邂逅輪廻



【傲慢に含まれてるような気もするけど】
黄:傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲、なんだよぉ。
月:七つの大罪がどうした。
朱:前に月読さん、これを大体網羅してるって言いましたよね〜。
月:言ったような、言わなかったような?
黄:この際、発言や行動に責任を持たない厚顔も加えるべきではないかと、
 ちょっとばかり考えてしまったんだよぉ。


【何故か小鳥が上から目線】
朱:この中で〜、月読さんが一番強く持ってるのはどれかという話になりまして〜。
月:すっげー話題だな。
黄:暇人ナメんな、なんだよぉ。
月:そんな貴様に、怠惰の称号をなすりつけてくれる。
黄:それだけは、絶対に月読に負けてない自信があるんだよぉ。
朱:どっちもどっちってことで、いいんじゃないですかね〜。


【テスト期間の部屋掃除理論は偉大なり】
月:ほとんど使わない客間が物置と化して、
 掘り起こせば千年単位の文化財が出てくる黄龍に言われたくない。
黄:『寝なくちゃいけない時に見るアニメほど楽しいものはない』
 とか言い出す輩は、お話にすらならないんだよぉ。
朱:こうしてみると、月読さんの方が大分、下なのかも知れませんね〜。


【ノブレスオブリージュとかいう虚像】
朱:とりあえず、怠惰は有力候補ってことでいいですね〜。
黄:肩書と収入源があるといっても、二千年ほとんど働いてないのは凄いんだよぉ。
月:人間社会の形成とは、搾取階級が構築される過程のこと。ここ、テストに出るからな。
黄:ものの見方が偏り過ぎなんだよぉ。
朱:本来、上に行くほど責任は重くなるものなんじゃないですか〜?
月:そんなもの、貴族が庶民に対して行うアッピールに過ぎん!
黄:たしかに、『仕事つれー、俺の仕事つれーわ』って訳されると、
 あながち間違ってないとも思えてしまうんだよぉ。


【誤ちを認められるのはいいこと】
マ:なんやおもろそうなことしとんなー。
黄:強欲の権化が湧いたんだよぉ。
月:流石に、欲深さでは負けるだろう。
朱:どうですかね〜?
マ:お、世界中の人間を物欲まみれにして、
 奪われることに怯えて夜も寝れへんようにするっちゅうウチの夢と勝負するんかー?
朱:ごめんなさい、戦うまでもなくマモンさんの圧勝でした〜。


【そこかしこに点在してる】
月:私が欲どしいと言っても、手の届く範囲でしか欲しがらないからな。
黄:権力に興味ないのに姉は引き摺り下ろしたいとか、
 考えてみればロクでもねー話なんだよぉ。
月:それは強欲より、嫉妬に分類される問題だ。
黄:この話題を始めた張本人としてはなんだけど、
 こいつの場合、ハイブリッドなのが一番の問題点なのではなかろうか、なんだよぉ。


【財閥並に癒着してる気もするけど】
マ:妬み嫉みも、ええもんやでー。
黄:ええい、この悪魔め、なんだよぉ。
朱:悪魔さんって、他の方の管轄に口を出していいんですか〜?
マ:ウチら、しがない民間企業やで。
  縦割りの縄張り争いで無駄な労力つことる公務員の天使様とちごて、
 助け合えるとこは助け合わんと、すぐに潰れてまうわ。
黄:こういう一瞬で自己を正当化できる辺りが実に悪魔的というか、
 タチの悪さを感じ入ってしまうんだよぉ。


【悪魔に悪魔と言うのは罵倒になるのだろうか】
マ:そないゆうけど、上の命令を聞いてるだけの仕事なんて、何が楽しいっちゅうんや。
黄:耳が痛い真理を突きやがったんだよぉ。
月:お前、それヘロヘッロに疲れたサラリーマンの前でも言えるのかと。
マ:むしろ悪魔のウチがゆわんで、誰がゆうっちゅう話やろ。
黄:そろそろ、ボタンを押したら『この悪魔め』と再生してくれる装置を作っても、
 その手間に見合うだけの楽ができる気すらしてきたんだよぉ。


