邂逅輪廻



【やたら達観】
白:いや〜、ここんとこ平和だね〜。
窮:本当だよね、お姉ちゃん。
黄:何だか、前にもこんな展開があったんだよぉ。
?:くおるぁ! うちのバカ旦那と娘共は居るかぁ!
黄:嵐というのは、忘れた頃にやってくるから難儀なんだよぉ。


【手際が良過ぎ】
黄:白虎のお母さん、始めましてなんだよぉ。
?:ぬ? 何で私を知っている?
黄:いつかは来ると、覚悟してたんだよぉ。
?:だったら話は早い。全員出して貰おうか。
黄:逃げ出さない様、既に手足を縛ってあるから安心するんだよぉ。
白:うにゃにゃー……。


【程度の問題】
?:久し振りだな、ボンクラ共。
白:え、えぇ、お母様。本日も御機嫌麗しゅう――。
朱:何だか〜、人格が変わってますね〜。
黄:大概の世界では、親の前に引き摺り出されれば、
 借りてきた仔猫の様になるものなんだよぉ。


【他人事モード】
?:さて。準備は整ったな。
白:あ、あの〜、お母様。何故に私達は木に吊るされているのでしょうか?
窮:う、うにゃー。
?:バカ親父を誘き出す為の餌に決まっているだろうが。
黄:とても血が繋がってるとは思えない扱いに、
 ある種の清々しささえ覚えてしまったんだよぉ。


【昼ドラ風味】
フ:おやおや。新しい御遊戯ですか? 子供は無邪気で良いですね。
?:お前は、親になろうと能天気なままだろうが。
フ:おっと、これは我が妻ではありませんか。一体、いつこちらの国に?
朱:す、凄い及び腰です〜。
?:逃げるなよ。その場合、娘達の安全は保障しないからな。
月:この仁義無き戦いは、何故だか心が踊って仕方が無い。


【何故うちの庭で】
フ:はっはっは。いや〜。娘の顔を見にこちらまで来たら、
 つい帰るのを忘れてしまってですね。
?:その間、お前の仕事も私が処理していたことを忘れるなよ。
フ:しかし、それもまた、夫婦というものでは無いでしょうか。
?:そういう台詞は、一度でも、私抜きで仕事を完遂してから吐け。
黄:とりあえず、夫婦喧嘩は余所でお願いしたいとだけ言っておくんだよぉ。


【むしろ高比率】
朱:ふに。お母さんは、何のお仕事をされてるんですか〜?
?:こいつが先代のフェンリルをブチ殺しやがったからな。
 仕方なく、ヘルの後釜へ座ることになった。
黄:あれはたしか、フェンリルとは兄妹だったと思うんだよぉ。
ヘ:世界中の神話を見渡せば、兄妹で夫婦なんてのは珍しくも無いから気にするな。
黄:それを言われると、返す言葉も無くなる辺りが不思議なんだよぉ。


【二千年の執念】
月:ヘルは、疾病や老衰で死んだ者が行き着く、死者の国の女神。
黄:月読と、何処と無く職務が似てるんだよぉ。
月:私に、死者を蘇らせる力は無い。
朱:ふに?
ヘ:一応、死んだ者を生き返らせるには、私の許可が必要ということになっている。
須:済まんが、お母ちゃんをお願いしてもよかんかね。
黄:まだ諦めて無かったのかと、形式的な突っ込みだけ入れさせて貰うんだよぉ。


【実に痛い話】
朱:それにしても〜、眼鏡がお似合いですね〜。
ヘ:あぁ。若干の乱視があってな。
白:昔、その眼鏡を奪えたら、好きな晩飯を食わせてやるって言われたのよ。
朱:ふに?
白:罠を仕掛けて何とか奪取したんだけど、
 目測が曖昧になったのか、拳が急所にズゴン、と。
黄:うわぁ、なんだよぉ。


【怒りも倍増】
ヘ:戦場では、親と言えど信用するなということだ。
黄:絶対に、後付けなんだよぉ。
朱:その時から、白虎さんの頭は可哀想になったんですね〜。
白:……ん?
黄:だから、世の中、絶対に言われたくない相手というものがあるんだよぉ。


【案外そんなもの】
ヘ:まー、罠に掛けたまでは良かったが、詰めを誤ったということだな。
黄:凄い逆ギレなんだよぉ。
ヘ:詰まるところ、全ては私の掌の上ということだ。
黄:こう言われると、戦果を残した全ての軍師が、
 結果オーライ至上主義の様に聞こえてしまうのが恐ろしいところなんだよぉ。


【補正率三百パーセント】
ヘ:失礼な奴だな。全てを計算の上で行ってこそ真の軍師だぞ。
朱:ふに!?
白:あ、落とし穴に掛かった上、網で宙吊りにされた。
朱:ふ、ふに〜……。
ヘ:どうだ。
黄:これは、被験者が余りにアレ過ぎる故の結果と言えるんだよぉ。


