邂逅輪廻



【基本的にマイペース】
玄:はうっ。あの方が、あの方が目覚めてしまいます。
 み、皆さん、早く逃げて下さい。
黄:いきなり、何を言い出すんだよぉ。
朱:私も〜、中にたくさんの人格が居るみたいですし、お揃いになるんですかね〜?
玄:皆さんの淡白な反応に、空気を壊されたのが遺憾です。


【相当の屈辱】
黄:もう一つの人格は、先代玄武が完全に封じ込めたはずなんだよぉ。
玄:い、いえ、そうでは無くてですね。
 暴走タイプの私が表に出るのを必死に防ぐというのが面白い部分でして――。
黄:世の中、自分で笑いどころを解説すること程、惨めなことも無いんだよぉ。


【化学反応必定】
玄:四方の一角を司り、水を自在に操る神獣玄武、推参致しました。
黄:誰か、相手をしてやって欲しいんだよぉ。
月:ここは、言霊の魔術師の異名を持つこの私が。
黄:負に負を掛け合わせた場合、正になるなんてのは、
 数学の世界だけの話だと実感させられた訳なんだよぉ。


【ゼロトゥインフィニティ】
玄:私の瞳は過去を――。
月:そして私の瞳は未来を見通す。
黄:症状が悪化してるんだよぉ。
朱:でしたら〜、玄武さんと月読さんがメジャーになる時代を教えて欲しいです〜。
黄:残念ながら、全ての時間軸をくまなく探しても、そんな奇怪な世界はありやしないんだよぉ。


【それは使えるな】
玄:細目のキャラが、ここ一番で大きく見開くのって格好良いですよね。
黄:感性が分からないんだよぉ。
玄:どう考えても、普段、世の中が見えていないだろうというツッコミをしてはいけません。
黄:そこのところは、見えざるものを見る目とか、
 適当なことを言っておけば良い気がしないでも無いんだよぉ。


【ちょっと違う気も】
玄:たしかに、第三の目設定は基本ですよね。
黄:乗っかりやがったんだよぉ。
玄:無尽蔵に目を増やしてしまうと、只の百目小僧として扱われるのが難点です。
黄:そんなにも目を増やしたいなら、昆虫にでも弟子入りすれば良いと思うんだよぉ。


【みんな持ってる】
玄:前歴に影がある方って、男女問わず良いですよね。
黄:それは単なる、黒歴史持ちなんだよぉ。
玄:消したくなる程の過去があるというのも、壮絶じゃないですか。
黄:どちらかと言うと、痛すぎて見せられない過去と言った方が的確かと思われるんだよぉ。


【口先マジック】
玄:例えば、給食で牛乳を鼻から吹いた様な過去ですか?
黄:中々に、良い線なんだよぉ。
月:昼餐の折、牛からの授かり物が白き虹を掛ける。
玄:それっぽくなりましたね。
黄:何でこういう努力だけは惜しまないのか、本当に不思議でしょうがないんだよぉ。


【それが良いんだって】
玄:左右で瞳の色が違うオッドアイは基本ですよね。
黄:もう、好きにするんだよぉ。
玄:それを隠す為に、片方にカラーコンタクトを入れて誤魔化すんです。
黄:この色々な差別を撤廃する方向で動いている御時世に、
 何で隠さなければならないのか、端的に纏めるんだよぉ。


【お腹が一杯に】
玄:力を解放する時にオッドアイになるのも基本です。
黄:何処の世界の基本なんだよぉ。
玄:ふっ。この力を持たぬ者には、分からぬのです。
黄:そろそろ、先代か妹を呼んで、思考回路を調整したくなってきたんだよぉ。


【むしろ最初からでは】
玄:親に見捨てられ、天涯孤独というのも良くあるパターンです。
黄:親どころか、妹と娘にまで囲まれて、幸せ一杯の玄武が言うことじゃないんだよぉ。
玄:嗚呼、何という運命でしょう。この手で、愛する家族を滅せねばならないとは。
黄:設定の為にそこまで頑張るというのは、完全に本末転倒で意味が分からないんだよぉ。


【愛の一方通行】
真:もしも手を出そうとしたら、殺られる前に殺ってやるですぅ。
伏:くけけー。
黄:考えてみれば、さして親愛の情を抱かれていない訳で、
 幸せかはどうかは微妙だったんだよぉ。


