【漫画の威力は絶大だ】 玄:長年の研究結果が、ついにまとまりました。 黄:四歳児が、何かを言ってるんだよぉ。 玄:やはり、世の中、愛や金よりも、人気が全てという結論に至りました。 黄:そして若者がそう極端な物の考え方をするのもどうかと思いつつ、 結構、右に左に流れていくものな気もするんだよぉ。 【螺旋階段転げ落ち】 月:私の研究でも、人気があれば、軽犯罪までは許されると出ている。 黄:嫌な二人が、師弟となったものなんだよぉ。 月:不人気道家元となって、小銭を稼ごうかとも思う勢い。 黄:しかし不人気に不人気を掛け合わせるというのも、 負の連鎖を生むだけなのではなかろうかと、思わないでも無いのが空恐ろしいんだよぉ。 【時には秘密結社の様に】 玄:数学的に考えて、マイナスにマイナスを掛ければ、巨大な正になるはずなのですが。 黄:超質量恒星がぶつかり合った時、ブラックホールが生み出されるのに似てるんだよぉ。 月:はっ! 陰鬱な気に関して、黒い穴なぞに負けるものか。 黄:しかし訳してみると、存外、微妙な感じになる辺り、 言語というものの奥深さを感じ入った気がしないでもないんだよぉ。 【もはや定番広告に】 朱:人気って〜、そんなに大事ですかね〜? 黄:触れてはいけない言葉を放ってしまったんだよぉ。 玄:何を言っているんですか! 人気があればお金もウハウハ、恋人も山の様に出来、 更には腰痛頭痛肩こりなど、不快な諸症状からも解放されて――。 黄:前半はともかく、後半に関しては、幸運を呼ぶお守りの紹介文みたいになってるんだよぉ。 【アイデンティティなど気にしない】 玄:こういった、パワーストーンの類に手を出せば、人気者になれますかね? 黄:末期症状なんだよぉ。 月:詐欺の基本は、冷静な判断力を失わせること。 まー、宗教に関しても、似た様なことが言える訳だけど。 黄:それは仮にも日本神話界、屈指の高位神である月読が言っていいのか、 誰かちょっくら解説を入れて欲しいものなんだよぉ。 【比較対象に難が】 月:ちなみに、政治業界でも良くある話。 民主主義最大の構造矛盾とも言われている。 黄:これだけ、真面目な話が似合わない輩も居ないんだよぉ。 朱:ふに〜、困ったものですよね〜。 黄:まあ、朱雀に関して言えば、何を言っても軽く扱われる訳だから、 それに比べればナンボかマシな気がしないでもないんだよぉ。 【中毒性に警告が】 月:閃いた、歌手デビューをしようではないか。 玄:流石は師匠です。 人気者は、歌唱力がどんなに残念でも、とりあえず歌を発表しますものね。 黄:酷い偏見があった気がしないでもないんだよぉ。 玄:愛を語る前に〜、心の扉を開けようじゃないか〜♪ 黄:そして仮にも機械なんだから、音程くらい合わせろよと言いたいけれど、 この下手うま感が癖になりそうな自分が居るんだよぉ。 【ある意味表裏一対か】 月:最後は結局〜、権力最高〜♪ 黄:作詞の才能が無いことだけは把握したんだよぉ。 玄:何を言ってるんですか。全てが行き詰まっている現代社会だからこそ、 ダイレクトに心に届く、良い歌詞じゃないですか。 黄:こいつら、結局、ポジティブなんだか、ネガティブなんだか、 段々と分からなくなってくるのが、恐ろしいところなのではなかろうか、なんだよぉ。 【疾風のどや顔使い】 黄:しかし、朱雀の脳味噌の五月晴れっぷりと比べて、 玄武の後ろ向きなものの考え方は極端なんだよぉ。 月:朱雀の陽に、玄武の陰、これぞ正に陰陽道。 