【猫じゃらし代わりさ】
白:うにゃにゃ?
窮:ふにゃ?
朱:お、御二方の視線が、ヘルさんの尻尾に釘付けです〜。
ヘ:小さい頃から、こうやって遊んでやったからな。
黄:手抜きなのか愛情なのか、これは判断に困るんだよぉ。


【健やかに育て】
ヘ:あー。言い忘れていたが、そっちには罠があるからな。
白:うにゃ!?
窮:ぐにゃ!?
黄:尻尾で誘き出すのが導入とは、何とも殺伐とした親子関係なんだよぉ。


【非情なるララバイ】
朱:い、命懸けの対面ですね〜。
白:逃げ出そうとしたの、分かるでしょ。
窮:お、お姉ちゃん。とりあえず、お父さんに砲火が向く様、仕向けようよ。
白:それが良いかも。
フ:いや〜。うちの子供達は、本当に仲が良いですよね。
黄:知らぬが仏というのは、こういう時にこそ、使うべき言葉なんだよぉ。


【母親は伊達じゃない】
ヘ:今日はお前らボンクラ共を、徹底的に鍛え直してやるからな。
黄:だから、そういうことは余所でやって欲しいんだよぉ。
白:そ、それより、正座は、普通に、無理。
窮:あひが……あひがひびへれ……。
へ:では、とりあえず三略の暗唱から始めて貰おうか。
 言い切れた順に、椅子を用意してやる。
黄:流石、命の危機に陥らない限り実力を発揮しない特性を、
 実に良く理解しているんだよぉ。


【軽いお受験】
朱:ふ、ふに〜。何で私まで付き合わされてるんですか〜。
黄:折角だから、脳を鍛えて貰うんだよぉ。
ヘ:うちは、血縁以外は厳しい入門試験があるぞ。
黄:煮るなり焼くなり、好きにするんだよぉ。
朱:な、何だか、当人の意思が反映されないままに話が進んでます〜。


【基本ラッキーガール】
ヘ:とりあえず、ヤン=ミルズ理論でも解いて貰うか。
朱:そ、そんなもの、分かる訳が無いじゃないですか〜。
ヘ:ほう。未だに解かれていない理論であることを知っていたか。
朱:ふに?
黄:何だか、とんち問題の様な話になってきたんだよぉ。


【結果論は大事】
ヘ:では、講義を始める。
黄:趣旨が微妙に違うんだよぉ。
ヘ:とりあえず、最初に言っておく。
 戦いとは、勝ちさえすれば何でも許されるものであることを忘れるな。
黄:ある意味、講義自体を初っ端から全否定している感さえあるんだよぉ。


【教育再生会議に如何】
ヘ:何しろ、死んだら終わりだからな。万全を期すのは基本だろう。
朱:私は〜、ほぼ不死の霊鳥らしいんですけど〜。
ヘ:薄暗い牢獄で、何百年もの間、飼い殺しというのも過酷な人生だろうな。
朱:ま、真面目に勉強させて頂きます〜。
黄:割と、教育者として、ツボを心得てる気もするんだよぉ。


【死こそ生への架け橋】
黄:お母さんには、若手の指導役として御滞在頂きたいものなんだよぉ。
白:か、勘弁して。
朱:親孝行したい時に、親は無しと言いますよ〜?
黄:転生体が言うと、重さが三桁くらい違うものなんだよぉ。


【そこはスルーだろ】
白:いや、常識で考えてよ。あの両親が、私達より先に死ぬと思う?
窮:うんうん。
黄:凄いぶっちゃけなんだよぉ。
ヘ:一応言っておくが、全て聞こえてるぞ。
朱:ヘルだけに、地獄耳なんですね〜。
黄:臆面も無く言ってしまった小鳥に、乾杯なんだよぉ。


【滅裂三重唱】
ヘ:やっぱり、お前らには抜本からの鍛え直しが必要な様だな。
白:お、お母様。お手柔らかにお願いしおす。
黄:最早、キャラが無茶苦茶なんだよぉ。
ヘ:これから見せる地獄で、性格が歪んで元に戻るから丁度良い。
黄:母親も無茶苦茶言ってるから、ある意味、相殺されてるんだよぉ。


【研究結果報告】
白:ふに〜。今日は暖かくて過ごし易い日和ですね〜。
朱:な、何か、何処かで聞いたような喋り方です〜。
ヘ:まさか、極限まで人格が捻れると、こんな感じになるとは思わなかったな。
黄:客観視し過ぎなんだよぉ。
朱:わ、私は色々な意味で、釈然としなさ過ぎです〜。


コント連載中



 ネット小説ランキングさん(現代ファンタジーコミカル部門)にて「それゆけ黄龍ちゃん!」を登録しています。御投票頂けると、やる気が出ます(※一作品につき月一回有効。複数作品投票可能)。

ネット小説ランキング:「それゆけ黄龍ちゃん!」に投票


サイトトップ  小説置場  絵画置場  雑記帳  掲示板  伝言板  落書広場  リンク