【存在が余計】 朱:やっぱり〜、秘書さんは欲しいですよね〜。 黄:小鳥の業務に、どんな有用性があると言うんだよぉ。 月:オーケー、私がやってあげる。どうせ暇だから。 黄:最後の一言さえ無ければ、ちょっと良い話で済んだんだよぉ。 【悪乗り大魔神】 月:ピタッ――。 朱:こ、こうくっつかれると、逆に集中できないんですけど〜。 月:二十四時間緊急激撮! 美人秘書は見た気がする快速急行連続無賃乗車事件。 黄:後半に行けば行く程、何を言いたいのかがさっぱり分からないんだよぉ。 【誰か止めなはれ】 月:鉄壁のアリバイは、むしろ二時間以内に解かれる法則。 黄:サスペンスドラマの見過ぎなんだよぉ。 月:絶望的な戦況は、勝利確定へのフラグ。 黄:そっちは、少年漫画やアニメの見過ぎかと思われるんだよぉ。 【やること同じ】 月:私は、お約束保護委員会特別委員代理補佐として適切な発言をしただけ。 黄:胡散臭い肩書きなんだよぉ。 月:失礼。お約束推進委員会名誉委員秘書見習いだった。 黄:それに、どれほどの差があるのか、敢えて聞こうとも思わないんだよぉ。 【確実に算数】 白:神に一番近い学問は、数学だって聞いたんだけど。 黄:本人に聞いてみれば良いんだよぉ。 天:わ、私は、通分の段階から今一つ理解が進んでいないのですが――。 黄:現実とは、得てしてこんなものであると言うことなんだよぉ。 【日本名物鶴亀算】 天:何で、方程式というのは舶来の文字が混じるのでしょうか? 黄:別に、分かるんだったら、乙でも丙でも良いんだよぉ。 天:三乙足すことの四丙の解は十六。 二乙足すことの七丙は十五である時、乙の値を求めよ。 黄:和訳というのが、ここまでに難解度を上げるものとは、完全に想定外なんだよぉ。 【計算してない】 天:確率計算だけは、得意なんです。 黄:それは意外なんだよぉ。 天:えぇ。神の力をもってすれば、賽の目如き、自由自在です。 黄:ある意味、思考を全て放棄した、潔い判断と言える気もするんだよぉ。 【良く似た姉妹】 天:建築士でも無いのに、三角関数が何の役に立つと言うのでしょうか。 黄:凄い居直りなんだよぉ。 天:とりあえず、ピタゴラスさんを呪って、念を送っておきますね。 黄:偉人に対して、何の敬意も無い辺りが月読とそっくりなんだよぉ。 【元電子関連担当聖獣】 亜:『やっほ〜。私が玄武を辞めて大分経ったけど、そろそろ仕事は慣れたかな? いやさ。何だかんだ言って、やっぱ日本は電子立国だよね。 今は中国も凄いことになってるけど、秋葉原辺りの濃さったら、無いって言うか。 色んなパーツ買い漁ってただけで一日潰しちゃってさ――』 玄:はぁ……先代は、女子高生ライフを満喫してる様で、実に羨ましいです。 黄:少なくとも、一般的な女子高生では無いとだけ、推察を述べさせて貰うんだよぉ。 【止め役不在】 月:ここで、日本の神様が、正しい女子高生像を伝授。 玄:お願い致します。 黄:何が飛び出すやら、なんだよぉ。 月:先ず朝は、ボルシチを啜りつつ経済新聞を読み―― 株価の動向に一喜一憂する、そんな日常。 玄:成程。携帯電話を離さない方が多いのは、その様な理由があったのですね。 黄:恐らく、この二人はこのまま、何処までもボケ続けられると見たんだよぉ。 【金蔓リスト確定】 月:折角だから、一般的な男性についても少々。 玄:勉強になります。 黄:もう、好きにするんだよぉ。 月:私の様な美人を見て理性が吹き飛ばない様、月読を奉った神社は少ない。 玄:あの絶対数の違いには、その様な秘密が隠されていたのですか。 黄:きっと、玄武は朱雀並に、訪問販売を遣り過ごす能力が欠如していると見たんだよぉ。 【そして現実に苦悩】 月:さて、ここに取り出したるは一つの電話機。 何とこれには、親しい友人などに、ワンプッシュで繋がる機能が搭載。 朱:す、凄いですね〜。 玄:現代科学は、ここまで進歩していたのですか……。 黄:営業に自信を与えるには、この二人で演習するのが有効なのかも知れないんだよぉ。 【事実関係発覚】 白:お料理、お料理、楽しいな〜♪ 黄:熊の丸焼きなんて、今となっては中々食べられないんだよぉ。 