【美味しいからしょうがないよね】
朱:月読さんの暴食って、どんな感じですか〜?
月:ひたすら、同じものを食べ続けることはある。枝豆とか。
黄:精神に問題を抱えてそうな行動なんだよぉ。
月:貴様、その発言は枝豆への挑戦と受け取るぞ。
黄:話の本質が枝豆に無いことに気付かない辺りに、
 やっぱり色々と難儀なものを感じ取ってしまったんだよぉ。


【枝豆なのに未熟じゃないとはこれ如何に】
黄:枝豆なら大量に栽培してるから、食わせてやるんだよぉ。
月:枝豆様をコケにした貴様に、枝豆を調理する資格があるのか。
朱:枝豆さんは、そんなことを気にするほど心は狭くないですよ〜。
黄:この会話の落とし所を知りたいようなそうでもないような、
 とても微妙な気分なんだよぉ。


【姉はあくまで同格気取りだからセーフ】
月:塩は薄めにしろよ。枝豆の風味を損なう上に、健康にも悪影響だからな。
黄:何で茹でるだけの作業すら手伝わないくせに、あんなに偉そうなんだよぉ。
朱:傲慢も、中々いい線行くんじゃないですかね〜。
黄:ああいう、亭主関白系のいばりんぼは自分より大きい物には逆らわないから、
 どれかと言うと、狭量とか小心と表現される気がするんだよぉ。


【普段の行動が加味されてる感はある】
月:うめー、枝豆、うめー。
黄:やっぱり、心に何らかの影を感じるんだよぉ。
朱:そ、それを言ったら、白虎さんの家族も大概になりませんか〜?
黄:あいつらは本能としての大食らいだけど、
 これは精神的欠損を埋める為の偏食行動に見えるんだよぉ。
マ:長年問題児を相手し続けると、カウンセラーみたいな能力が付くんやな。
月:枝豆たくさん食べたくらいでこう言われるのって、あからさまに理不尽だよな?


【月読半壊編参照】
朱:憤怒の話ですけど〜、月読さんって、いつも怒ってるみたいに喋りますよね〜。
月:これが地だがな!
黄:さすが、社会性ゼロなだけのことはあるんだよぉ。
月:私がいきなり、『御機嫌よう、今日も皆様方に於かれましては御壮健のようで』
 とか言い出したら、人格を乗っ取られたとか疑うくせに。
黄:変なキノコ食べてお嬢様化した時のトラウマが蘇るから、
 やっぱり今のままでいいんだよぉ。


【ロバの耳の井戸が欲しいところだな】
マ:怒ることの何が悪いっちゅう話やで。
  喜怒哀楽が出せんようになったら、生き物として終わりちゃうんか。
黄:一理ある気もするんだよぉ。
朱:この場合、当たり散らしたりして迷惑を掛けるなってことじゃないんですか〜?
黄:それも一理あると言えばあるんだけど、
 溜め込みすぎると地震やマグマみたいに、大爆発が待ってるのも事実なんだよぉ。


【大衆化とはそういうことの気もするけど】
月:プンスカプンプン。
黄:自分のキャラクターを理解した上で行動しやがれなんだよぉ。
月:よくよく考えたら、七つの大罪で媚びまくれるんじゃないか。
黄:誰に対してなんだよぉ。
月:そりゃまあ、信徒、かなぁ。
黄:プンスカだの、ジェラシーだの、大飯食らって得た信者とか、
 薄っぺらすぎて、見るに耐えないと理解しやがれなんだよぉ。


【最近の流行は暴食と怠惰かな】
マ;強欲のウチはどないしたらええんや。
黄:割りかし、難易度が高いんだよぉ。
月:傲慢、憤怒、嫉妬、暴食、怠惰、色欲はまだイメージが湧くがな。
朱:あれもこれもぜーんぶ私のものみたいな感じですかね〜?
黄:何か完全に一世代前のヒロイン像の様な気もするけど、
 プンスカとか言い出す輩も死滅寸前だから、どっこいだと気付いたんだよぉ。


