【メモリ不足ここに極まれり】 朱:まぁみゅうだぁって〜、恐ろしいところらしいですね〜。 黄:今、何と言ったんだよぉ。 朱:な〜にゅ〜じゃ〜です〜。 黄:多分、喋れば喋るほど遠ざかるに違いないから、 筆記して貰うが吉とみたんだよぉ。 【基本的見解】 黄:何かと思えば、バーミューダのことなんだよぉ。 朱:世界の神秘ですよね〜。 黄:世間様では、朱雀の脳内が一番の神秘であると、 定説が成り立っているんだよぉ。 朱:ふ、ふに〜。 【危険手当くらい出るよ】 黄:神秘と言えば、朱雀は、ピラミッドが似合うと思うんだよぉ。 朱:す、スフィンクスさん並の貫禄がありますかね〜。 黄:そうじゃなく、東洋の風見鶏として、 砂嵐を感知する御仕事なんだよぉ。 【もっと進化を】 黄:或いは、南米のマチュピチュ辺りはどうなんだよぉ。 朱:わ、私、空気が薄いところはダメなんです〜。 黄:鳳凰の血族は、鳥の中の鳥であるはずなのに、 心肺能力で渡り鳥にさえ勝てないとは、何ともはやなんだよぉ。 【神秘の生物は違うな】 朱:この間〜、猫の白虎と相撲を取ったんですよ〜。 黄:何処の足柄山なんだよぉ。 朱:戦績は十戦十敗だったんですけど、良い汗を掻きました〜。 黄:あんな二足歩行もままならない生物に負けるのは、 むしろ難しいことなのでは無かろうかと思わなくも無いんだよぉ。 【実力勝負はさて置こう】 白:逆に、朱雀が勝てる最低ラインって何処ら辺? 月:ミーアキャットは危なそう。 白:いや、ここは発想を変えて、 立ち上がることが億劫なナマケモノなんか良いんじゃないかな? 朱:こ、ここまで豪快に好き放題言われますと、 反論がしづらくなって困ります〜。 【適正だとは思う】 白:という訳で、朱雀の勝てる上限は、 並のカブトムシってことで纏まったから。 朱:か、勝手に纏めないで下さい〜。 月:ヘラクレスオオカブト辺りだと、 体格差を考慮しても怪しいから良い線だと思う。 朱:じ、実力の評価を、こんな形で聞くのは誠に遺憾です〜。 【年がら年中迷走中】 朱:ですけど〜、考えてみればカブトムシさんって、 二足歩行が困難ですよね〜。 黄:その代わり、朱雀と違って本格的に空を飛べるんだよぉ。 朱:ふに〜。角界も、ついに空中戦を取り入れた新時代へ突入するんですね〜。 黄:これは一体、何の話だったのか。 最近、頭がグチャグチャになりすぎることが多い気がしてならないんだよぉ。 【黄龍も良くやるけど】 朱:天界って〜、やっぱり雲の上にあるんですか〜? 黄:何というステレオタイプなんだよぉ。 メ:それは……企業秘密。 月:隠すということは、高天原の様な偽りの楽園に違いない。 黄:幾ら姉が嫌いと言っても、関係の無い人にまで絡めて貶めるのは、 如何なものかと思うんだよぉ。 【使用前使用後的な】 朱:ですけど〜、天界って良いですよね〜。永遠の王国なんです〜。 月:私も、一応、黄泉の国の番人なんだけど。 黄:この場合、世間様のイメージが違いすぎて、 致し方ないと思ったりもしたんだよぉ。 【ダブルで安全】 メ:何だったら……一度、遊びに来ればいい。 朱:い、良いんですか〜? メ:但し……場所を分からなくする為、道中は目隠しをして貰うけど。 黄:まるで猫を捨てる作業の様に思えて、 どうせ朱雀じゃ、見えても憶えてやしないんだよぉ。 【いつものお約束】 朱:天界は〜、実に良いところでした〜。 黄:何だか、温泉旅行っぽい物言いなんだよぉ。 朱:ですけど〜、やっぱり我が家が一番です〜。 黄:一体、いつからうちが朱雀の家になったのか、 その説明を求めさせて貰うんだよぉ。 【良い子は真似するな】 朱:やっぱり〜、鳳凰の血族として必殺技を開発すべきだと思うんですよ〜。 黄:何を始める気なんだよぉ。 