邂逅輪廻



【乱入者は突然に】
黄:やっぱり、国家戦略的には、多様な人材の獲得が必要なんだよぉ。
朱:それを〜、麒麟さんが承服しますかね〜?
黄:そこを何とかするのが、朱雀の仕事なんだよぉ。
朱:そんなこと〜、私に出来る訳が無いじゃないですか〜。
?:実に役立たずな小鳥。
黄:ところで、この子は一体、何者なんだよぉ。


【微妙な遺伝環境】
朱:ふに。私より小柄ですね〜。
?:これは、生まれ付き。
黄:この喋り方、何処かで聞いたことがあるんだよぉ。
月:須勢理、何してるの。
理:伯母様、こんにちは。
黄:人生に於いて、これ以上に納得することは中々、出来ないと思われるんだよぉ。


【一種の増殖】
理:伯母様は、私の憧れの人。
黄:確実に、人生の選択を誤っているんだよぉ。
月:次世代が着々と育っていて、実に嬉しい。
黄:少し油断すると、どっちがどっちか分からなくなってくるんだよぉ。


【ガキにマジギレ】
月:今更だけど、須勢理は須佐之男の娘。
理:お父様がいつもお世話に。
黄:だから、一切、お世話なんかしてないんだよぉ。
理:社交辞令も分からないとは、所詮、蝮。
黄:誰か、この子を殴っても咎められない免罪符を寄越すんだよぉ。


【ある種の心理学】
月:須勢理、その言い方は良くない。
黄:言ってやるんだよぉ。
月:もう少し、遠回しに言った方が、精神へのダメージは大きい。
理:はい、伯母様。
黄:一瞬とは言え、何度も期待してしまう自分を嫌悪してしまうんだよぉ。


【血縁で争うな】
月:この子こそ、姉さんを精神崩壊へ追い込む為の刺客。
黄:相変わらず、無駄な情熱なんだよぉ。
月:何しろ、姉さんを引き篭もりに追い込んだ須佐之男の実子。
黄:実姉が言っても、説得力は極めて微妙なんだよぉ。


【何しろ職務が無い】
理:天照伯母様は、長子であることを嵩にかけて、やりたい放題。
黄:嘘を仕込むのは良くないんだよぉ。
月:この日の為に、産まれた時から洗脳三昧。
黄:一体、何処まで暇人だと言うんだよぉ。


【三文英訳】
月:最終的には、百人くらいで姉さんをいびろうと思う。
黄:それはまさしく、悪夢なんだよぉ。
朱:言い換えると、ナイトメアですね〜。
黄:何で無意味な言い換えをしたのか、小一時間くらい問い詰めたい心境なんだよぉ。


【ネタ優先体質】
月:須勢理は、須佐之男の婚約者イビリに耐えた猛者でもある。
朱:だ、旦那持ちなんですか〜?
理:何か問題でも。
月:それ以来、大国主神は須佐之男を越える逸材として一目を置かれている。
黄:一目の置かれ方が、確実に間違ってるとしか思えないんだよぉ。


【綺麗にオチた】
月:須佐之男は、須勢理と大国主神の仲を裂く為、あの手この手の嫌がらせをする。
黄:やっぱり、親バカなんだよぉ。
月:その結果、二人は協力し合い、その絆は固いものとなった。
黄:只のバカに成り下がるとは、らしいと言えば、らしい話なんだよぉ。


【中国歴代王朝然り】
月:それと須勢理は、とても嫉妬深い。
理:女として、当然のこと。
月:大国主神の側室ヤガミヒメは、その嫉妬を恐れて、子供を置いて逃げ出す程。
朱:み、見事な修羅場ですね〜。
黄:女の戦いは、いつの世だって壮絶過ぎるものなんだよぉ。


【月読流創世神話】
月:その後、大国主神は、高志国のヌナカワヒメに、会いに行く。
黄:此処まで来ると、大国主神の方にも問題を感じるんだよぉ。
月:その際、須勢理の嫉妬オーラで盛り上がった大地が、後に富士山と呼ばれる。
理:伯母様、嘘は良くない。
朱:い、一瞬、信じ掛けました〜。
黄:実際にありそうな展開なのが、日本神話の恐ろしいところなんだよぉ。


