邂逅輪廻



【社会的な抹殺】
帝:ふむ。ギャルとオナゴ、言葉として、どちらがエロティックかの。
黄:このジジィ、やっぱり、きちっと殺しておくべきなんだよぉ。
朱:お、落ち着いて下さい〜。
帝:ひょひょひょ。この程度のセクハラに耐えられんとは、まだまだじゃのぉ。
黄:とりあえず、欧米系企業のオフィスに吊るして、
 精神的な意味でボコボコにされて欲しいものなんだよぉ。


【むしろツンギレ】
帝:儂にしてみれば、その冷たい視線も守備範囲じゃ。
黄:殺しても飽き足りないんだよぉ。
朱:で、ですから、落ち着いて下さい〜。
帝:これが、世間で言うところの、ツンデレという奴なのかの?
黄:絶対にデレは無いから、安心して成仏すると良いんだよぉ。


【数千年舐めんな】
帝:ところで、聖獣達の守護方位を変えてみようと思うんじゃが。
黄:その、フルーツバスケット的発想は何なんだよぉ。
帝:元々、気分で決めた方向じゃて。何となく変えて何が悪い。
黄:妙な逆ギレをされても、定着しきったものを変えるのは本気で勘弁なんだよぉ。


【適任地皆無につき】
朱:私は〜、暑いのと寒いのが苦手ですから〜、南北は遠慮したいです〜。
黄:南の守護聖獣が、言ってしまったんだよぉ。
朱:それと〜、高山は空気が薄くて大変ですから西は遠慮したいですし〜、
 工業開発で空気が悪い東側も無理だと思います〜。
黄:最早、守護聖獣という職業そのものが向いてないとしか思えないんだよぉ。


【天然凶器説】
帝:さて。身分を隠してルンペンになって、人間の浅ましさを観察してやろうかの。
黄:何という、ありがちな暇潰しなんだよぉ。
朱:ですけど〜、メイクが殆ど必要無いのは楽で良いですね〜。
黄:今、さりげに凄い毒が漏れた気がしてならないんだよぉ。


【誰が悪いんだか】
帝:最近の人間は狡すっからいのぉ。
黄:何があったんだよぉ。
帝:紛れておる、儂の様な神や大金持ちを狙って媚を売る商売が成立してるようじゃて。
月:その千里眼があれば、むしろ真っ当に金を稼げる。
黄:全く以って、色々な意味で病んだ世の中になったものなんだよぉ。


【ブランクは五千年】
帝:しかし、大半の奴らは、存在を否定する様に生きているのが面白いの。
黄:そんな、社会の全てを受け入れられるほど強い人ばかりじゃないんだよぉ。
帝:ふむ。自分より下を確認することで自己を保てるという認識は、少し改めるとするかの。
黄:このジジィ、偏見だけは妙に詳しいから難儀なんだよぉ。


【輝けダメ人間王】
月:現実から目を背ける能力なら、負けない。
黄:今、酷い、居直りを見たんだよぉ。
朱:及ばずながら〜、私も参戦すべきですかね〜?
黄:ここは一体、何を競う場なのかを問い詰めたい気分になってきたんだよぉ。


【世界が終わる時に】
朱:天帝さんクラスの大物になりますと〜、何か私達とは違う能力があるんですか〜?
帝:うむ。良くぞ聞いてくれた。例え腕が取れようと、二人となって再生が出来る。
黄:それはむしろ、下等生物の得意技なんだよぉ。
朱:私も二人になったことがあるんですけど〜、お揃いですね〜。
黄:そして、頭の中だけなら大物の朱雀には、
 ことの恐ろしさがピンと来ていない模様なんだよぉ。


【これも自分殺しか】
帝:一度、無限増殖を試みてみようと思ったことがあるんじゃがの。
黄:真性の変態なんだよぉ。
帝:どいつもこいつも、儂とは名ばかりのアホばっかりでの。
 片っ端から潰してくれたわい。
黄:そりゃ、生まれたばかりなら、頭は悪いに決まってる訳なんだよぉ。


【前提事項です】
帝:どんな願いごとでも叶えてやると言ったら、お主ら、何を望む?
月:手に入れ損ねた、限定版が欲しい。
朱:お風呂の電球が〜、切れ掛かってるんですよ〜。
黄:とりあえず、ネットゲームのレベル上げをお願いするんだよぉ。
帝:お主ら、儂を全く敬愛しとらんのぉ。


