邂逅輪廻



【人任せなんだもん】
則:ふむ。よーぐるとは美味じゃの。
黄:健康にも良いんだよぉ。
則:新鮮な物を、毎日食してみたいものよの。
黄:言っておくけど、牛から飼えという意見だったら、
 当然の如く却下させて貰うんだよぉ。


【不思議なことに胃が四つ】
黄:牛乳と乳酸菌を飲んで、お腹の中で醗酵させれば良いんだよぉ。
則:無茶を言うでない。
黄:極めれば、納豆だって、漬物だって、
 完全なる自家製を作れる訳なんだよぉ。
則:何処と無く、牛そのものの話になってきたの。


【今日も今日とてカオス漬け】
朱:へくちゅ。
則:春よのぉ。
黄:変なところで、季節を感じないで欲しいんだよぉ。
朱:わ、私は夏の聖獣ですので〜、発言の訂正を求めさせて頂きます〜。
黄:論点はそこでないと、きっと誰もが気付くべきなんだよぉ。


【いつでもこんなもの】
黄:春になれば、コタツに入らなくても活動出来るのが嬉しいんだよぉ。
則:相変わらずよの。
黄:いっそ、来年辺りは冬眠するのもありだって思うんだよぉ。
則:妾が食らうものがなくなる故、認めぬぞ。
黄:そう言われると分かっていても、
 やっぱり一度くらいは言ってみたかった訳なんだよぉ。


【真相は闇へ還る】
則:楊貴妃や虞美人なぞ、妾に比べれば、稚児の様なものぞ。
黄:これだけ時間が経ってしまえば、どうとでも言えるんだよぉ。
朱:でしたら〜、幽魂の類を呼び寄せて、検証してみれば――。
則:そなた。妾を信用せぬのかえ。
黄:こうやって圧力を掛けるから、
 後世の歴史家が鬼の様な形相とか言うことに気付いて欲しいんだよぉ。


【結果としてラブラブ】
黄:美しい人の定義なんて、時代時代によってバラバラなんだよぉ。
白:クレオパトラは、意外と普通だった説が有名だよね。
黄:結局は、垂らし込んだ男のレベルで物が決まる世界なんだよぉ。
朱:その理屈ですと〜、櫛名田さんが、
 日本最強レベルの美人になっちゃうんですけど〜。
黄:あれは須佐之男の方が掻っ攫った例だから、
 余り参考にはならないとだけ言っておくことにするんだよぉ。


【根が生えたようだ】
則:喉が渇いたの。
黄:茶くらい、自分で淹れやがれ、なんだよぉ。
則:そなた、妾が一度でもさようなことをしているのを、見たことがあるのかえ。
黄:突っぱねてみるものの、いつもこの論理で泣きを見る訳なんだよぉ。


【毒を持ち出すしかないか】
朱:大変ですね〜。
黄:則天武后と付き合うには、何より世話好きが必須項目なんだよぉ。
白:人格矯正剤とか、薬の類を飲ませてみたら良いんじゃない?
黄:あれ程に強力な毒となると、流通してる薬程度でどうにかなるとは、
 思えない辺りが底無しに怖いんだよぉ。


【夫婦でも無いのに】
則:のぉ。
黄:晩御飯はハンバーグなんだよぉ。
則:はて。
黄:お気に入りの着物だったら、あっちに畳んであるんだよぉ。
朱:す、凄い以心伝心ですね〜。
黄:何となく、才能の使い方を間違えてる気がしてならない自分が居るんだよぉ。


【借金漬けなのに】
則:まだまだ甘いのぉ。妾の従者は、言わずともやってくれたぞ。
黄:こちとら、そういう商売じゃないんだよぉ。
朱:家政婦さんを雇えば良いじゃないですか〜。
黄:皇帝様を満足させるだけの家事が出来る人を雇うお金を、
 朱雀が全て出してくれるなら考えないことも無いんだよぉ。


【高校選びにありがち】
月:久々に、飛んできた。
黄:無駄に嗅覚が良すぎるんだよぉ。
月:家政婦は、女の子、永遠の憧れであると統計でも出てる。
黄:可愛い服を着たい願望と、その職業に就きたい願望をごっちゃにされるのは、
 色々問題があると思われる訳なんだよぉ。


【朱雀は言うに及ばず】
玄:ネコミミメイドになる夢は譲りません。
黄:もう好きにしやがれ、なんだよぉ。
則:ふむ。良くは分からぬが、妾の下で働きたいのじゃな。
黄:何でそう、自分本位の考え方しか出来ないのか、
 常々、脳構造を解明したい人物の一人なんだよぉ。


