邂逅輪廻



【潤滑油くらいなら】
玄:血は水より濃いと言いますよね。
朱:ふに?
玄:私にとってそれは、オイルということで良いのでしょうか。
黄:原子力で動いてる分際で、何を戯けたことを言ってるんだよぉ。


【技師の管轄】
玄:ところで、深刻な話をしても宜しいですか?
朱:ま、真面目な顔をされると、身構えてしまいます〜。
玄:最近、黄砂の影響か、関節部メンテナンスの頻度が上がってしまい、
 厄介なのですがどうすれば――。
黄:確実に、聞く相手を間違っているとだけ言っておくんだよぉ。


【海辺で充分】
白:こないだ、都市圏の高層ビル群に行ってきたのよ。
黄:何とかと煙は、高いところが好きだと言うんだよぉ。
白:屋上って陽射しが強いし、風通しも良いから、干物を作るのに最適だよね。
黄:そして、その程度の利用法しか思い付けない辺りが、何処までも白虎なんだよぉ。


【やはり脳解剖を】
黄:昨今では、太陽光発電や風力発電の利用も考えられているんだよぉ。
白:ってことは、着眼自体は悪く無かったってことだよね。
黄:むしろ、そこに目を付けて、何で干物が出てくるかが知りたいところなんだよぉ。


【奇跡に近い】
則:のぅ。茶を淹れてたもれ。
黄:自分で淹れれば良いんだよぉ。
則:ほっほ。甘うみるでないぞ。淹れ方なぞ、とうの昔に忘れておるわ。
黄:我ながら、良くこれと長年付き合っていると、感心さえするんだよぉ。


【淹れたら負け】
黄:基本は、茶葉を入れて、お湯で抽出するだけなんだよぉ。
則:誰でも出来ることじゃの。
黄:何を今更、なんだよぉ。
則:何ゆえに、その様な雑事を妾がせねばならぬのじゃ。
黄:もう、この言葉の応酬をするだけ、時間と労力を消耗してる気がしてならないんだよぉ。


【本元舐めんな】
朱:この間〜、動物園でキリンさんを見てきたんですよ〜。
麒:うむ?
朱:やっぱり〜、元祖は可愛くて、子供達にも大人気でした〜。
麒:差し当たり、こいつを殴っても問題は無い訳だな?
黄:それこそ大人気無いから、軽く聞き流すが吉なんだよぉ。


【半分くらい実話】
朱:ですけど〜、霊獣って厳かで近寄り難い雰囲気があるじゃないですか〜。
黄:微妙な言い訳なんだよぉ。
麒:私を甘くみるなよ。幅広い層の支持を得る為、国費でアニメーション制作を検討中だ。
黄:そしてその媚び方も、果てしなくどうなのかと思わなくも無いんだよぉ。


【張り手一発で】
帝:ひょっほ〜。黄龍ちゃん、元気かの。
黄:顔を見る度、ブチ殺したくなるのは大したものなんだよぉ。
朱:それにしても〜、上司に対して殺すだなんて、フランクな職場ですね〜。
黄:麒麟に対して言ったら、確実に返り討ちだから、気を付けるんだよぉ。


【統括神として働け】
帝:どうじゃ。儂がおらんでも、世の中は何とか回ってるじゃろう。
黄:それは、そういう風にしているからなんだよぉ。
帝:つまりじゃ。突き詰めれば、他人に頼り過ぎてはいけないということじゃな。
黄:ちったぁ、他人の話を聞きやがれ、なんだよぉ。


【永遠のローティーン】
月:まあ、不遇というのも、考え方一つ。
黄:何を言いたいんだよぉ。
月:多少のお茶目な行動は、そのせいということで許される。
黄:二千年も生きて、それに縋った生き方もどうかと思われるんだよぉ。


【唯一の利用価値】
月:今まで、何度、姉さんの妹ということで切り抜けてきたことか。
黄:それは、権威に屈服させていると言うんだよぉ。
月:この力も、海外に行くと途端に弱くなるのが難点。
黄:力と認識している時点で、実に月読らしくて何ともなんだよぉ。


【普通に正論】
朱:この間〜、コウノトリの番組を見たんですよ〜。
黄:それが、どうしたと言うんだよぉ。
朱:鳳凰の一族はもっと少ないのに〜、何で手厚い保護が無いんですかね〜?
黄:殺しても死なない様な連中を、保護する理由が全く思い付かないんだよぉ。


