邂逅輪廻



【基本的に勢いのみ】
朱:兄弟愛って素晴らしいですよね〜。
月:世には憎しみ合うことでしか関われない姉妹も居る。
黄:はいはい、お約束ありがとうなんだよぉ。
月:ワワワ、姉妹愛〜♪ ラララ、悲哀なり〜♪
黄:何ゆえ、賛美歌調で歌っているのかは知らないけど、
 とりあえず特に巧くは無いとだけ言わせて貰うんだよぉ。


【たまには優しさを】
朱:そう言えば〜、メタトロンさんも双子と伺いました〜。
メ:ん……たしかに私には、弟が居る。
月:ほうほう。それはそれは、出来の悪い子じゃろうて。
須:姉貴ぃ!
黄:何だか最近、須佐之男は姉貴姉貴と叫んでしかいない気がするけれど、
 須佐之男だし、別に真面目に考える問題でも無いんだよぉ。


【毒され加減は超一流】
白:何かこの業界、双子とか三つ子が多くない?
黄:大人の事情なんだよぉ。
月:まあ、同じ顔をした兄弟なんて、少年漫画辺りでは鉄板ネタ。
黄:それは単に描き分けが甘いだけではないかと、
 本筋とは関係の無い部分が気になった自分が嫌なんだよぉ。


【中二病の草分け的存在】
月:正義と悪の双子なんて、超お約束。
黄:ベタな展開なんだよぉ。
メ:ん……それはルシフェルとミカエルが、既に実践済み。
黄:尚、解説させて貰うと、悪魔の中の悪魔と称されるサタン=ルシフェルは、
 現天使長ミカエルの、双子の兄貴という話なんだよぉ。


【ある種の底辺決戦】
?:姉さん、こんなところに居たんだ。
朱:ふに? この男の子は、どなたですか〜?
メ:私の弟……名前は、サンダルフォン。
サ:紹介なんて、要らないよ。
月:何、この生意気なクソガキ。殴って良いの?
黄:まあ、神経への障り具合に関しては月読も良い勝負なので、
 どっちの味方もしたくないというのが本音なんだよぉ。


【正しい中国的立ち位置】
サ:何処のチビかと思えば、何だ、東洋のメス猿か。
月:ほほぉ、それで挑発してるつもりとは、片腹痛い。
朱:あ、青筋が立てながら言うことじゃないと思います〜。
黄:かくして、日欧の友好関係に若干のヒビが入った訳だけど、
 とりあえずは他人事だから気にしないことにしたんだよぉ。


【何か呼ばれた様な】
朱:こ、ここは友愛精神ですよ〜。ラブアンドピースです〜。
黄:安っぽいキャッチフレーズなんだよぉ。
サ:生憎、僕は同胞以外に対する愛なんて持ち合わせて無くてね。
黄:まあ、飢えた虎を相手に肉を持って愛情を説いても、
 腕ごと持っていかれる心配をするのが筋というものなんだよぉ。
白:うにゃ?


【人類総シスコン説】
メ:ん……サンダルフォン、その言葉遣いは、メッ。
黄:内容を正すべきところだと思うんだよぉ。
サ:姉さん、こんなところに居たら、精神が腐るから帰ろう。
黄:そして一つ気付いたのは、この弟、単に何処ぞのオロチキラーみたいに、
 単に姉への意識が過剰なだけなのではなかろうか、なんだよぉ。


【擬似的一人っ子政策】
月:いやぁ、モテる女は辛い。
黄:身内以外に、好いてる人が居るのかという話なんだよぉ。
月:そんな暴言を吐くと、全国二億三千万の月読ファンが黙っちゃいない。
黄:一体、日本人はいつの間にそこまで増殖したのか、
 この超少子化時代に、論理的な説明を求めてみたいところなんだよぉ。


【居座られたら負け】
サ:姉さん、だから帰ろうって。
メ:ここの縁側は……とても居心地が良い。
黄:何でどいつもこいつも、その場所を気に入るんだよぉ。
朱:こ、ここに目を付けたのは〜、私が最初なんですよ〜。
則:何を言う。妾に決まっておろうに。
黄:そろそろ、この家の所有者が誰なのかについて、
 本気で話し合う時期が来ている気がしてならないんだよぉ。


【聞こえなかったことには得意技】
サ:姉さんは、変わってしまった。
メ:……ん?
黄:いや、元々、こんな感じでトボけてるんだよぉ。
サ:それもこれも黄龍、全部、貴様のせいだ。
黄:そしてたった今、理不尽極まりない責任転嫁を食らった気がするけれど、
 華麗に受け流すと心に誓ったんだよぉ。


【黄龍的には仮だけど】
月:ハハハハ。東洋の黄色い悪魔とまで恐れられた黄龍に宣戦布告とは、
 怖い者知らずも良いところだな。
黄:とりあえず、面白そうなことに乗っかるのはやめるんだよぉ。
月:だがこやつと戦いたかったら、従順な下僕たる四神を、
 全て倒してからにして貰おうか。
黄:いや、五行の聖獣は、そんな少年漫画みたいな関係ではないし、
 そもそも、今のトップは一応、麒麟なんだよぉ。