【永遠の幼子疑惑】
則:春よのぉ。
黄:それは、前に聞いたんだよぉ。
則:何ゆえ暖かくなるとかようにも眠くなるのか、ほんに不思議な話じゃ。
黄:出来ることなら、このまま夏まで寝ててくれると、
 ありがたいこと、この上無いんだよぉ。


【お前が言うなって】
則:むにゃむにゃ。
黄:本当に、良い御身分なんだよぉ。
朱:ふに〜……ふに〜……。
黄:こんなところで寝てる暇があるなら、
 やることがあるんじゃないかと、他人事ながら思ってしまうんだよぉ。


【皇帝には分からぬよ】
則:風呂は良い物よの。
黄:本当に、呑気なんだよぉ。
則:うむ。良いことを思いついたぞよ。
 庭に大穴を開け、露天風呂を作ってたもれ。
黄:そんな、子供用プールを買ってくるみたいなノリで言われても、
 工事をするというのは、本当に大変なことなんだよぉ。


【もちろん自費で】
白:穴掘れば良いんじゃないの?
黄:どう考えても、お湯が漏れない為の基礎工事に、ボイラー設置、
 排水設備と、やることは山積みなんだよぉ。
則:それを何とかするのが、お主の役目ではないか。
黄:だからこちとらしがない守護聖獣で、
 そういうのは業者と相談してやって欲しい訳なんだよぉ。


【所詮は皇帝気取り】
則:ふむ。そなたらは、食客の様なものなのじゃな。
朱:ふに?
黄:直属の臣下ではないものの、浪人に衣食住を与えて、
 いざという時、助けてもらうシステムのことなんだよぉ。
朱:それって〜、むしろ則天武后さんのこと――。
黄:本人が絶対に認めないから、触れてあげないのが優しさなんだよぉ。


【探し物は何でしょう】
黄:大体、いざって時、役に立たないんだよぉ。
則:それはそうじゃ。
 その様な小鳥、愛でる、食らう以外に、使い道があるものか。
朱:ほ、本当に自覚が皆無です〜。
黄:こんな良く分からない関係でも続くから、
 人付き合いというのは、本格的に奥深いんだよぉ。


【法令順守の意】
則:こんぷらいあんす、じゃの。
黄:今度は何なんだよぉ。
則:世を統べるものとして、昨今の言葉も押さえておかねばならぬのじゃ。
黄:その気になれば、好き勝手に法を作れる人間が言っても、
 重みもへったくれもないことだけは間違いないんだよぉ。


【周に於ける一代皇帝】
則:もらとりあむ、じゃ。
黄:状態を維持したまま、一定の猶予期間を与えることなんだよぉ。
則:そなたの地位も、もらとりあむされれば良かったのぉ。
黄:死んだ瞬間、国号を唐に戻された皇帝様に言われても、
 やっぱり重みが無いんだよぉ。


【白虎咆哮編参照】
則:ペチペチ。
白:だから、扇子で耳を叩かないでって。
黄:最初に会った時から、何も進歩してないんだよぉ。
則:ふむ。やはり頭から生えておるのじゃな。
 世には面妖な話があるものよのぉ。
黄:神獣界にどっぷり浸かっておきながら、
 今更そんなことに感嘆できる感性が凄いんだよぉ。


【時代は変わった】
則:この羽も、どうなっておるのじゃ。
朱:その件に関しましては〜、法令に則って黙秘させて頂きます〜。
黄:半ば、政治家なんだよぉ。
則:気に食わぬことを問う輩は抹殺するのは、政の基本じゃろうて。
黄:今の世でイチイチそんなことをやっていたら、
 とてつもなくでかい組織に潰されるのが関の山なんだよぉ。


【それはダメなのでは】
則:雨よのぉ。
黄:しとしと、なんだよぉ。
則:人の身で最上の位を得ようとも、
 天の心持ちは分からぬものよ。
黄:則天武后の場合、
 人の心もさっぱり分かってないと思ったら負けに違いないんだよぉ。


【古代語より難解】
朱:ふに〜、ふに〜。ふにふにふに〜。
則:あの様な者のことを、分かれと言うのも難しきことよの。
黄:世界中探しても、朱雀のことを分かる人は居ないから、
 そこのところは問題無いと思われるんだよぉ。


コント連載中



 ネット小説ランキングさん(現代ファンタジーコミカル部門)にて「それゆけ黄龍ちゃん!」を登録しています。御投票頂けると、やる気が出ます(※一作品につき月一回有効。複数作品投票可能)。

ネット小説ランキング:「それゆけ黄龍ちゃん!」に投票


サイトトップ  小説置場  絵画置場  雑記帳  掲示板  伝言板  落書広場  リンク