【この場合どっちが罪深いのか】
朱:色欲って、エロスのことですよね〜。
月:朱雀がエロスとか言い出すだけで、テンションが上がるな。
黄:レベルの高い変態なんだよぉ。
月:ギャップ萌えも理解できんとか、貴様はこの世界をナメてるよな。
黄:何でここで逆ギレできるのか、
 そっちの方が世間をナメてるとしか言いようが無いんだよぉ。


【ゴールデンドラゴンなのにローカルなのも居るんですよ】
朱:色欲の悪魔さんってどなたでしたっけ〜?
マ:アスモデウスやな。
月:七大悪魔なのに、この絶妙すぎるマイナーっぷり。親近感を覚える。
マ:実際問題、ルシファーにサタン、あとはベルゼブブくらいしか知れ渡ってへんしな。
黄:ベルゼブブは格が高いのもあるけど、あの蝿的な見た目のインパクトが強すぎて、
 忘れられないのが相当の強みな気がしてるんだよぉ。


【超雑食も暴食の内なのか】
マ:アスモデウスはなー。めっちゃ美人の女に取り憑いて、
 七人の旦那を殺したったねんで。
月:二人目、三人目くらいなら分かるが、五人目辺りから頭がおかしいとしか。
黄:男のレベルがドンドン下がっていくなら、なくはないんだよぉ。
月:それはそれで、テンション上がる設定だな。
黄:こいつの脳内がどうなってるのか、
 色んな意味で後世の為に、掻っ捌いて研究施設に提供すべきな気がしてきたんだよぉ。


【江戸時代には確立していた模様】
月:まあ露出が多ければエロいとかいう輩は、素人としか言い様がない訳だ。
  大事なのは、シチュエーションとの合致、ないしは絶妙なミスマッチっぷりだろ?
黄:プロの意見なんだよぉ。
朱:そろそろ、隔離を考えてもいいんじゃないですかね〜?
月:安心しろ、日本では迫害を恐れて、この手の同好の士は地下に潜るのが常識となっている。
黄:まるでここが治外法権みたいに言われた気がしたけど、
 そこまで間違ってない現実に、苦虫を噛み潰した心持ちなんだよぉ。


【ゴミ山からかろうじて使えるものを漁るみたいな】
朱:大体出揃った感じですけど、どれが最強ですかね〜。
黄:怠惰イチオシなんだよぉ。
マ:ウチは色欲やなー。
月:まず、選ばなくてはいけない現状に問題は無いのだろうか。
黄:大罪に相反するものが何かは知らないけど、
 前向きなものが思い当たらないんだから、しょうがないんだよぉ。


【似合わなすぎて腹が立つな】
月:私としては、傲慢を主張する。
  理由は、これだけは実力が伴えば許される感じがあるから。
黄:器のちっささを露呈してるんだよぉ。
朱:やっぱり傲慢は向いてないんじゃないですか〜?
月:やだやだ、私、傲慢がいいのー。
黄:駄々っ子は暴君と称されることもあるけど、
 これは傲慢に分類されるのか、ちょっとした検討材料の気がするんだよぉ。


【フェンリルとヘルにも言ってやってくれ】
マ:考えようによっちゃ、ガキが持っとる全能感は、
 神に届くかもと思てるっちゅう意味で、本来の意味の傲慢に近いかも知れへんで。
朱:それって、無知でないと神様に逆らおうなんて思わないってことですか〜。
マ:搦め手ならともかく、真正面からやる奴はアホ以外のなにもんでもないやろ。
黄:大昔、天帝の爺にケンカ売ったこと自体に後悔の類は無いけど、
 こうバッサリ切り捨てられるとやっぱり遣る瀬無いんだよぉ。


【ベルフェゴールと対決する日は近い】
月:成程、幼児の様にゴネれば何でも通ると思えばいいのか。
黄:一応、傲慢の象徴たるルシファーはちゃんと反逆したんだよぉ。
月:いや、軽く言うけど、実行するのはめんどいじゃん。
黄:やっぱりこいつ、怠惰が構成成分の大半を占めているのだと、
 得たくもない確信を得てしまったんだよぉ。


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