邂逅輪廻



【限界を超えてゆけ】
黄:ぐぅぐぅ、なんだよぉ。
朱:黄龍さん、気持ち良さそうに寝てますね〜。
月:寝る子は育つというから、問題無し。
朱:こ、これ以上育つとどうなるのか、前例が無いのでちょっと怖いです〜。


【エンドレスループに突入】
月:蝮、蛟、龍、角龍、応龍、黄龍、今ここ。
朱:ま、まだ上があるんですか〜?
月:或いは、一回りして蝮に戻る可能性も視野に入れておかなくてはいけない。
朱:な、何だか地味にホラーの様相を呈してきました〜。


【ようやく目覚めた】
月:ぶっちゃけ、出世魚みたいなものだから、適当に名前を付けるのもあり。
朱:具体的には〜、どんな感じですか〜?
月:うむ。私から一字授けて、月龍というのが良いであろう。
黄:そんなあからさまな臣下扱いは、絶対に御免なんだよぉ。


【一瞬で洗脳】
黄:良く寝たんだよぉ。
月:ネトゲ廃人らしい豪快な昼寝っぷりに、感動しきり。
黄:寝れば寝る程に強くなる。究極の健康法なんだよぉ。
朱:す、少しばかり、お話を伺って良いですかね〜?
黄:とりあえず、朱雀にテレビショッピングだけは、
 見せちゃいけないんだよぉ。


【脊髄反射的反応】
黄:夢を見てたんだよぉ。
朱:ドリームですか〜?
黄:いつものことながら、
 この英訳に如何ほどの意味があるのか、なんだよぉ。


【そんなものあったっけ】
月:ドルゥィム。
黄:言いたいだけなんだよぉ。
月:言いたいことを言いたい様に言えないこんな世の中じゃ。
黄:言いたいことを言いたい様に言うのは自由だけれど、
 それで生まれる人間関係のヒビも自己責任なんだよぉ。


【天帝の管轄か】
朱:ところで〜、どんな夢を見ていたんですか〜?
黄:何千年も昔、まだ、黄龍じゃなかった時代のなんだよぉ。
月:と言うと、人類がまだ、木の上で生活していた頃の話。
黄:一体、どれだけの意図的ミスをすればそんな言葉が吐けるのか。
 本当に困った神様なんだよぉ。


【ある意味新人類】
月:失敬、失敬。マンモスと戦ってる頃だった。
黄:大分近付いている様で、見たことないんだよぉ。
朱:ふに〜。黄龍さんって〜、意外と最近の方なんですね〜。
黄:その表現はどうなんだろうと思いつつ、
 それはそれで良いかなと感じる自分が居るんだよぉ。


【脱線の兆し】
黄:人間は、何千年経とうと、変わらないんだよぉ。
月:男の頭はエロスのみ。女の頭は嫉妬のみの辺りが特に。
黄:それはそれで的確だけれども、
 話の肝はそこじゃない気がするんだよぉ。


【物凄い大暴投】
月:これは言うなれば、化学反応。
朱:ふに?
月:単独では大したことないけれど、
 混ぜ合わせるとドロドロネトネトな修羅場に突入する。
黄:本格的に何の話なのか、
 自分でも分からなくなってくる辺りが怖いんだよぉ。


【全て計算済み】
黄:まあ、種々の争いが無くならない部分は同意するんだよぉ。
月:全て私が、糸を引いていました。
黄:発言には責任を持って貰いたいけど、
 余りに事例が膨大過ぎて検証のしようが無いんだよぉ。


【これもポジティブなのか】
黄:何千年経っても、お山の大将を決める戦いを続けてるんだよぉ。
 飽きっぽいのに良く続くんだよぉ。
月:陰日向のナンバーツーこそ真の勝利者であると、
 気付かない様に私が仕組んだ。
黄:よくもそこまで自分を肯定する材料を見つけてくると、
 ちょっと感心さえし掛けたんだよぉ。


【玄武邂逅編参照】
黄:ここのところ、海外に行って無いんだよぉ。
玄:先代に会う為、私と共に日本へ行ったじゃないですか。
黄:あれは無理矢理付き合わされただけの上に、
 何年も前の話なんだよぉ。


