【中国だけに劣化コピー】 玄:賢者は、先達に学ぶと言います。 黄:はぁ、そうですね、なんだよぉ。 玄:そこで私は考えました。 世界規模で絶対的人気を誇る天使から、 パクってパクってパクリまくれば良いのでは無いかと。 メ:……ん? 黄:プライドが無いと言うか、柔軟と言うか、 とにもかくにも、いつも通り、ピントのズレた日々が始まりそうなんだよぉ。 【現状は高位聖獣】 玄:天使といえば、九段階からなる階級制度です。 メ:ん……私は、第一級、熾天使。 黄:自慢は、もっと堂々と言うものなんだよぉ。 玄:そこでですね。私達中国聖獣も、ヒエラルヒーを設けて、 格を認識しやすくさせるというのはどうでしょうか。 黄:そんなことを始めると、確実に最下級に落とされて、 泣き出しかねない小鳥が居る現実を忘れてはいけないんだよぉ。 朱:へくちゅ。 【要約すると中二病】 玄:黄龍さんは良いじゃないですか。 確実に、上位に踏み止まれますよ。 黄:どうせ知名度は死んだままなんだよぉ。 メ:私も……知る人ぞ知る感じ。 玄:良いんです! 上級二位聖獣とか、そういうのに憧れてるんです! 黄:只の趣味じゃなかろうかと思いつつ、 麒麟もそういうのが好きだから採用されそうな辺りが、 そこはかとなく恐ろしいんだよぉ。 【年功序列は恐ろしい】 黄:大体、どうやって格を決めるんだよぉ。 玄:今までの実績で良いんじゃないですか? 黄:その理屈だと、生まれて僅か三年半の朱雀と玄武は、 最下層からの脱却は、ほぼ不可能と言えるんだよぉ。 玄:――ハッ!? 月:世間の荒波なんのその、今日もこの業界は平和なのであった、丸。 【トンボ様に勝てるかな】 玄:知ってましたか。高位天使は、多数の羽と瞳を持っているんです。 黄:絵にすると怖いんだよぉ。 玄:私は機械ですから、幾らでも増やすことが出来るのですがどうでしょう。 黄:あの気紛れサイエンティストがその改造を施してくれるかが一つ、 そしてそれで人気が上がるとは到底思えないのが、二つ目の難点なんだよぉ。 【ヒーローは遅れてすらやってこない】 メ:複数眼は……疲れるから封印。 黄:普段から、疲れて見えるんだよぉ。 メ:だけど、私の眼が全て開く時……世界は終わる。 玄:そ、そうだったんですか? メ:様な気がしないでもない。 黄:あー、もー、このどうしようもない空気、 何処かの誰かが颯爽と現れて、解決して欲しいものなんだよぉ。 【臨死体験否定派か】 玄:天使は、基本、男性か中性なんですか!? メ:あー……まあ、そういうことにはなってる。 黄:ここの少女天使は何者なんだよぉ。 メ:逆に……天使に会ったことある人が居ないのに、 どうしてそんなことが分かるのかと。 黄:たしかに、死んだことが無いのに霊界を語る不可思議さは、 いつ見ても滑稽極まりないものなんだよぉ。 【扱いがぞんざいに】 則:ほむ。 黄:まあ、この人間様は、現世に影響力が無いからカウント外なんだよぉ。 則:何を言うか。妾が夢枕に立てば、国の行末くらいは決められるぞえ。 黄:はいはい、その妄言は聞いておいてあげたから、 あっちで昼御飯でも食べてて下さいなんだよぉ。 【今日に始まったことでは】 玄:堕天使……ああ、良い響きです。 黄:まーた、例の発作なんだよぉ。 玄:決めました。私は今日から、堕ちた聖獣として頑張ります。 黄:いや、元々、玄武のイメージカラーは黒の訳で、 それを推していくと言っていた記憶がチラホラなんだよぉ。 【端からアウト】 メ:堕ちるのは、心にやましいものがあるのが原因。 玄:例えば、何ですか。 メ:七つの大罪だったら、暴食とか。 白:うにゃ? 黄:本能が赴くままに暴走した場合でも適用されるなら、 白虎は既に、真っ黒も良いところなんだよぉ。 【きっともうダメだ】 メ:他には……怠惰。 朱:ふに? メ:傲慢。 則:ほぉ? メ:嫉妬、などが。 月:ん? 黄:何はともあれ、キリスト教的解釈だと、 壊滅的な面子だということは把握してしまったんだよぉ。 【トリオ・デ・ダメダメーズ】 朱:わ、私は〜、やれば出来る子ですよ〜? 黄:それは、認めてると同義なんだよぉ。 則:妾が、何ゆえ他の者に気を遣わねばならんのじゃ。 黄:こっちは、完全に堕ちきってるんだよぉ。 月:私の姉さん苛めは嫉妬などではない、制裁である。 