邂逅輪廻



【夢見るだけなら只だもの】
朱:そう言えば〜、メタトロンさんの上司のヤハヴェさんも、
 天帝さんと同じ統括神ですよね〜?
ヘ:――!
黄:野良猫の母、反応し過ぎなんだよぉ。
ヘ:あっちに居た頃は居場所さえ掴めなかったからな。
 ここは、洗いざらい吐いて貰おうか。
黄:殺すなら、先ずはあの腐れジジィからと、
 思ってはみるけど、きっと無理に違いないんだよぉ。


【人間を作って良かった】
メ:ん……多分、簡単には会えない。
黄:このクラスの大物は、軽々しく顔を晒さないんだよぉ。
メ:最近……戦略シミュレーションに嵌まって、部屋から出てこない。
黄:何だかさりげなく様々な方面を敵に回しそうな、
 そんな発言を聞いた気がしてならないんだよぉ。


【閑職が何を言う】
朱:偉いお方も〜、暇を持て余すと大変ですよね〜。
黄:何で好意的解釈なんだよぉ。
朱:唯一神は〜、否定すると後が怖いんです〜。
黄:何度と無くジジィを否定し続けて、
 特になんとも無い輩がたくさん居る現実を見てから言って欲しいものなんだよぉ。


【若干の説得力】
月:何だか、良い酒を飲める予感がヒシヒシと。
黄:統括神も堕ちたものなんだよぉ。
朱:そういえば〜、天使さんが堕ちると堕天使さんになりますけど〜、
 あのクラスの神様が堕ちるとどうなるんですかね〜?
黄:うちのジジィはその結果だろうと、巷では噂で持ちきりの訳なんだよぉ。


【割とお茶目さん】
朱:ちなみに〜、メタトロンさんは堕ちる可能性って無いんですか〜?
黄:凄い質問なんだよぉ。
メ:よーよー、ねーちゃん……ちょっとジャンプしてみろよぉ。
黄:そこで乗ったら図に乗ると、
 言ってあげるのが親切なのかが難しいところなんだよぉ。


【酷い差があるな】
メ:ん……天使は悪魔に近付くことで感応されるから、
 私みたいに余り外へ出ないのはそんなでもない。
黄:純粋培養のお嬢様みたいなんだよぉ。
月:ほーほー。それは中々に興味深い。
黄:尚、こちらは失敗作のお嬢様であり、
 堕天使としても差し支えないレベルだと確信してるんだよぉ。


【須勢理の二の舞だけは】
月:親は無くとも、子は育つ。
黄:育ち方に、難があったんだよぉ。
メ:私は……生まれた時から変わってないから、ちょっと羨ましい。
黄:それは間違いなく、人としても天使としても誤っているから、
 絶対に憧れなんて抱いてはいけないんだよぉ。


【感謝するなら仕事くれ】
月:深く心が傷付いた。
黄:そういうのは、日頃の生活を見直してから言うんだよぉ。
月:月に一度、箸に感謝を示す為、
 スプーンとフォークで御飯を食べる私に、何たる言い草。
黄:それはある意味、箸を侮辱しているんじゃなかろうかと、
 ちょっと難しい話になってきたんだよぉ。


【難しいこと考えない】
朱:とりあえず〜、偉い神様達で談合すれば、
 世の中は平和になるんじゃ無いですかね〜。
黄:ジジィが、そんな真っ当な仕事をするはずが無いんだよぉ。
月:代理人であるはずの私達も、一切、纏めようという気配が無い件。
黄:結局、世の中なんて対処療法ばっかりで、
 ダラダラと先延ばしで物を考えるのが平和という話なんだよぉ。


【流通システム改善に類似】
メ:何だったら……ちゃんと話し合ってもいい。
黄:面倒だから、麒麟を通さず、青龍に直接お願いするんだよぉ。
朱:そ、それは面子的に良いんですか〜?
黄:あんな厄介なフィルターを通すくらいだったら、
 直に本音で話し合って貰った方が建設的なんだよぉ。


【迷走だけなら負けないよ】
メ:最初は……シルクロード問題について。
黄:何百年前の話なんだよぉ。
メ:ラクダに乗ってトコトコ砂漠を往くのは……意外と楽しい。
黄:そして、誰も心地良さについての感想など求めておらず、
 議題でも何でもなくなってるんだよぉ。


【バランスが難しそう】
朱:ラクダさんは良いですよね〜。
 一度で良いから、ヒトコブラクダさんに乗ってみたいです〜。
黄:微妙に難しい話なんだよぉ。
メ:努力すれば……きっと夢は叶う。
黄:果たしてこれは、努力してまで叶えるべき夢なのか、
 先ずはそこから考えなくてはいけないんだよぉ。


