邂逅輪廻



【星空見上げてふと思う】
白:まあ、普段から友好国がどうとか、外交姿勢がどうこう言ってるけどさ、
 この広い宇宙の隆盛に比べれば、私達の気苦労なんてちっぽけなもんだよね〜。
朱:ですよね〜。
麒:仕事をサボタージュする理由には、全くなってないからな。


【甲斐が無いよ】
青:全く、あなた方はいつも脳が平和で宜しいですね。
白:もしかして、すっごく褒められた?
青:お願いですから、少しは嫌味に気付いて下さい。


【完成品は高くて】
白:玄武って、量産体制に入ること出来ないの?
玄:……はい?
白:ほら、お掃除機能だけ継承するとかすれば、
 お手ごろ価格で売り捌くことも可能って言うか。
黄:他人のフンドシで商売しようという発想の時点で色々終わってるんだよぉ。


【極めて正論】
朱:ですけど〜、これが普及すれば玄武さんの知名度が上がると思うんですよ〜。
玄:誠心誠意、検討させて頂きます。
黄:小鳥の口車に乗せられる様では、社会的な成功は無理だと思うんだよぉ。


【素直に迷ったと言え】
黒:ふん。あの様な小娘共に国政の何たるかが分かって堪るものか。のぉ、赤龍。
赤:けけけ。
黒:やはり、熟達の技巧があってこそ成せるものが大きい。
 若さで成せることなど、たかが知れているというものじゃて。
赤:かかか。
黒:ところで、我らは一体、何処に居るのかのぉ……。


【小鳥語遊び】
月:ふに。
窮:ふにふに?
朱:ふにっ!
白:ふにふにふに〜。
黄:何だか、会話が成立しているかの様な錯覚に襲われてしまうんだよぉ。


【使えるものは使おうよ】
白:天照は太陽神で、須佐之男は海神なんだよね。
天:はぁ。その通りですが。
白:その二つを聞いて連想するのは、真夏の海水浴なのよ。
須:言いたいことははっきり言わんかい。
白:何とか、冬にウェットスーツ無しで泳げるようになんない?
 たまには魚とかも食べたくて。
黄:限りある神格の力を、私欲の為に消耗させないで欲しいんだよぉ。


【片手間だから楽しい】
白:でも思うのよ。神様が幾ら高い能力を持ってようと、信徒全部に分けたら微々たるもんでしょ。
 結局はお金と一緒で、分配が不平等だから美味しいのが現実じゃないかって。
黄:そんな真面目で重い話を、何で仕事で活かせないかがむしろ疑問なんだよぉ。


【今更無理だろ】
則:のう。妾もそろそろ、いめちぇんに着手しようと思うのじゃが。
黄:一体、何がどうしたっていうんだよぉ。
則:何。今の妾は主流から外れているようじゃからの。
 にぃずに合わせて性格を調整するのは基本じゃろうて。
黄:それは、登場の時点でやって貰わないと、無駄な混乱を招くだけなんだよぉ。


【別種の天然】
則:それにしても、ふにふに言うのが良いとは、庶民とは分からぬものよの。
朱:な、何だかさり気にバカにされてませんか〜?
黄:これで案外、悪意が無いのが困り者なんだよぉ。


【キレてないですよ】
白:世の中ってさぁ、全て朝が来て明るくなることが前提で動いてるよね。
黄:何を当たり前のことを言ってるんだよぉ。
白:いや。ってことは明るくなるべき時に明るくならないなんて事態が起こったら、
 経済損失的には、一体どれくらいになるのか、想像も付かなくて。
天:言いたいことは、目を見てはっきり言って下さい!