【環境適応の一種かな】
朱:昔は〜、たくさん余所の国に行ってたんですか〜?
黄:元運ちゃんを、舐めるんじゃないんだよぉ。
月:旅の恥は掻き捨てとばかりに、
 どれだけの男を泣かしてきたことか。
黄:ありもしない妄言を聞く度に、
 頭痛が酷くなるのが最近の悩みなんだよぉ。


【フーテンオブザワールド】
黄:数々の名峰を制し、前人未到を掻き分けて、
 ちょっとした冒険家だったんだよぉ。
月:当時は家持ちじゃなかったから、
 ふらふらと巡り歩いてただけに違いない。
黄:……何でそのことを知ってるんだよぉ。


【絶対数は不明】
黄:居心地の良い家は魔物なんだよぉ。出たくなくなるんだよぉ。
月:貴様! 居場所が無いから終電まで居酒屋に居たいけど、
 不景気で小遣いを減らされてしぶしぶ帰らざるを得ない中年紳士に謝れ!
黄:何でそんなピンポイントな方々に謝罪の意を表さなければならないのか、
 さっぱり分からなくて困るんだよぉ。


【永遠の窓際族】
黄:だけどまあ、色々なところへ行ったけど、
 母国はやっぱり良いものなんだよぉ。
月:そうそう。私なんか、やっぱり我が家が一番ですと言う為に、
 ここに入り浸っていると言っても過言じゃない。
黄:むしろ、日本に居なくても誰も困らないだなんて、
 思ってなんかないんだよぉ。


【母国のはずなのに】
朱:故郷は〜、遠くにありて思うんですね〜。
月:私にとっては、尖閣諸島や竹島辺りが遠い場所。
黄:そういう国際的に微妙な島を持ち出すと、
 大喧嘩の種だからやめておいた方が無難なんだよぉ。


【黄龍は傍観】
麒:尖閣諸島は、中国の物だ。
黄:言うと思ったんだよぉ。
朱:こ、ここは一つ〜、恨みっこ無しで代闘士制度を復活させてですね〜。
黄:その場合、中国代表は麒麟という、早くも訳の分からない話になるんだよぉ。


【腕力で勝てそうも無いし】
月:須佐之男や姉さんでは勝てそうも無いから、私が出るしかない。
黄:苦戦は必死なんだよぉ。
月:こんなこともあろうかと、
 天叢雲剣と天之瓊矛のレプリカを大量に作っておいたから何とかする。
黄:一体、何を想定してそんなことをしていたのか、
 問い詰めたいけど、聞き流すことにしたんだよぉ。


【所詮は異端児】
月:よっ、と。
麒:こら、貴様! 雨アラレの如く矛と剣を降らせるのは反則だ!
黄:酷い外道なんだよぉ。
月:ふっふっふ、死人に口なし。負け犬の戯言なんて聞き流す為のもの。
黄:そして日中の国民性が入れ替わってる様な、
 違和感を覚えた気がしてならないんだよぉ。


【本格的に傍観】
麒:ぜぇ……ゼェ……す、全て掻い潜ってやったぞ。
黄:無茶な脚力してるんだよぉ。
月:うむ、御苦労。では始めようか。
黄:そしてあの乳酸が溜まりきった状態で勝負になるのか、
 はてさて、どうなることやらなんだよぉ。


【裏世界の女王】
月:よよいのよいっ、と。
麒:おい、コラ! 矛で延々と突くな! 間合いに入れんだろ!
黄:剣道三倍段以上のハンデなんだよぉ。
麒:しかもこの矛、降ってきてたのと感じるヤバさが違うぞ!?
月:そりゃ、父さんから譲り受けた、本物の天之瓊矛だし。
黄:レプリカを作れる以上、そんな気はしてたけど、
 目の当たりにすると、本当に酷い神様なんだよぉ。


【無駄こそ人生の極み】
月:ヴィクトリー。
麒:も、もう、こいつとは、戦わん……。
黄:疲れすぎなんだよぉ。
月:いやぁ。猪をハンティングするより、獰猛な分、楽しめた。
黄:日本がこのしたたかさを持てば脅威だろうに、
 何でこんなところで才能を浪費してるのかが分からないんだよぉ。


コント連載中



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