【知らぬが御仏】
玄:何という恐ろしい潜在能力――将来性だけなら、私を凌駕致します。
朱:ふに?
黄:きっと、頭の中身の話なんだよぉ。
朱:何だか分かりませんけど〜、喜んで良いところなんですよね〜?
黄:それをどう捉えるかは感性の問題であり、
 必ずしも真実を知らなくても良いのかも知れないんだよぉ。


【労せずして最強】
亜:だけど、当代玄武のポテンシャルは、私達の更に上だったりするんだよ。
黄:どういうことなんだよぉ。
亜:ここだけの話、内蔵爆弾を起動させれば、千里四方を焦土にするだけの火力が――。
黄:本当にここだけの話で終わることを、唯ひたすらに願わせてもらうんだよぉ。


【相手も飽きた】
玄:感情を失った戦闘マシーンって、憧れますよね。
黄:また始まったんだよぉ。
朱:玄武さんでしたら〜、人間的思考のスイッチを切れば、簡単に再現出来ると思うんですけど〜。
玄:過去のトラウマに依って、そうなってしまうのが良いのです。
 人為的に作られたのではダメなんです。
黄:何でも良いから、そろそろ仕事の方に戻って欲しい訳なんだよぉ。


【誰もが知ってる】
亜:つまり、暗い過去を捏造すれば良いってこと?
黄:それも何かが違うんだよぉ。
亜:玄武を開発した時、別に目的があった訳じゃないってのはポイント高いかな?
黄:そんな周知の事実を語られても、特に思うことは無いんだよぉ。


【知名度どん底】
玄:全世界に広がる八龍設定など、興味をそそられます。
青:我々の国の五龍は、ないがしろですか。
黒:くぬわぁ! 今日こそ、貴様らを屠ってくれるわ!
赤:ケケケ。
黄:まあぶっちゃけ、ないがしろにしても、誰も困らない気がしてならないんだよぉ。


【こっちも飽きた】
朱:もしかして〜、五龍でありながら四神でもある青龍さんって、凄いんですか〜?
黄:酷く今更なんだよぉ。
玄:二つの顔を持つ男。ああ、何と素晴らしい話でしょうか。
青:何でも構いませんから、仕事に支障の無い範囲でお願いします。


【まあ落ち着こうか】
玄:敵を敵として認めぬ内は、枷をつけてあしらうべきなのです。
黄:獅子と兎の関係を、もう少し思い出すんだよぉ。
白:虎としての意見を言わせてもらえば、
 最小の労力ででっかい獲物を捕らえられるに越したことは無いよね。
玄:どうにも、賛同者が得られない場で困ります。


【余裕の不戦敗】
玄:私も、拘束具を外させて頂きます。
白:そんなのあったの?
玄:あ、あれれ? ちょ、ちょっと待って下さい。
 リミッターを外すつもりが、何故か腕が取れまして――。
黄:もうここで、勝負は完全についたと見るべきなんだよぉ。


【上には上が】
玄:システムに不正侵入して、破壊工作を楽しんでみます。
黄:酷い悪趣味なんだよぉ。
玄:はぅ! ぎゃ、逆に侵食の手を伸ばされ、システムを奪われそうです。
黄:余りの自業自得っぷりに、助け舟を出す気にもなれないんだよぉ。


【有り得るかはさておき】
玄:し、死ぬかと思いました。
亜:バックアップは常時更新してるから、幾らでも複製出来るんだけどね。
黄:実も蓋も無いんだよぉ。
玄:例え同じ記憶、同じ知性、同じ感情を有していようとも、
 それが連続していなければ自己であると言えるのでしょうか。
黄:無理に哲学的な話にしたところで、そこまで同じなら同一人物なんだよぉ。


【実践するかはともかく】
亜:面白そうだから、設定を強化してみたよ。
玄:おのれ、よくも我が同胞を。この恨み、晴らさせて貰おうぞ。
黄:余計な真似をしやがったんだよぉ。
亜:問題は、元に戻せるか怪しいところなんだけどね。
黄:責任を取れないことをしてはいけないと、大人なら皆、知ってることなんだよぉ。


【出来れば反面教師に】
真:同胞として、勝手に殺さないで欲しいですぅ。
亜:世の中っていうのはね。自分の思い通りにならないことの方が多いんだよ。
黄:好き勝手生きてる母親にそんなことを言われても、
 むしろグレる要因になってしまいそうなのが、業の深い話なんだよぉ。


コント連載中



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