【重厚な音色】 朱:ま、またしても〜、二人になっちゃったんですけど〜。 朱:ふ、ふに〜。困りましたね〜。 黄:声色が、全く困ってないんだよぉ。 白:だからさ。発動条件を確定さえすれば、 一匹づつどうにかしちゃったって問題無いんだって。 朱:ふ、二人以上になるという確証も無いのに、それはどうかと思います〜。 朱:です〜。 黄:このステレオは、恐らく世界で一番、脳に来るものであると思われるんだよぉ。 【酷い毒舌】 月:とりあえず、昨日食べたものを思い出してみよう。 朱:ふに〜。朝は玉子焼き、昼はチキンオムライスで〜、 晩御飯は鶏鍋だったと思います〜。 黄:鶏関連ばかりなんだよぉ。 月:恐らく、肉骨粉に依るプリオンの様な現象と見た。 黄:そんなまともな科学的現象が、朱雀に起こる訳が無いんだよぉ。 【俺ルール最強説】 朱:ふに? 朱:ふにふに? 朱:ふにふにふに? 白:さ、三人になっちゃったけど。 黄:白虎を動揺させるとは、大したものなんだよぉ。 月:これで、合法的に一人持ち帰れる。 黄:どこら辺に法が適用されるのか、本格的に問い詰めさせろ、なんだよぉ。 【科学大好き】 朱:な、何とか元に戻れました〜。 月:ちっ。 黄:本気の舌打ちはやめるんだよぉ。 月:こうなったら、羽一枚からクローンを密造してみせる。 黄:神様なら神様らしく、少しは神通力に頼って欲しいものだと思うんだよぉ。 【天然失言王】 朱:最近〜、猫の白虎がふてぶてしいんですよ〜。 黄:初めからなんだよぉ。 朱:やっぱり〜、名は体を表すんですかね〜。 白:うに? 黄:この後の惨劇を想像すると、陰鬱な気分になることこの上無いんだよぉ。 【奇跡の主従関係】 猫:うにゃー。 黄:何という目付きの悪さなんだよぉ。 朱:そこが良いんじゃないですか〜。 猫:うにゃー。 朱:は、はい〜。今すぐ、御飯をお持ち致します〜。 黄:それにしても、猫に顎で使われる聖獣というのも、ある意味、斬新過ぎるんだよぉ。 【尊大にして不遜】 月:閃いた。 黄:碌なことでは無いと見たんだよぉ。 月:あの猫を支配下に治めれば、漏れなく朱雀が付いてくる。 黄:部下に対してそれ程の情愛があるとは、とても思えない態度ではあるんだよぉ。 猫:うにゃーご。 【神族も手玉に】 月:猫には、マタタビ、カツオブシ、チーズの切れ端。 黄:本気で行動に移したんだよぉ。 月:罠を仕掛けたというのに、餌だけ綺麗に掠め取られた。 猫:なーご。 黄:もしかするとこの猫、想像以上の大物かも知れないんだよぉ。 【百メートル走に類似】 朱:私の飛翔能力に〜、磨きが掛かったことをお見せします〜。 黄:期待はしないでおくんだよぉ。 朱:ふに〜。ふに〜。 白:余り、変わってない気がするけど。 朱:そんなことは無いですよ〜。いつもより、二センチメートルは高く飛んでます〜。 黄:殆ど誤差範囲で、明日には元に戻ってると見たんだよぉ。 【凄い妄想力】 朱:ふにふにふに〜。 月:ふと気付く。 黄:何をなんだよぉ。 月:この状態で釣り針を引っ掛けたら、朱雀の一本釣りをしたと思えるに違いない。 黄:幾ら突然変異が横行してても、こんな生命体を釣り上げたくは無いんだよぉ。 【得てしてそういうもの】 白:こう、風呂敷で包んだらさ。手土産に見えたりしない? 窮:それは良い展開だよね。 黄:そのままでも土産扱いするくせに、良く言うんだよぉ。 月:西瓜みたいに、紐を網の様にするのも、また風流。 朱:わ、私の知らぬところで、妙に話が盛り上がっています〜。 【気分は中間管理職】 白:とりあえず、朱雀ボーリングで手を打とうと思うんだけど。 朱:そ、それはどういうものなんですか〜? 白:こう、ある程度、離れた所から朱雀を投げた気分になってね。 倒れたピンの数で勝負を決める訳。 朱:ほ、殆ど、私の匙加減一つじゃないですか〜。 黄:要するに、朱雀がひたすらに媚を売る為の競技ということなんだよぉ。 