黄:その、うまいこと言ってやったぜと言いたげな顔付きが、 どうしようも無い位、神経に障るのが困ったものなんだよぉ。 【むしろ即物的な展開】 黄:とは言え、陰陽五行的に考えれば、火は陽中の陽であり、水は陰中の陰なんだよぉ。 月:あんたら、美味しいなぁ。 玄:う、生まれた時から、この立ち位置が決まっていたと言うのですか……。 亜:制作者サイドから言わせて貰えば、そんな意図がある訳も無いんだけどね。 黄:運命が我々を追い続けるのか、我々が運命を追い続けるのか、 哲学的な様に見えて、案外、切実な話なのかも知れないんだよぉ。 【政治家から政治屋へ】 朱:陽中の陽って〜、何をすれば良いんですかね〜? 黄:難しい質問なんだよぉ。 月:朱雀の場合、何をするでもなく陽中の陽と言った気もするが。 朱:ふに〜。褒められたんですよね〜? 黄:それに関しても難しい質問なので、とりあえず日本人っぽく、 玉虫色とかいう、良く分からない色の返事をしようかなと思うんだよぉ。 【困った時の姉頼み】 月:尚、日本神話界、陰の中の陰と言ったら私であろう。 黄:月と夜の神様だわ、冥界の管理人だわ、誰も否定はしないんだよぉ。 月:つまり、磁石のSNの様に、朱雀とはくっつき合うのが摂理である、と。 黄:とりあえず、身近な陽である姉と、そろそろ和解して欲しいかなと、 思わないでも無いとだけ言っておくんだよぉ。 【振らなければ良かった】 黄:そう言えば、須佐之男は陰陽どっちなんだよぉ。 朱:基本的にお気楽な様で〜、落ち込むことも少なくないですよね〜。 月:割と本気で、どーでもいい。 黄:実の姉がそれで良いのかと思うけれど、 こっちも本気でどうでも良くなってきたし、この話題は打ち切りなんだよぉ。 【知覚するのはほぼ不可能】 玄:決めました! 私、陰道を極めます! 黄:昔、闇を纏った聖獣とか言い出してた記憶があるんだよぉ。 月:若かりし頃は、誰でも通る道。 亜:うーん、纏めると、ステルス迷彩モードを搭載しろってことで良いの? 黄:只でさえ存在感が微妙だと嘆いているのに、 この母親、時たま本格的に鬼畜化するから侮れないんだよぉ。 【常に負けない戦術を】 玄:そうですよね。私なんて、ナチュラルにステルスを搭載してるみたいなものですよね。 ――って、何でですか! 黄:ノリツッコミも、轟沈したんだよぉ。 月:愚かな。ノリツッコミとは、言わば芸を極めた者にのみ許される禁断の奥義。 素人が安直に使うなぞ、傲慢の極みというもの。 黄:とは言え、月読の場合、常にボケかマジか分からない言い回しで予防線を張っている訳で、 むしろ玉砕した玄武の方を勇者として崇めても良いかなって思う訳なんだよぉ。 【完全に生物扱い】 玄:!! 黄:今更だけど、閃くシステムを搭載してるとか、どんだけの人工知能なんだよぉ。 亜:何しろ、私が作った訳だからね。 黄:自信満々も、ここまで来ると清々しく見えるから困ったものなんだよぉ。 玄:あ、あの〜、私が何を閃いたか、ちょっと聞いてみたりしてはくれないんですか? 黄:その、微妙に引っ込み思案な所を直さない限り人気者には成り得ないと言い掛けて、 人工知能にこんな対応をしている自分を、ちょっと疑問に思ったりもするんだよぉ。 【本人は大満足】 黄:で、何なんだよぉ。 玄:ここは逆に考えたんです。真っ当な手段で知名度を上げることが不可能であれば、 いっそ滑り芸でのし上がってやろうと。 黄:いつから、四神職は芸人枠になったんだよぉ。 月:まー、仕事をしていないと、そうなりがち。 玄:おぉっと! 何故かこんなところに、バナナの皮が!? 