【ジジィがおかしい】
帝:もう少し、面白い願いは無いのか。
 世界の兵器を全て牛耳れる権利なんかオススメじゃぞ。
黄:そんなもの無くたって、拳があればまだまだ現役なんだよぉ。
月:姉さんへの復讐は、自分の力でやるから楽しい。
朱:暴力に頼るのは〜、頭の悪い人がやる行動なんです〜。
帝:お主ら、若いのに冷めとるのぉ。


【月読だって控えめ】
帝:中々、旨い飯を作るのぉ。
黄:褒めたところで、殺意は消えないんだよぉ。
帝:伊達に、生まれてこの方、伴侶を一度として得てない訳じゃないようじゃの。
黄:只飯を食ってこれだけ好き放題言えるのは、則天武后以来の快挙なんだよぉ。


【本末転倒を超越】
月:はぁ……シジミの味噌汁が美味しい。
朱:ず、随分と日本寄りに偏ってますね〜。
黄:ジジィの御所望なんだよぉ。
帝:最近、血圧が少し高くなっての。味噌には、それを下げる効果があるらしいんじゃて。
黄:殺しても死なないくせに健康マニアというのは、傍迷惑で困るんだよぉ。


【頓挫理由には充分】
黄:殺るのが無理なら、ジジィホイホイの開発を急ぐんだよぉ。
青:無茶を言わないで下さい。
黄:多分、エロい野郎が反応する特殊な液体と、
 強力粘着シートさえ作れば、それで完成なんだよぉ。
青:残念ながらその理屈ですと、世の男性の八割は捕獲されてしまいますね。


【世界を救う力】
帝:甘い。甘いのぉ、黄龍ちゃん。
黄:何という敗北感なんだよぉ。
帝:そもそも、エロに血走った男を、
 粘着シートくらいで拘束出来るという発想自体が甘いわい。
黄:統括神の分際で、堂々とそういうことを公言する神経からして気に食わないんだよぉ。


【情報戦も極まって】
帝:たまには、他の統括神にちょっかいを出してみようかの。
黄:マジ、勘弁なんだよぉ。
帝:なぁに。せいぜい、人間達が言うところの、
 TNT火薬ウン千トンくらいの爆発しか起こさんわい。
黄:地味にややこしい国際情勢に、
 文字通り火薬を放り込む真似は本気でやめて欲しい訳なんだよぉ。


【全部ジジィのせいに】
帝:数千年前までは、普通にあったことじゃぞ?
黄:あの頃は人間も少なかったから、迷惑が掛からなかっただけなんだよぉ。
帝:今じゃったら、砂漠が多いから特に問題は無いじゃろう。
黄:遠回りに環境問題へ文句を言うんだったら、真面目に仕事をしやがれなんだよぉ。


【寿命は無限です】
黄:このジジィ、本当、どうやったら死ぬんだよぉ。
帝:ひょひょひょ。黄龍ちゃんが儂の領域へ踏み込むには、
 後、十万年は生きねばならんじゃろうの。
黄:それを聞いて、少し、長生きする気力が湧いてきたんだよぉ。
朱:め、目が本気ですけど〜、もちろん冗談ですよね〜?


【明日から頑張ろう】
黄:先ずは、反射神経の鍛錬なんだよぉ。
朱:ほ、本当に身体を鍛え始めましたよ〜?
帝:頑張れ、頑張れ。後、九万九千九百九十九年と三百六十四日程じゃ。
黄:……急激に飽きが来たから、今日のところは昼寝でもするんだよぉ。
朱:み、見事に、一瞬だけの決意に終わりました〜。


【皇帝の本分】
帝:そう言えば、儂の声が聞こえるとかほざいておった奴らはどうしたんじゃ?
黄:百年も前に、最後の一つが潰れたんだよぉ。
則:ほぅ。何やら面白そうな話をしておるの。
黄:そう言えば、これもその一人だったと、今更ながらに思い出してしまったんだよぉ。


【しがない現実】
則:ふむ。天の声、のぉ。
黄:絶対に、聞いたことが無いんだよぉ。
則:妾は、妾以外を信用するということが無いのでの。
黄:国のシステムというものを、一から考え直さざるを得ない証言だったんだよぉ。


【今すぐ撤回と謝罪を】
朱:ふに〜。ふにふに〜。ふに〜ふに〜。
黄:まあ、これが守護聖獣としてまかり通ってる時点で、
 余り真面目に考えない方が得策の気もするんだよぉ。
朱:な、何だか、酷い侮辱的発言があった気がしてなりません〜。


【感情の本質】
帝:それでは、儂はまた流浪の旅に出るとするかの。
黄:もう二度と、帰って来なくて良いんだよぉ。
帝:じゃったら、明日辺りに帰国してみるかの。
黄:この天邪鬼ジジィは、本当に何処までもロクデナシなんだよぉ。


コント連載中



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