【華麗な最終回】
朱:ですけど〜、三色昼寝付きはそそられますよね〜。
黄:朱雀の寿命程度なら、恩給と蓄えでギリギリ切り抜けられるんだよぉ。
朱:ほ、本当ですか〜?
黄:但し、後任探しと最低限の引継ぎ教育くらいは、
 義務としてやっていくべきなんだよぉ。
朱:ふに。何だか面倒そうなので〜、現状維持を選択します〜。
黄:それはそれでどうなのかと、そこはかとなく思わなくも無いんだよぉ。


【キャットウォーク舐めんな】
朱:な、何だか〜、現在位置を把握する為に、携帯電話を持たされたんですけど〜。
黄:GPSを埋め込まれないだけ、マシだと思うんだよぉ。
朱:ですけど〜、猫さん辺りに括りつければ、バレませんよね〜?
黄:高所恐怖症の小鳥が、塀の高さに耐えられるとは、とても思えないんだよぉ。


【対応策求む】
朱:自慢じゃありませんけど〜、電灯の交換でもクラクラします〜。
黄:本当に、自慢にならないんだよぉ。
朱:これって〜、高地で酸素が足りなくなってるからですかね〜?
黄:この場合、どうコメントすれば良いのか、マニュアルが欲しいところなんだよぉ。


【この場で言われても】
白:世間的にさ。猫を被るとか、借りてきた猫の様って言うじゃない?
朱:ふに?
白:でもあれって、大人しくしてるっていうより、
 品定めして様子を見てるっていう方が的確だと思うんだけど。
黄:そこのところは、言語学者辺りに掛け合って頂きたいものなんだよぉ。


【次代の新解釈】
白:そーいや、猫の首に鈴を付けるってどういう意味だっけ?
朱:記憶が曖昧です〜。
黄:ところで、知り合いに鈴付きのバンドを貰ったから、手首か足首に着けるんだよぉ。
白:ん。ありがと。
黄:この様に、生きていく為に必要なのは勇気でなく、口先だということなんだよぉ。
白:ほえ?


【何か違和感】
白:猫に鰹節って、無謀の極みって意味だったよね。
朱:大好物の番をさせるなんて、ありえないんですね〜。
黄:と言っても、白虎に西方守護をやらせている時点で、
 充分、無謀だから、気にはならないものなんだよぉ。
白:――ん?


【二代目でこれか】
白:あと、猫は七代祟るとかってのも、勝手な話だよね。
ヘ:だが、私達が殺されたら、仇をとってくれるのだろう?
白:いや、お父さんとお母さんが勝てない様な連中に、
 立ち向かおうなんて欠片も思わない――。
黄:今、酷い、親子関係の希薄さを目の当たりにしたんだよぉ。


【別の意味で最強】
櫛:皆さん、何か御趣味はお持ちですか?
黄:ネットゲーマーとしては、かなりの古株なんだよぉ。
朱:瞑想は、ほぼ日課です〜。
白:やっぱ、実益を兼ねた狩りは最強だよね。
櫛:ん〜。皆さん、実に多方面に趣味を持っておられますね。
黄:主婦業を、趣味でこなす櫛名田には、到底、勝てやしないんだよぉ。
櫛:はにゃ?


【無常なるルンララ】
櫛:ある意味に於いて、生きるということは壮大な趣味なのですわ。
黄:あながち、間違ってもいないんだよぉ。
朱:趣味だからこそ、旦那さんがあんな感じでも許せるんですね〜。
櫛:ふふふ。朱雀ちゃん、面白い解釈ですね。
朱:め、目が笑っていないのは、勘弁願います〜。


【芸人の本能】
月:地球は今、未曾有の危機に立たされている。
黄:只単に、未曾有を言いたかっただけの気がしてならないんだよぉ。
月:むむ。何故、それを。
黄:図星でも、そこは伏せておくべきことだと思われるんだよぉ。


【それも真実】
月:何はともあれ、萌えキャラブームに依って、私達、神族の権威が下がった。
黄:物凄い新説なんだよぉ。
月:詰まるところ、神に対する畏敬なんてものは、元々その程度ということでもある。
黄:何だか、色々な意味で頭がごっちゃになってきて、実にコメントがしづらいんだよぉ。


コント連載中



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