですしね〜。 黄:とはいえ、年間通して良い子悪い子ポイントを全て記述して見せるというのも、 子供にとってはトラウマ製造間違いなしなんだよぉ。 【結局さじ加減一つじゃないかと】 マ:その点、虫一匹でも殺したこと反省せんかったら地獄行きの閻魔は、 話の分かる奴や思うで。 黄:それはそれで、ルールが雑なんだよぉ。 朱:悪いことしたなーって思えばセーフなんですか〜? マ:らしいで。 朱:細菌さんも数に含まれるとしたら、とんでもないことになりますね〜。 黄:朝から晩まで謝り続けても追いつかないのが目に見えてるけど、 一括にしたら悔いてるように思えないのが面倒なところなんだよぉ。 【多角的意見を建設的に構築すると言われても胡散臭いけど】 朱:結局のところ〜、金色の瞳がなんなのか、さっぱり分かりませんでしたね〜。 黄:そもそも、適当なこと並べ立てるだけで、 検証とか集約とか、全然してなかったんだよぉ。 天:日本語で会議とは、そういった意味合いだったかと思われますが。 黄:偏り過ぎなんだよぉ。 マ:どんな筋の通らん理屈でも、自分の我を通す為だけに押し切るもんちゃうんか。 黄:なんでそうも、最大公約数的な解釈から外れた物の見方を出来るのか、 少しは建前というものを理解した方がいいんだよぉ。 【出てくる杭は叩き潰すのが日本文化じゃないか】 天:青色が金色ってところが広がりませんよね。 赤色だったら、サファイアからルビーみたいに、理屈も付けられましたのに。 黄:起こってしまった現象に文句付けられても困るんだよぉ。 朱:気に食わない実験結果が出たら、捏造するタイプですね〜。 マ:大体、その二つは同じ酸化アルミやのに、どないして転がせっちゅうねんな。 天:この様に、思い付きを全方位から叩かれて、 どのようにして発展的な話し合いをすると言うのでしょうか。 【担当外のことなんかしたくないんだよ】 マ:五行の世界やったら、金は黄に通じるんやなかったか。 朱:言われてみましたら〜。 黄:そんな感じだった気もするんだよぉ。 天:本業だというのに、どうしてこんなにも反応が薄いのでしょう。 黄:自分達のことだからこそ、目を背けたいんだよぉ。 朱:余計な仕事が増える匂いがしますからね〜。 天:清々しいまでのサラリーマン根性ですが、 長年勤めていると、こうなってしまうものなのかも知れません。 【ケセラセラマインドなら負けないからね】 マ:まあ、深う考えてもしゃーないで。なるようになるやろ。 黄:このなんくるないさ精神が無ければ、 神への反逆なんて実行できなかったのかも知れないんだよぉ。 朱:大企業のエリートが、ベンチャー始めるみたいなものですものね〜。 天:生まれながらに国家への献身が義務付けられた私や朱雀さんには、 到底、及びもつかない行動力ですよね。 黄:天照がどうかは知らないけど、少なくても朱雀に関しては、 明日、その時の気分で寝返ってもおかしくないのが、悲しい現実なんだよぉ。
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