朱:これって〜、白虎さんが仕留めたんですか〜? 白:うんにゃ。山を歩いてたら弱ったこいつが飛び出してきたんで、お持ち帰りしただけ。 ヘ:ほぅ。まさか横取りの真犯人が、実の娘だとは思わなかったな。 白:う、うにゃっ!? 【殆どチンピラ】 白:な、何を仰いますか、お母様。私は、ここまで運んで、先に調理をしていただけですよ。 ヘ:その割に、お前好みの焼き方の様だが? 白:熊はこうやって食べるのが通だって、あっしはこの中国で学んだんでさぁ。 黄:何だか最近、日に日に白虎が小物になっている気がしてならないんだよぉ。 【確実に体重以上】 ヘ:ん。たしかに、悪くない。 白:で、でしょ? 黄:それにしても、凄い食欲なんだよぉ。 ヘ:熊なら、最高で三匹まで食べたことがある。 黄:その小柄な肉体の、何処に収まるかを考察するのは無益そうだからやめておくんだよぉ。 【いつから雑食に】 白:いや、うちの両親って、通った後はペンペン草も残らないって、 専らの噂だったんだけどさ――。 朱:ふに? 白:冷静に考えてみると、肉食獣に対しては、若干、失礼な物言いだよね? 黄:この場合、娘である白虎の方が、幾ばくか失礼なんだよぉ。 【それなりには居るよ】 月:神族、聖獣の失業保険も、運営すべきだと思う。 黄:何を以って、失業と言うんだよぉ。 月:もちろん、信者が一定数以下に――。 黄:ようやく、自分の置かれてる立場を理解した模様なんだよぉ。 【謎は謎のまま】 月:それはさておき。 黄:一蹴しやがったんだよぉ。 月:生命や宇宙の秘密なんかを解き明かされた日には、失業者が溢れかえる。 黄:逆に、月読はその秘密を知っているのかと問うんだよぉ。 月:むしろ、知っている風を装うのが、神の仕事。 黄:中身空っぽの政治家と酷似しているのは、色々と厄介なんだよぉ。 【基本ですから】 月:そんな時は、我が月読保険会社を御利用頂ければ、 当面の生活費は保証致します。 黄:この目は、割と本気なんだよぉ。 月:もちろん、そんな科学者が出てきそうになったら、 何の躊躇いも無く抹殺するけど。 黄:そして、今、酷い腐れ外道を目の当たりにしたんだよぉ。 【そこはイメージ戦略で】 月:どうせ、私が殺らなくても、一部過激派が勝手にやらかしてくれる。 黄:哀しい現実なんだよぉ。 月:自分の手は汚さず、実利を得る。これ、最強。 黄:何にせよ、こんな人格の相手に、掛け金を払う奴が居るとも思えないから安心なんだよぉ。 【ある種の超翻訳】 伏:けけー。けけけー。けけーけけけー。 玄:モールスに代わる、新たな暗号文として採用をお求めします。 黄:解読法が分からなければ、何の意味も無いんだよぉ。 玄:え〜っと、『この黄色い蝮野郎がっ。そのハラワタをぶちまけてやろうかい?』 だそうです。 黄:内容よりも、何処にそれだけの情報量が含まれていたのかが気になるところなんだよぉ。 【大抵は龍族】 理:はぁ……旦那の世話から開放されて、ここでのんびりするこの至福。 黄:オバサン臭い発言なんだよぉ。 理:所詮は、万年独身の野良蝮に分かって貰おうとも思わない。 黄:何だか、ここまで蝮扱いされたことも、本格的に久々の気がするんだよぉ。 【只の偶然】 則:良いではないか。所詮、下々の言うことなど座興ぞ。 理:うわ、下々扱いされた。 黄:これ相手には、神族の権威なんか、紙の盾なんだよぉ。 理:神と紙を掛けるとは、伊達に年は取ってない。 黄:年月を経て、得るものがその程度なら、長生きなんかしたくないんだよぉ。 【暗号解読ごっこ】 朱:ふにふに〜、ふにふにふに〜。 白:う〜ん、『俺のワイフに勝てる生き物は、アフリカゾウくらいだぜ』? 朱:正解は〜、『私に触れると大火傷確定だぜ』なんです〜。 黄:変な遊びが流行り出したんだよぉ。 則:ほんに、下々は良く分からぬの。 黄:この場合、分からないのはここの面子限定だと思われるんだよぉ。
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