黄:そして滑り芸を、何か勘違いしていると言うか、もしかして意図的なのかどうなのか、 少し考えさせて欲しいんだよぉ。 【通称異次元漫才】 月:しかし、人気アイドルがやれば、この程度の芸でも笑いを取れる現実。 黄:むしろ、アイドルの芸人領域への侵食が気にならないことも無いんだよぉ。 玄:あ、あの〜、何だか話題の方向が、完全に私を無視していませんか? 黄:話が取っ散らかるのは、いつものことなんだよぉ。 玄:うっ、た、たしかに。 と言いますか、カオス漫才というのも、新機軸として興味深い――。 黄:一応言っておくと、それは朱雀と月読が確立済みであり、 脳への損傷が半端ない上、落しどころが全く無いんだよぉ。 【基本的にズレてる】 朱:忍者さんは〜、忍ぶのが御仕事ですよね〜。 月:恋を忍び、食事を忍び、訓練も忍ぶ日々の生活。 朱:ふに〜。大変ですよね〜。 月:いつしか、風呂桶の中に潜んでいるのが落ち着く、そんな猫の様な体質に。 黄:これは真似したくないんだよぉ。 玄:……。 黄:ちょっと憧れの目で見るとか、本当、玄武の思考回路はどうなってるのか、 設計図を見せて欲しいとさえ思えてきたんだよぉ。 【終わったものに興味なし】 亜:もう使わないし、設計図ならあげても良いけど? 黄:本当に使わないにしても、その物言いもどうなんだよぉ。 亜:基本的なメンテは自分でしてるし、改造する時はアドリブだし、 ぶっちゃけ、ゴミと言えばゴミなんだよね。 黄:いや、見ても分からないのはさておいて、機密事項というか、著作権的なものというか、 そういう観点は無いのかと、言って良いものか考えさせて欲しいんだよぉ。 【職業フリーサイエンティスト】 亜:科学の基本は、徹底した情報公開だよ。 論文とか書いた人に敬意さえ持ってれば、隠すことなんて無いの。 黄:パクリオブパクリ国家の元中国聖獣が言うのもどうなんだよぉ。 亜:うん、ぶっちゃけた話、麒麟の勝てば何でもありについてけなくなったのが、 出奔した理由だし。 黄:今明かされてしまった衝撃の事実の様で、まあ、薄々勘付いていた気もするし、 割とどうでも良いかなって思わなくもないんだよぉ。 【想いを伝えるのは難しい】 黄:律儀に後任を用意するのは立派だけど、何でこれなんだよぉ。 玄:さりげなく、これとか言いませんでした? 亜:ん? 面白いかなぁって思って。 黄:たしかに、面白いと言えば面白い存在ではあるけれど、 先代の意図する意味と同じであるのかについては、微妙と言わざるを得ないんだよぉ。 【飼い慣らされた野良犬の様】 玄:それでは玄武、今回の報告を玄武、始めさせて頂きます玄武。 麒:こいつは一体、何の真似だ。 青:何でも、人気獲得の為、サブリミナル的に刷り込ませるのだとか。 麒:もう少し、何とかならなかったのか。 朱:それにしても朱雀、今回の一件は朱雀、難解ですね〜朱雀。 麒:口癖になってるぞ、おい。 青:うちのメンバーでしたら、さして驚くことでは無いですけどね。 【イエローリーダー説到来】 白:青玄武、赤玄武、黄玄武。 玄:成程、戦隊ヒーロー的な展開もありやも知れませんね。 黄:元々、五行の聖獣は、そんな感じの気がしないでもないんだよぉ。 麒:黄色ポジションなんか認めんぞ。大概はイロモノじゃないか。 黄:人の立ち位置を奪っておいてその言い草もどうかと思うけど、 むしろこっちが元祖であると、堂々と誇れる器が無いのがどうしようもないんだよぉ。
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