邂逅輪廻



【日本国的負の遺産】
月:子を叱る大人が減っているのが社会問題らしい。
黄:ガキなんて、しばいて躾ければ良いんだよぉ。
月:生まれた時から叱られたことが無いのに、
 こんなにも逞しく生きてる私を見習うべき。
黄:こんな大人を量産させない為にも、
 幼少時の教育は重要だと痛感したんだよぉ。


【甘やかしの典型】
玄:年頃の娘を持つ身として、教育には並々ならぬ関心があります。
伏:くけけー。
黄:これはもう、矯正不可能な領域なんだよぉ。
玄:たしかに、これ程の器量良しともなりますと、
 色々と困難が付き纏いそうで不安です。
黄:親バカは、余所様に迷惑を掛けない方向でお願いしたいと、
 何度言わせる気なんだよぉ。


【折檻にならないのか】
白:うちの親は、叱るってレベルじゃないんだけど。
窮:食事抜きとか普通だし、訓練と称した地獄を何度も見たよね。
黄:殺伐とした話なんだよぉ。
ヘ:そのお陰で今日まで生き延びられたんだから、むしろ感謝して欲しいものだ。
黄:一応、これは親の心、子知らずに当たるのか、色々と考えさせられるんだよぉ。


【研修さえ無し】
朱:きょ、教育とか関係無く、
 いきなり朱雀の職に就いた私はどうすれば良いんでしょうか〜?
黄:我が国、最大の失敗とも言えるんだよぉ。
朱:そ、その返しは予想できませんでした〜。
黄:むしろ、こんなお約束な返答をしてしまった自分を、
 ちょっとばかり嫌悪なんだよぉ。


【徳淡き聖獣】
白:岩を砕くコツって何かあるの?
黄:いきなり何なんだよぉ。
窮:お母さんが、それくらい出来ないと恥だって言ってたの。
黄:査定基準が分からないんだよぉ。
ヘ:出来れば丘くらい吹き飛ばして貰いたいところを、大分譲歩したんだぞ。
黄:もう少し自然を大事にする様、誰かこの母娘に説いて欲しいんだよぉ。


【教諭として最低】
黄:山の方の工事にでも行けば喜ばれるんだよぉ。
白:それで、コツは?
黄:どんな業界でも、最後に物を言うのは気合と根性なんだよぉ。
窮:うにゃー!? 腕が、腕がぁ!?
白:根性じゃ無理だったみたいだけど。
黄:だったら、今度はド根性に全てを賭けてみれば良いんだよぉ。


【浸食最強説】
ヘ:うりゃ!
朱:ま、回し蹴り一つで粉砕です〜。
ヘ:この程度のこと、目を瞑ってても出来る。
朱:私としましては〜、風雨の厳しい地方に運んで、
 時が風化させてくれるのを待つ戦法しか思い付きません〜。
黄:それだけ気の長い戦術を取ってまで、
 岩を砕かなければならない必要性が見えないんだよぉ。


【リンゴじゃあるまいし】
白:うにゃー!
黄:ついに噛み付いたんだよぉ。
白:歯が、歯が痛い……。
黄:歯茎から血が出てる様なら、
 野生というものを見直した方が良いのかも知れないんだよぉ。


【月読掃討編参照】
月:最近、髪がパサパサで困る。
朱:米の研ぎ汁で洗うと艶が出るそうです〜。
月:フランス製のシャンプーじゃないと、体質に合わない。
朱:神代の神族として、それはどうなんですかね〜。
黄:どういう会話なんだよぉ。
月:朱雀と初めて会った時のことを思い出してみた。
黄:どこかで感じた電波っぷりはそういうことかと、
 思い出したくも無い記憶を掘り起こしてしまったんだよぉ。


【何処が締めなんだ】
月:血液も、ちょっとドロドロ気味らしい。
朱:アボガドが効果的と聞いたことがあります〜。
黄:一体、いつまで続ければ満足なのか、
 問い詰める気にもなれないんだよぉ。


【同じく掃討編参照】
白:そーいやさ。
黄:どうしたんだよぉ。
白:天照と月読が一緒の場所に居ると、太陽が動揺するって話無かったっけ?
黄:太陽の方にだって免疫というか、耐性が出来るという訳なんだよぉ。


【殆ど産廃】
月:まあ、月と太陽の仲が悪いからこそ、今日も世界は回るってこと。
黄:たまには仲良くするんだよぉ。
月:明確な共同作業と言えば日食くらいだけど、それで良ければ。
黄:天文マニア以外喜ばないことしか出来ないとは、
 もうこの姉妹の有効活用法は、この世に存在しないのかも知れないんだよぉ。


【玄武逆襲編参照】
玄:久々に、プロレスの営業を検討しているのですが。
黄:随分と古い話なんだよぉ。
玄:折角、真武が加わってファミリーとなったことですし、
 今こそ遺恨試合を企画するべきでは無いでしょうか。
黄:生憎、妹の方は一切、家族だなんて思ってやしないんだよぉ。
真:ですぅ。
玄:しくしく。