【その出自不詳に付き】
櫛:あら、須勢理ちゃん。お元気かしら。
理:こんにちは、お義母様。
朱:ふに?
黄:須勢理は、櫛名田の実子では無いんだよぉ。
月:きっと、須佐之男が一人で産んだ。
黄:一応、高位の神族だけに、ありえない話では無いのが恐ろしいところなんだよぉ。


【漢の七冠王】
理:私も、細かいことは良く知らない。
黄:詮索することでも無いんだよぉ。
理:お父様もはぐらかすから、多分、何処かの村娘に――。
黄:そっちも中々にリアルで、実にコメントしづらいんだよぉ。


【あくまで傍観者】
櫛:ふ、ふふふふふふふ。
朱:な、何だか怖い人が居るんですけど〜。
黄:今晩はきっと、家族会議なんだよぉ。
月:面白そうだから、お邪魔しようと思う。
黄:この、傍迷惑な小姑を、誰かどうにかするんだよぉ。


【家庭内不干渉主義】
櫛:あら。私は、そんなに悲惨なことはしませんわよ?
黄:物言いが既に陰惨なんだよぉ。
櫛:そんなに女の人が好きでしたら、思う存分、
 鉄の処女をお相手なさいと言うだけですわ。
黄:敢えて、何も聞かなかったが吉ということにするんだよぉ。


【楽しくなってきた】
須:須勢理、こんなとこで何しとんのじゃい。
理:お父様、御機嫌好う。
朱:今〜、須勢理さんのお母さんの話で盛り上がってたんですけど〜。
須:さぁて、今日はお好み焼きでも作ってやろうかの。
黄:その不自然な誤魔化し方が、尚一層、疑惑を増幅させているんだよぉ。


【嘘も方便】
須:わ、儂は潔白じゃい。
黄:別に、隠すことでもないんだよぉ。
須:そうじゃ。須勢理は、橋の下で拾って来たんじゃ。
理:お父様がそう言うなら、きっとそういうこと。
黄:娘の方が、よっぽど大人で呆れたんだよぉ。


【言うだけ無駄】
櫛:ふふふふふ。
須:お、おう、櫛名田。お前もおったんかい。
月:他人の修羅場は、何歳になっても面白いから困る。
黄:弟夫婦は身内と言って良いと、敢えて触れるのはやめておくんだよぉ。


【長い夜になりそうだ】
櫛:それでは皆さん。私達はこれで失礼致しますわ。
朱:す、須佐之男さんの首根っこを捕まえて、完全に母猫状態です〜。
月:これは、私達一族に伝わる、鬼嫁叱咤殺。
黄:要約すると、奥さんのお説教タイムというだけのことなんだよぉ。


【顔面ふくらし粉】
理:お義母様ってば、お茶目さん。
黄:確実に、そういう問題では無かったんだよぉ。
月:私としては、明日の須佐之男が楽しみ。
黄:イースト菌を使ったかの様に顔が膨れたら、
 全力で笑い飛ばしてやることにするんだよぉ。


【嗜好も似た者】
理:それはさておき。
黄:一蹴とは、中々に猛者なんだよぉ。
理:この縁側は、日当たりが良くて良い。
月:そこは、私の場所。
理:伯母様でも、これは譲れない。
黄:他人の家で、好き勝手な御託は、いい加減にするんだよぉ。


【余所でやってくれ】
白:何言ってるの。そこは私の場所だって。
黄:頭の痛いのが増えたんだよぉ。
朱:僭越ながら〜、私も主張させて頂きます〜。
黄:ノコギリを用意するから、もう、好き勝手に持っていけば良いんだよぉ。


【絶望的慢性頭痛】
白:とゆー訳で、この場所は早い者勝ちってことで纏まったから。
月:ゲーム発売日は、徹夜が常道の私が圧倒的有利。
朱:わ、私は朝が弱いので〜、前日からの布団持参は反則ですかね〜?
黄:色々な場所にツッコミどころがありすぎて、何も口を挟む気にならないんだよぉ。


コント連載中



 ネット小説ランキングさん(現代ファンタジーコミカル部門)にて「それゆけ黄龍ちゃん!」を登録しています。御投票頂けると、やる気が出ます(※一作品につき月一回有効。複数作品投票可能)。

ネット小説ランキング:「それゆけ黄龍ちゃん!」に投票


サイトトップ  小説置場  絵画置場  雑記帳  掲示板  伝言板  落書広場  リンク