【出来ない出来ない】 朱:やぁ、皆さん、久し振りだね。 黄:また湧きやがったんだよぉ。 白:お。全力でぶん殴る気、満々だね。 朱:おぉっと。今日は新素材の衝撃吸収スーツを着込んでいるんだ。 拳など通用しない――。 白:うわ。デコピンだけで吹き飛ばしたし。 黄:危険だから、良い子の皆は真似しないで欲しいんだよぉ。 【精神が壊れないのか】 朱:ふふふ。スーツのお陰で、何とか助かりました〜。 白:半分、戻ってるね。 黄:もう一押しなんだよぉ。 朱:お、おのれ。ふにふに〜。これは! どういうことなんですか〜? 黄:面白そうだから、放置しても良い気分になってきたんだよぉ。 【実際は二人二役】 月:傷だらけのCDが、音飛びを起こすのに何処と無く似てる。 黄:元々、脳内は傷だらけなんだよぉ。 朱:び、微妙な発言がありましたよ〜? 白:お。八割くらい戻ったかな? 朱:ふぅ。そんなに甘いものでは無いのだよ。 黄:ここらまで来ると、高度な一人二役に見えないことも無い訳なんだよぉ。 【朱雀が凄すぎる】 月:とりあえず、得意の催眠術で封じ込めてみようと思う。 黄:碌な結果にならないから、自粛するんだよぉ。 月:えいっ! 朱:君の名前を呼ぶのは誰なのかも分からない僕が居るよ〜♪ 黄:第三の人格が登場するとは、予想斜め上の、更に斜め上なんだよぉ。 【脳がやられる】 朱:今日もふにふに♪ 明日もふにふに♪ 黄:それは何なんだよぉ。 朱:テーマソングを〜、鋭意開発中です〜。 黄:どれかというと、新興宗教の洗脳ソングに聞こえて仕方無いんだよぉ。 【麻薬扱いか】 朱:みんなふにふに♪ 誰もがふにふに♪ 黄:ふにふに〜……。 月:――!? 黄:脅威の洗脳力に、国家を挙げて御禁制にすべきの気がしてきたんだよぉ。 【もちろん演歌調】 月:日陰者だよ、おっかさん〜♪ あぁ〜、姉はいつでも有名人〜♪ 黄:こっちも、妙なことを始めたんだよぉ。 朱:私の見解と致しましては〜、コブシが少し足りない気がします〜。 月:図らずも、同じことを考えていた。 黄:馬鹿は一人でも馬鹿だけど、二人集まるとその相乗効果が凄いんだよぉ。 【色々と違和感】 月:この日の為に、ボイストレーニングは欠かさなかった。 黄:想定していたことが分からないんだよぉ。 月:もちろん目指すは、週間売り上げチャート一位。 黄:この音楽業界が冷え切った御時世に、よく言ったものなんだよぉ。 月:その筋限定の一位でも、それはそれで。 黄:そういう妙な紛れ方は、その筋の者に無駄な祭り上げ方をされるだけなんだよぉ。 【腐兄連合結成の予感】 月:腐兄。 朱:ふに? 月:これで敢えて、ふにと読む。 朱:世の中〜、腐りきったお兄さんばかりってことなんですね〜。 黄:今、とてつもなく大きなものを敵に回した気がしてならないんだよぉ。 【どいつもこいつもふに〜だむ】 白:腑煮。 朱:ふに? 黄:只の、臓物の煮込みなんだよぉ。 月:一時、流行ったモツ鍋も、今となっては一ジャンル。 白:臓物こそ真の肉なのに、日本人って分かってないよね〜。 黄:これは一体、何の話であったかさえ、段々と曖昧になってきたんだよぉ。 【ダメ思考の無限連鎖】 玄:婦似。 朱:ふに? 黄:何処の奥さんに似てるんだよぉ。 月:奥さぁん。あんた、俺の前の嫁さんに似てるんだなぁ。 黄:誰かこの、トチ狂った神様を、すんなりと退場させて欲しいんだよぉ。 【殆ど放送事故】 朱:要するに〜、ふには無限の解釈が出来る魔法の言葉なんですよ〜。 黄:朱雀自体が魔法っぽい理由を、何となく垣間見たんだよぉ。 朱:ふに〜? 月:電波系魔法少女、ナチュラル朱雀、乞う御期待。 黄:見たいようで見たくない、実に危険な作品に仕上がりそうなんだよぉ。
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