【虚ろな瞳でかく語り】
月:まあ、月が隠れたところで、どうせ大した影響は無い。
黄:言っていて、悲しくはならないのかと問いたいんだよぉ。
月:これを乗り切れない限り、日陰者の生活には耐えられない。
黄:何となく、同類としての親近感を覚えてしまうんだよぉ。


【店頭販売員とか】
セ:お早う御座います。世界の皆さん。本日も御機嫌麗しゅうことと存じます。
 そうそう。昨日、私の仕える家に仔犬が産まれましてですね。
 これが可愛いこと、この上ないのです。一度、御覧になりに来て頂ければと思います。
 動物と言いましたら最近、各地の動物園で次々と赤ん坊が産まれているそうですね。
 微笑ましいことと思います。しかし肉を食らいて育ちながら、片一方では愛でると言うのも――。
黄:ここまで、意味の無い長文を噛みもせずに言い切れるとは、
 才能の無駄遣いとしか思えないんだよぉ。


【信頼無くして】
朱:執事、家政婦と言えば〜、口の堅さが売りですよね〜。
黄:一体、どういうシチュエーションを想定してるんだよぉ。
朱:隠し子や不貞の情報を墓場まで持っていくんです〜。
セ:いえ、それらは恐喝の基本材料ですね。
黄:確実に近々、廃業すると見たんだよぉ。


【悲しいお知らせ】
白:やっぱ、青龍は女装させるべきだよね。
黄:いきなり何を言い出すんだよぉ。
白:いや。ぶっちゃけた話、私達なんかより、よっぽど色気を出せる気がしてならないのよ。
黄:それはそれで、何処と無く哀愁が漂う話なんだよぉ。


【理不尽の権化なので】
白:あ……言ってて、何か心が寒々しくなってきた。
青:でしたら、最初から言わないようにお願い致します。
朱:ですけど〜、青龍さんになら負けても悔いは無いんですよ〜。
青:一体、どういう理屈ですか、それは。


【言わないであげて】
白:茄子ってさ。熱を通すと柔らかくなるよね。
黄:あの触感も醍醐味なんだよぉ。
白:いやさ。あれにふにふにって擬音を当てたら面白いと思うんだけど。
黄:たしかにその通りにしても、唯、それだけなんだよぉ。


【それが僕らの朱雀様】
朱:ナスビは〜、苦くて何が美味しいのかが分かりません〜。
黄:お子様舌は治ってないんだよぉ。
朱:ですけど〜、ゴーヤは何だか好きなんですよね〜。
黄:査定基準が今一つ分からないんだよぉ。


【半ば逆ギレ】
黄:そう言えば思い出したんだよぉ。
白:何を?
黄:朱雀のもう一つの人格は、五代か六代前のそれなんだよぉ。
朱:そ、そんな大事なこと、何で忘れていたんですか〜。
黄:千年も前のことを、そう簡単に思い出せる訳が無いんだよぉ。


【要は衝撃】
朱:ハハハ。ようやく思い出して頂けたとは、
 鈍いと言うか、知性に問題があると言うか――。
黄:出てきても、殴り飛ばされて引っ込むだけだと学習するんだよぉ。
白:今は確実に蹴り飛ばしたけどね。


【次が永久歯なのか】
朱:キャラメルは美味しいですね〜。
黄:恥ずかしながら同意させて貰うんだよぉ。
朱:ふにっ!?
黄:一体、どうしたって言うんだよぉ。
朱:にゅ、乳歯が一本、取れてしまいました〜。
黄:代謝機構がどうなっているのかが、むしろ気になるところなんだよぉ。


【世界記録に肉薄】
月:抜けた歯を、枕元に置いて寝れば、天使が硬貨に代えてくれる。
黄:何で欧米の習慣に詳しいんだよぉ。
朱:ふに〜。ふに〜。
黄:そして欲得が絡んだ時の寝入りの早さは半端無いんだよぉ。


【インフレが止まらない】
白:折角だから、行の限界に挑んでみようと思うんだけど。
黄:何をしでかす気なんだよぉ。
白:いや、金行だけにチタン辺りを丸齧りすれば箔が付くかなって。
黄:それは最終的に、ダイヤモンド辺りを相手にするハメになるから、
 オススメ出来ないんだよぉ。


【さり気でも無い】
朱:だったら私は〜、アセチレンバーナーに挑戦します〜。
黄:太陽のプロミネンスに挑戦しないとは、腰抜けも良いところなんだよぉ。
朱:あ、あんな地球より大きい熱波に、どうやって勝てって言うんですか〜。
黄:そこを何とかするのが、炎の鳥の真骨頂なんだよぉ。
白:何だかさり気に、無茶を言っているような気がする。


コント連載中



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