黄:そしてこれに関しては、一回りして帰ってきたような、 そんな感じということで纏めさせて貰う訳なんだよぉ。 【かぐや姫並の難題だ】 玄:皆さん! 話の本筋から外れてませんか! 黄:いつものことなんだよぉ。 朱:元々は、何でしたっけ〜? 玄:天使の人気を、私に転化させる方法です。 メ:……ん? 黄:まあ、いずれにしても導こうとしている結果に無理がある訳で、 多分、考えるだけ時間の無駄なんだよぉ。 【流出需要を取りこぼす】 月:逆に、ここでの会話で意味や意義があったことがあったのかと。 黄:それも切ない論理なんだよぉ。 玄:天使です! 全て天使の仕業です! メ:……んん? 黄:そうやって天使のネガティブキャンペーンをするのは勝手だけれど、 その結果として玄武のファンが増えるとも思えない辺りが、 悲しい話だとは思うんだよぉ。 【情報操作は基本だよ】 玄:天使長ミカエルは、その武勇で以って名を広めたんです。 黄:この御時世に、わざわざ戦うこともないんだよぉ。 玄:仮想敵はお約束です。 ここはアメリカや日本辺りを極悪人に仕立ててですね――。 黄:いや、その政策はとっくの昔に推し進められていて、 むしろ手垢が付いてるレベルであることは間違いないんだよぉ。 【天使上奏編参照】 メ:ここは、代闘士制度を復活させて、バトルトーナメントを。 黄:ネタに詰まった週刊漫画家みたいなんだよぉ。 メ:ミカエル対黄龍の夢の対決に、読者の皆もドキドキ。 黄:一体、何でそんなにもミカエルと戦わせたいのかは知らないけれど、 黄龍の知名度は、ミカエルの半分も無いのが現実なんだよぉ。 【今日も自由に生きてます】 玄:ですけど、私って、皆さんの中では弱い部類なんですよね。 黄:まー、事実だからしょうがないんだよぉ。 玄:私だって、戦略兵器並の武装を備えてますのに、 皆さんの戦闘能力は理不尽過ぎます! 黄:いや、逆に工業品である玄武がこっちの戦闘力を上回ったら、 先代玄武こそ、危険すぎて放置なんて出来ないんだよぉ。 【行動パターンからして】 玄:分かりました、武装を強化して貰ってきます。 黄:まーた、このパターンなんだよぉ。 月:甘ったれるな! 強くなりたいのならば、一人で強くなれ! 玄:はっ!? 黄:何だか、感動的な説教に聞こえなくも無いけど、 前後の文脈なんて考えず、勢いで口にしたに違いないんだよぉ。 【新しい鳴き声が】 玄:仕方無いので、確実に格下の朱雀さんを弄びたいと思います。 朱:と、とりあえず〜、羽はくすぐったいので、 余り弄らないで……ふにはにっ!? 【小市民で嫉妬魔人】 メ:強さだけが……格の証じゃない。 黄:こっちも、適当に喋ってる匂いがするんだよぉ。 メ:うん、器とか、人格とか、そういうのもきっと大事。 黄:いやいや、御高説はありがたいけれど、そのどちらも、 玄武には欠けてる訳なんだよぉ。 【宗教の行き着く場所】 玄:結局、天使の人気の秘密は何処にあるんですか。 黄:営業努力の差ということで纏めるんだよぉ。 玄:成程、一言で言うと、洗脳力、ですね。 メ:……ん? 黄:首を傾げてるけど、あながち間違って無い部分があって、 否定しきれないのが奥深い話なんだよぉ。 【どれかというと詐欺師寄り】 メ:センノウト、チガウ。 黄:何でカタコトなんだよぉ。 メ:友達の友達は、みんなトモダチ。 あなたもこれでナカヨシさん。 黄:かつて、これ程までに薄っぺらいというか、中身が無いというか、 とにかく浅い台詞があったであろうか、なんだよぉ。 【響け心のセレナーデ】 月:人気なんか無くても生きてゆけるー♪ 黄:絶望しか産み出さない歌なんだよぉ。 月:逆に考えれば、これを心の動揺無く聞ける輩は人気者。 黄:何だか、踏み絵的な悪意というか、 やたらと業が感じられる展開になってる気がしてならないんだよぉ。 【玄武は結局ダメかもね】 メ:私は……平気だったよ? 黄:目を見て喋りやがれなんだよぉ。 メ:ん……ミカエルや、ガブリエルは良いなぁ。 黄:結局、天使だからと言って、どれもかれも人気がある訳でもなく、 個々人の努力次第ということなのかも知れないんだよぉ。
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