朱:差し当たり〜、火力を増強したいんですけど、どうしたものですかね〜? 黄:石油なり石炭なりを、鯨飲馬食すれば良いかと思われるんだよぉ。 【大外回って始発点】 朱:まあ、それはさて置きまして〜。 黄:さて置かれたんだよぉ。 朱:私と致しましては〜、ガスタンクとチューブを繋げば成せると思うんですよ〜。 黄:発想としては、抜本的に何も変わってない気がしないでもないんだよぉ。 【個人の勝手ではある】 朱:たまには〜、日記をしたためるのも良いですよね〜。 黄:どうせなら、毎日やれば良いんだよぉ。 朱:ですけど〜、そうすると疲れるじゃないですか〜。 黄:何やら、根本的に間違った発言があったような、 そんな気がしてならないんだよぉ。 【きっと預言書扱い】 朱:『ふにふに〜。ふにふに〜ふに〜。ふに〜ふに』 黄:そして、これは何なんだよぉ。 朱:私が開発しました〜、朱雀語なんです〜。 黄:千年後、これが発掘されたとして、 誠心誠意解読する学者先生が哀れでならないんだよぉ。 【それはどうだろうか】 月:夏はやっぱり、蝉時雨。 黄:ジージージージー、うるさいんだよぉ。 月:これがふにふに鳴く生き物だったら、全く別の評価を得たのだろうか。 朱:そ、それはそれできっと、風物詩として、 歌人や文化人に愛されたに違いありません〜。 【月読には無理です】 月:ふにふにふに〜。 黄:神様ともあろう御方が、 何で木にしがみ付いてコアラの真似事をしているんだよぉ。 月:思ったより、腕や膝に力を籠めないと成り立たない。 黄:そんなことを検証する頭脳があるのなら、 少し、自分の人生を見詰め直した方が良いと思われるんだよぉ。 【進歩予定は皆無】 朱:ですけど〜、蝉さんも大変ですよね〜。 七年も地中に籠もって、外では一週間くらいしか生きられないんですから〜。 黄:恐らく、転生するまで脳が幼生のままであろう朱雀に言われるのは、 蝉の方も大概、屈辱のはずなんだよぉ。 朱:ふ、ふに〜。 【新興宗教に御用心】 月:まー、何の生き物にしても、命は長さではなく、 その限られた中で何をするかが大事ということ。 黄:永遠の寿命を持つ神様が言っても、薄っぺらいんだよぉ。 朱:いえ〜、この朱雀、誠に感服致しました〜。 黄:常々、朱雀を騙すのは容易であると、 心の底から思わされて困る訳なんだよぉ。 【自信がないので口にする】 黄:そう言えば、裏人格はどうしたんだよぉ。 朱:最近、トンと見ませんね〜。 月:きっと、私と朱雀の愛のパワーにたじろいで怯んだに違いない。 黄:その発想はポジティブな様で、そうでもない様な、 微妙感に満ち溢れていて困るんだよぉ。 【最強フィルター内蔵】 朱:やぁ、皆さん、トレンティーノ。 黄:振らなければ良かったんだよぉ。 朱:人生とは、望まぬことこそ良く起こる。 つまりはそういうことなのですよ。 黄:何だか含蓄のある言葉の様で、 朱雀の顔で言われると軽く感じるんだよぉ。 【二十八代中屈指か】 黄:さて、今日もぶん殴って追い戻す仕事が始まるんだよぉ。 朱:おっと、腕グルグルは勘弁してくれたまえ。 黄:だったら、自力で元に戻りやがれなんだよぉ。 朱:御免被るね。 黄:かつてここまで殺意を抱かせた朱雀が居ただろうかと、 五千年の記憶を紐解いてしまったんだよぉ。 【存在価値は激減】 朱:ふに〜。何故だか〜、昼なのにお星様が一杯です〜。 黄:加減を間違えた匂いがするんだよぉ。 月:もしこれで、頭の配線が直ったらどう責任を取るつもりなのか。 黄:もしやそれは良いことなのでは無かろうかと、 一瞬、本気で悩んだ自分に嫌気がさしてしまったんだよぉ。
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