【良い玩具になるだけ】
サ:これで、良いのかい?
白:うにゃー!?
月:ハーッハッハ。白虎は四神の中でも一番の小物。
  そんなのを締めたくらいで図に乗って貰っては困る。
黄:もう、何が何やらなんだよぉ。
サ:成程、野良猫の役目は、所詮、野良猫ということか。
黄:そしてそっちも、分かった様な顔して、
 月読の適当発言に乗るのはやめた方が良いんだよぉ。


【お前が言うのかと】
玄:えいっ、隙あり、です!
サ:ふん!
玄:え……きゃあぁぁぁぁ!?
月:ほぉ。機械仕掛けの玄武を、
 お星様になったかと思うくらい投げ飛ばすとは中々の猛者。
黄:まあ、人格に幾ら問題があろうとも、神の代理人と呼ばれるメタトロンと、
 同等の能力を持つ、偉大な天使であることに違いはないんだよぉ。


【研鑽は免罪符には非ず】
サ:これで、半分かい?
月:甘いな。今、投げ飛ばした玄武の背中に、
 朱雀が括り付けられていたことに気付かなかったようだな。
黄:いつの間に、なんだよぉ。
メ:ん……たしかに背負わせてたけど、月読って意外と頑張り屋さん。
黄:こと面白くなる方向への努力をしている事実は認めざるを得ないけど、
 それを評価するかについては、首を傾げてしまうんだよぉ。


【策動的策謀術】
月:さぁ、何処とも知れぬ荒野の向こう側へ、奴を探しに行くが良い。
サ:それってつまり、僕の不戦勝ってことだろ?
月:……ハッ!?
黄:策士策に溺れると言いたいけれど、今のを策と呼んでしまっては、
 策に申し訳無い気がするので、控えておくことにするんだよぉ。


【一種の前振りに】
サ:それで、後の一人は何処だい?
月:甘く見るなよ。四神筆頭たる青龍は、貴様などを軽々しく相手にしない。
青:この騒ぎは何ですか。
月:……。
黄:そろそろ月読は、世の中の流れというか、摂理というか、
 ぶっちゃけて言うと、お約束を理解すべきなんだよぉ。


【第一容疑者は眠らない】
サ:こいつは、ちょっと出来るね。今までの二人とは違う。
黄:さりげなく、朱雀の存在が抹消されてるんだよぉ。
青:話は今一つ飲み込めませんが、又、黄龍が何かやらかしたんですね。
黄:人を見たら泥棒と思えという言葉があるけれど、
 歩くトラブルメーカー月読の気持ちが、ちょっとだけ分かったんだよぉ。


【粗筋にすると酷い】
サ:もう一度確認するけど、こいつを叩きのめしたら黄龍を殴って良いんだね?
月:日本を代表する神として保証しよう。
黄:ツッコミどころが分からないんだよぉ。
青:私も、状況が飲み込めないので、出来ましたら簡潔に解説を。
黄:シスコンの弟が家主に八つ当たりするに至ったものの、
 その為には部下である四人集を倒さなければならず、今、三人勝ち抜いたところなんだよぉ。


【月読なのに読み違い】
青:成程、把握しました。
月:何という解読力。
青:ええ。私にとって何の益もない戦いですので、逃げさせて貰います。
月:……。
黄:この瞬間、サンダルフォン選手、無傷の四連勝が確定したんだよぉ。


【意外と良い子かも】
黄:参謀気取りの責任を取って、前座として戦って来るんだよぉ。
月:いやはや、私のような者では、力不足は否めない。
黄:酷い神様なんだよぉ。
サ:ねぇ、そろそろ良い?
黄:それにしても、変身中は絶対に攻撃してこない怪人の様に、
 律儀なことこの上ないと言って良い気がするんだよぉ。


【コンプレックスは無限大】
メ:サンダルフォン……人の家では行儀良く、ね?
サ:姉さん……。
黄:お願いだから、もうちょっと早く動いて欲しかったんだよぉ。
月:やーい、やーい、このシスコーン。
黄:いや、あんたも種類は違えど、立派なシスコンで、
 人様の家庭に口出し出来る程、立派な立場じゃなかったと思うんだよぉ。


【魔女裁判化は確定的】
サ:姉さんの顔を立てて、今日のところはこれで勘弁してやる。
黄:それはそれは、ありがたいことなんだよぉ。
月:ふぅ、ここまで全て、私の作戦通り。
黄:さて、諸君、これより月読之命断罪裁判を始めようと思うけれど、
 異議や異論は一切、認めないんだよぉ。


【王位はまだまだ譲らない】
月:そう言えば、お星様となった朱雀と玄武は元気だろうか。
黄:よくその台詞を吐けるんだよぉ。
月:私の哲学として、最終的に私に迷惑が掛からなければ特に問題はない。
黄:サンダルフォンも大概、迷惑な性格をしてると思っていたけれど、
 中々どうして、月読の殿堂っぷりには及ばない気がしてならないんだよぉ。


コント連載中



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