【とても人外バトルです】
黄:ファミリーで仕事がしたいなら、白虎の面白一家にでも話を持ち込めば良いんだよぉ。
白:うにゃ?
玄:冗談はやめて下さい。あんな人間を辞めてる様な方達を相手に、
 試合が成立する訳が無いではないですか。
黄:元来が虎で、人間で無いのはお互い様だと思うんだよぉ。


【歩く火薬庫】
ヘ:人を投げ飛ばして金が貰えるとは、良い商売だな。
黄:だから、人じゃないんだよぉ。
フ:しかし、その様な乱暴なことは、どうにも気性に合わないのですけど。
黄:どの口がそんなことを言うのか、
 ペンチ辺りで捻りつつ問い詰めてみたい気分なんだよぉ。


【情などとは無縁】
玄:うおりゃ!
?:わーわー。
朱:ぎゃ、ギャラリーが少ないですね〜。
黄:有料入場者数はゼロなんだよぉ。
真:これだから、お姉様の仕事には付き合いたくないんですぅ。
黄:妹にも見切られるこの先見性の無さは、
 ある意味、現代に於いては貴重なのかも知れないんだよぉ。


【暇龍の戯れ】
朱:ふに〜? 何か笛がありますね〜。
黄:吹いちゃダメなんだよぉ。
朱:ふひーふひー。音が鳴りませんね〜。
黄:人の話を聞きやがれ、なんだよぉ。
白:何か、脳に突き刺さる、とても嫌な音が響いたんだけど。
黄:文句は、勝手に猫笛を吹いた小鳥にどうぞなんだよぉ。


【母娘悶絶中】
黄:猫科にとってだけ不快な音が出る様に研究中なんだよぉ。
白:それに何か意味があるの?
黄:あのバカ夫婦が寄らない様になれば、御の字という奴なんだよぉ。
ヘ:くぉら! 良い気分で昼寝してたのに、何だ、今の騒音は!
白:結果として、呼び寄せてない?
黄:そういう時にこそ、またひゅーひゅー吹かせて貰うんだよぉ。


【孫悟空的な扱い】
ヘ:作り方を教えろ。
黄:被害甚大だというのに、随分と逞しいんだよぉ。
白:お、お母さん。これは完全に子供への虐待かな〜って――。
ヘ:いや、あのバカ旦那を躾ける。
黄:これがいわゆる夫への逆デーブイだとすると、
 社会問題もここまで来たかと思わざるを得ないんだよぉ。


【躾に使えるのか】
ヘ:ふひゅー。
フ:グルァ!
朱:ふひー。
フ:いやぁ。今日はとても温かい日和で、実に過ごし易いですね。
ヘ:どうやら、一吹き毎に興奮状態が上下する様だな。
黄:意外な使い道に、まだまだ検証が必要な模様なんだよぉ。


【薄情を超越】
麒:四神の中央職を、辞任しようと思うんだが。
青:はぁ。御苦労様でした。
朱:お別れ会は〜、いつにしましょうか〜。
白:あー、私、忙しいかも。
玄:私も、しばらく伏龍のバージョンアップに専念したいのですが――。
麒:お前ら、少しは引き止めろよ!?


【ツボに入りました】
黄:――だよぉ。この世に、こんなに面白い話があるとは思いも――げほっ。
 い、息が出来なくて、苦しいんだよぉ。
麒:そしてお前も、呼吸困難になるくらい爆笑するな!


【語り部気取りか】
青:その手の同情の引き方は、器の小ささを暴露するだけだと思うのですが。
麒:一度やってみたかっただけだ。悪意は無い。
黄:そして心には、埋めがたい絶望的な傷が、なんだよぉ。
麒:正直、もう立ち直れそうも無い。
朱:この程度のこと〜、人生には何度だってありますよ〜。
黄:小鳥の慰めが一番心に突き刺さると知るのは、
 この数日後のことだったんだよぉ。


【お前が言うなって】
黄:それでどうなったんだよぉ。
青:拗ねて引き篭もったので、仕事を三日程やらされました。
天:何となく、今でしたら物凄く仲良く出来る気がします。
黄:どいつもこいつも、ガラスのハートと呼ぶにも脆すぎる心の持ち主ばっかりなんだよぉ。


コント連載中



 ネット小説ランキングさん(現代ファンタジーコミカル部門)にて「それゆけ黄龍ちゃん!」を登録しています。御投票頂けると、やる気が出ます(※一作品につき月一回有効。複数作品投票可能)。

ネット小説ランキング:「それゆけ黄龍ちゃん!」に投票


サイトトップ  小説置場  絵画置場  雑記帳  掲示板  伝言板  落書広場  リンク