【国辱クラスの暴言】
メ:ところで……ちょっと思ったんだけど。
黄:何なんだよぉ。
メ:敵の敵は味方って言うけど……味方の味方は敵?
黄:前々から思っていたけれど、もしやこの子、
 朱雀並の配線をしているのではなかろうかなんだよぉ。


【開国僅か百五十年】
黄:とはいえ、三国志的に考えれば、あながち間違いでもないんだよぉ。
月:敵の敵も全て敵な我が国家はどうすれば。
黄:鎖国なんかして、外交力を鍛える余地がなかったツケは、
 今後、何百年も掛けて払うべきものなんだよぉ。


【世界を全部一色に】
朱:恋人の恋人も〜、大体は敵ですよね〜。
黄:仲良くやってる、不思議な三人も居るんだよぉ。
メ:一夫一婦制は……守らないとダメ。
黄:あくまで例え話にまで噛み付いてくるとは、
 この宗教は、本当に如何ともし難いんだよぉ。


【日常的光景の極み】
月:明治天皇には、側室が居た事実。
黄:何の話なんだよぉ。
月:結局、嫁がたくさん欲しければ偉くなれと、
 昔の人は言っていたということ。
黄:未婚の月読に言われても、何処と無く薄っぺらいのは、
 むしろ予定調和というものなんだよぉ。


【中立というより無関心】
メ:世の中……正しいことはいつも一つだけ。
麒:そうだな。世界の中心は、いつでも我々中華だ。
黄:厄介な子だらけなんだよぉ。
メ:今の言葉を撤回しないと……本気で怒る。
麒:そっちこそ、いい加減、私の傘下に入れ。
黄:何にしても、ケンカをするなら外でお願いしたい訳で、
 何かを壊したら、すぐさま損害賠償請求させて貰うんだよぉ。


【自縛霊の一種かと】
則:伴天連を受け入れるなぞ、貿易の為の方便じゃろうて。
黄:政治家の本音が出たんだよぉ。
メ:奥さん、奥さん……今なら極楽よりお得な天国にお連れします。
黄:そしてここで営業部長の仕事をされても、
 その皇帝様は、とっくの昔に死んでる訳なんだよぉ。


【処理しきれない】
メ:ん……不浄霊なら、浄化させていい?
黄:たしかに、根性は穢れきってるけど、
 自分だけは見失わないから、そこまでではないと思われるんだよぉ。
メ:良い人か悪い人かだけを……端的にお願い。
黄:二元論者は頭の柔軟性に欠けると、
 今更ながら実感してしまったんだよぉ。


【世の中どこも闇だらけ】
黄:妻の病気を治す為、高価な薬を盗んだ男は善悪どちらなんだよぉ。
メ:その手の審判は……ウリエルの仕事だから。
黄:役人のたらい回しは世界共通であると、
 知りたくも無い実体をまたしても暴いてしまったんだよぉ。


【傍観で良いのでは】
朱:天使さんの祝福って〜、どんなものがあるんですかね〜?
黄:即物的な話になってきたんだよぉ。
メ:とりあえず……頭をナデナデ。
朱:ふにふに〜。
黄:これで満足されると、こちらとしては一体どの様な対応をとるべきなのか、
 微妙に分からなくなって困る訳なんだよぉ。


【混沌に埋もれて眠れ】
メ:あれ〜? 声が――ちょっと遅れてない?
黄:腹話術と祝福に、何の関係があるんだよぉ。
メ:宴会芸を見せれば、場は和むかなって思った。
黄:などと、犯人は意味不明の供述をしており、
 当局は背後関係を慎重に調査中、なんだよぉ。


【消去法で全滅】
黄:とまあ、天使に過大な幻想は禁物なんだよぉ。
玄:そうですよね。やっぱり時代は、オリエンタルホーリービーストですよね。
黄:一方で、特に意味も無く英訳してしまうガイノイドに期待するのも、
 正道とは言えないのが厄介なところなんだよぉ。


【作られしモノの宿命】
メ:これを機に……どうぞ天使を宜しく。
黄:選挙演説になってきたんだよぉ。
メ:何があっても仕事を忘れるなって、頭の底で蠢いてる。
黄:いっそうちの四神達も、そういう風に改造してしまえば良いんじゃないかと、
 ちょっと邪なことを考えてしまったんだよぉ。


コント連載中



 ネット小説ランキングさん(現代ファンタジーコミカル部門)にて「それゆけ黄龍ちゃん!」を登録しています。御投票頂けると、やる気が出ます(※一作品につき月一回有効。複数作品投票可能)。

ネット小説ランキング:「それゆけ黄龍ちゃん!」に投票


サイトトップ  小説置場  絵画置場  雑記帳  掲示板  伝言板  落書広場  リンク