【一見すると一方通行】 朱:赤龍さんって〜、私の御先祖様の前に南を守護されてたんですよね〜。 赤:かかか。 朱:やっぱり〜、気苦労とかが絶えなかったんでしょうね〜。 赤:きかか。 黄:いつものことながら、何であれで会話が成り立つのか、 不思議でしょうがない訳なんだよぉ。 【すぐに使える政治家答弁】 朱:全ては〜、フィーリングなんですよ〜。 赤:くけけ。 黄:まあ、頭の配線は似てそうなんだよぉ。 白:赤龍は、黄龍が殴ってこうなったんじゃなかったっけ? 黄:そんな事実は、一切、記憶に御座いません、なんだよぉ。 【蝮の分際で偉そうな】 月:……! 赤龍とはいえ、一応は龍族だから、色々と具材が取れるはず 黄:何やら、酷い発言があったんだよぉ。 月:よしよし、良い子だから、ちょっとヒゲを取らせて――!? 黄:どうしたんだよぉ。 月:凄い勢いで、睨まれた。 黄:仮にも龍族を軽んじるからそういう目に合うのだと、 少しは身体で憶えやがれなんだよぉ。 【アウトオブ頭数】 黄:龍族が数匹で本気を出せば、国の一つや二つどうにでも出来るんだよぉ。 赤:こかか。 黄:但し、黒龍に限り数には入らないとだけは、 ひっそりこっそり言わせて貰うんだよぉ。 黒:ふぇっくしょっ! 【深読みの果てに】 赤:かかく。 月:これは、暗号の類であると推察して恐らく間違いない。 黄:朱雀の時も、似たことを言っていたんだよぉ。 月:この世は全て、裏があると思って相違無い。 黄:そういう風に陰謀論で世界を見ると、 結局のところ、何も見えなくなってしまう訳なんだよぉ。 【争いはいつでも虚しい】 赤:きけこ。 黄:大体、たかが五音で、何を表現できると言うんだよぉ。 月:遺伝子情報は、たった四種類の塩基配列で成り立っているという事実。 黄:屁理屈で月読に勝つのは無理じゃなかろうかと、 本気で思ってしまったら、多分、負けなんだよぉ。 【軽いタカリとも言える】 赤:くかか。 月:これは恐らく、お腹が空いた。 朱:ね、猫さんを飼ってるみたいですね〜。 白:あー、お腹ペコペコー。 黄:現実問題として野良猫はもっと図々しく、 具体的に要求してきやがるからタチが悪いんだよぉ。 【何は無くとも資金力】 赤:けこか。 月:未知の言語の解読は、中々に楽しい。 黄:その手の研究室にでも入れば良いんだよぉ。 月:今更下積みも面倒だから、大学を作るところから始めてみる。 黄:金と暇を持て余したお嬢様はロクな発想をしない、 今、その現実をまざまざと見せ付けられた気分なんだよぉ。 【免疫機能に乾杯】 伏:くけけー。 黄:ライバルの御登場なんだよぉ。 赤:かけか。 伏:きこかー。 黄:こんな会話でも、朱雀の電波に比べれば大したこと無い辺り、 鍛えられてる自分に気付く訳なんだよぉ。 【若人かく憂う】 朱:わ、私は予防接種ですか〜? 黄:若干のリスクもあるのが、違うところなんだよぉ。 月:医療品、医薬品の御利用は計画的に。 朱:こ、ここまで好き放題言われますと、 頭を抱えて悩みたくなります〜。 【そんな事実は認めない】 月:三人寄れば文殊の智慧と言うように、 電波も三人揃えば朱雀に対抗できるかも知れない。 黄:凄い論理なんだよぉ。 月:という訳で、早速、姉さんに連絡を――。 黄:電波度で言ったら、間違いなく月読の方が上であると、 常識的観測をすればアホでも出せる結論があるんだよぉ。 【カオスの蜜漬け叩き売り】 伏:くけけー。こんな輩と組むなんて、真っ平御免ですわー。 赤:かかか。 黄:もう、何が何やらなんだよぉ。 月:こんな殺伐とした状況だからこそ、 リーサルウェポンである朱雀を投入すべき。 黄:その結果に関しては何の責任も持たない辺り、 本当に、政治家、官僚、マスコミと何ら変わりない御方なんだよぉ。 【暇潰しには事欠かない】 赤:けかか。 朱:お花がお好きなんですか〜。 黄:似合わないこと、この上無いんだよぉ。 赤:くけけ。 朱:い、いきなり食べ出さないで下さい〜。 黄:一体、どの様な思考回路をしているのか、 朱雀並の研究材料になりそうなんだよぉ。 【愛でたくも無いし】 月:今日、赤龍が花を食べた、終わり。 黄:小学生の絵日記並の適当さなんだよぉ。 月:私がやる気を出すのは、興味のあることだけ。 黄:そう堂々と言い切られても、 ちょっとばかり反応に困ってしまう訳なんだよぉ。 【どうにでもなっちまえ】 赤:きくこ。 朱:菊子さんって〜、どなたなんですか〜? 黄:そろそろ、誰か止めるべきなんだよぉ。 月:いや、待たれい。或いは、紀久子かも知れない。 黄:そういう細かい話はどうでも良いようで、 それで満足なら敢えて触れないのもありかと思ってしまったんだよぉ。 【こうはなりたくない】 朱:きっと〜、気を失う前の恋人さんですよ〜。 月:卒倒していただけとは知らず、尼になったと見た。 赤:くここ。 黄:他人事だと思って、弄びすぎなんだよぉ。 月:私は、自分事でも楽しむ術を知っているから、特に問題は無い。 黄:それを威張って言うのも果たしてどうなのか、 頭がこんがらがってきたんだよぉ。 【むしろ上書きしたい】 朱:若くして亡くなった方って〜、過大評価を受けがちですよね〜。 黄:生々しい話なんだよぉ。 朱:赤龍さんも〜、もしあのまま亡くなっていたら、 神格化されたと思うんですよ〜。 黄:個人的な意見としては、再会しなければ記憶の片隅で蠢くことはあっても、 すぐさま消え去る項目の一つに過ぎなかったんだよぉ。 赤:かかか。 【査定表が赤過ぎる】 朱:沖田総司さんなんか〜、その典型じゃないですか〜。 黄:何か恨みでもあるのかと言いたいところなんだよぉ。 月:その手があったかと、今更ながらに後悔。 黄:たしかに月読の場合は手遅れ過ぎて、 ここから二階級特進しようと兵卒止まりな辺りが悲しい話なんだよぉ。 【八十歳無職は無いだろ的な】 朱:そう言えば〜、赤龍さんって、今の生業は何なんですか〜? 赤:かかき。 月:求職中だから、俺はニートじゃないと言い張っている。 黄:こっちも、あくまで隠居だと言っているのに、 誰も認めてくれないのが何とも言えない気分なんだよぉ。 【札束で頬を叩け】 朱:とりあえず〜、私の中で黄龍さんは相談役ですよ〜。 黄:給料は出てないんだよぉ。 月:安月給で良かったら、私が飼ってあげるけど。 黄:そういうバブル期の日本人みたいな真似をしても、 最近の子には何のことやらさっぱり分からないかと思われるんだよぉ。 【どちらがマシかは分からない】 黒:ふん、赤龍。こんなところで何をしている。 黄:盟友の御登場なんだよぉ。 朱:黒龍さんも〜、夢ばっかり見てないで現実を追えって話をですね〜。 黒:白昼から堂々と脳が夢を見ている御主には言われたくないわ。 朱:ふ、ふに〜。 【是即国辱也】 赤:かかか。 黄:心なし、トーンが上がった気がするんだよぉ。 月:いやぁ、親友って、本当に良いものですねぇ。 黄:月読の上から目線に勝る屈辱は無い訳で、 赤龍には最大限の同情を示しておくんだよぉ。 【論文レベルはピンキリで】 赤:かかか。 朱:お帰りですか〜? 黄:一体、何をしに来たんだよぉ。 月:古来より、大学生という生き物は何をするでもなく、 友人の家でダラダラ過ごすものであるらしい。 黄:だったら今から月読と朱雀を学士過程に認定するから、 とっとと卒論に向けて動き出しやがれなんだよぉ。 【気分次第で意見も変わる】 黄:それにしても、赤龍達は本当にこれからどうするんだよぉ。 月:それを、黄龍が言うのかと。 黄:龍族の寿命は無限だから、いつか何処かで何とかなるはずなんだよぉ。 月:この素晴らしき掌返しに、とりあえず乾杯。
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