【ついに国が動いた】 麒:政府から朱雀に表彰状が届いた。 朱:ふ、ふに? 麒:『前略。あんたの天然ボケは凄い。政府公認だ』 黄:その適当な文面は何なんだよぉ。 麒:この手の文章なんか、要約すればどれもこんなもんだろう。 黄:もしかすると、今、真理を聞いたのかも知れないんだよぉ。 【役所的御仕事アルヨ】 朱:副賞は無いんですか〜? 麒:ああ。ちゃんとあるぞ。 黄:随分と浅ましい話なんだよぉ。 麒:んー、たしか笹の葉三年分だったかな。 黄:そして何処かで、パンダとごっちゃになってるんだよぉ。 【その手があったか】 朱:これで三年は七夕に困りませんね〜。 黄:柔軟過ぎる発想は、未だ衰え知らずなんだよぉ。 【何故こっちに】 ?:へい毎度。笹をお届けに上がりました。 朱:ふ、ふに。な、なんなんですか、この量は〜? 白:えっと、一日にパンダが食べる笹の量は三十から五十キロ。 ?:新鮮なものを毎日お送りしますんで宜しく。 朱:こ、こんなにたくさん送られても困ります〜。 黄:一番困るのは、家主だということを誰か言及して欲しいんだよぉ。 【日本最古のツンデレ説】 朱:と、とりあえず全部埋めてみました〜。 黄:この数日で、庭が竹林と化したんだよぉ。 月:月の国からの落とし子を置いて帰るのも良し。 黄:それは日本最古のSF小説なんだよぉ。 【予想外です】 白:札束の入ったバッグとか落ちてると嬉しいんだけどな。 黄:それは落としていく奇特な人が居ないと無理なんだよぉ。 朱:お、黄龍さん〜。いつのまにやら産業廃棄物が捨てられてます〜。 黄:この展開は読み切れなかったんだよぉ。 【これでも武神】 月:まあまあ。落ち着いて。 黄:人の家だと思って、余裕過ぎるんだよぉ。 月:もしかしたら軍事転用が可能な美味しい素材が見付かるかも知れない。 黄:いい加減、面倒事に巻き込むのはやめて欲しいんだよぉ。 【噂の密室協議】 月:時たま、放射性物質が紛れてるのが難点だけど。 朱:劣化ウランでしたら〜、むしろその質量と貫通力を活かせます〜。 月:芸術的とまで評される日本刀の素材としては重過ぎるから却下。 黄:そういう危険な話は、裏でこっそりやって欲しいんだよぉ。 【最強のボケ封じ】 月:ふっふっふ。ついに秘奥義、竹槍無双斬の封印を解く日が来た。 朱:槍なのに〜、どうやって斬るんですか〜。 黄:真面目に返答してはいけないと、何度言えば分かるんだよぉ。 【月だけに浮いたり沈んだり】 月:はっはっは。その程度でヘコむ私では無いわ。 黄:思いっきり地面にのの字を書きながら、良く強がったものなんだよぉ。 【開き直って】 朱:た、大変です〜。いつのまにやら、野良パンダが住み着いてます〜。 白:どうせ笹の置き場に困ってるんだから、飼えば良いんじゃない? 朱:そ、それが親子なんです〜。 黄:こうなったら、繁殖事業に手を染めようかとも思うんだよぉ。 【ワシントン条約と言いたい】 白:ところで、パンダって美味しいの? 黄:物凄いチャレンジャーが居るんだよぉ。 朱:ジョ、ジョージ=ワシントンが投薬してるからダメなんです〜。 黄:とりあえずは、落ち着くことをオススメしておくんだよぉ。 【国は変われど人変わらず】 朱:それにしても〜。私が表彰されるなんてどういうことなんでしょうか〜? 麒:あー。政府は今、人気を獲得する為に躍起になっているからな。 四方八方にバラ撒いている所らしい。 黄:分かり易く、そして生々しい現場の声だったんだよぉ。 【市景百選レベルか】 白:そういや、何年か前、私も貰ったような? 朱:ふ、ふにっ? 白:そうそう。『あなたは国選、百の自由人に選ばれました。おめでとう』 黄:それは表彰されることが名誉なのかが、実に微妙なんだよぉ。 【黒歴史なんです】 麒:というよりお前はこの国の生まれじゃないだろ。 白:そーでも無いよ。私が生まれるちょっと前まで、 元朝の支配下にあったこともあるらしいから。 麒:お前は、嫌な記憶を掘り起こさせるな! 【無能なりに】 青:あの頃は本当に大変でしたね。 黄:民族の誇りも何もあったものじゃないんだよぉ。 朱:御先祖様の記憶が、ありありと甦ってくるようです〜。 麒:今は頑張ってるんだから、古傷を弄るんじゃない! 【開き直るなよ】 黄:全く、馬の究極聖獣と言うべき麒麟が騎馬民族に負けたなんて、 笑い話にもならないんだよぉ。 月:私と姉さんの関係を、とやかく言う立場じゃない気がしてきた。 黄:人の振り見て我が振り直せは理想論に過ぎないんだよぉ。 【この心コワレモノに付き】 麒:だってあいつら数の暴力なんだぞ。地鳴りがするくらいの大軍団なんだぞ。 怒涛の畳み掛けなんだぞ。一対一ならともかく、勝てる訳無いだろ! 朱:な、泣き出しちゃいましたよ〜? 黄:これで案外、乙女のハートなのが困りものなんだよぉ。 【土行の分際で】 白:そんな民族危機の折、黄龍は何してた訳? 黄:玄界灘付近に神風を吹かせて救ったのは、 自慢めいているから敢えて言わなかったんだよぉ。 青:適当な捏造をさらりと言わないで下さい。 【真・教科書に載らない歴史書】 月:あー。あれ、青龍の仕業。 青:別に日本をどうこうしようと思った訳ではありませんけどね。 黄:単にくしゃみをしただけだとは、恥ずかしくてとても言い出せないんだよぉ。 青:だからどうして、そうも適当なことを言えるのですか。 【龍の癖にトラウマか】 朱:結論として〜、勝てないケンカをしてはいけないということですね〜。 黄:チャンピオンは負けを許されないんだよぉ。 月:以上。提供は負け犬のドラゴンさんでお送りしました。 黄:えぐえぐ、なんだよぉ。 【何かリアルだ】 白:でも、勝てない勝負をしてこそ価値があることって無い? 朱:ふに? 白:微妙に賞味期限が切れた肉も、入念に焼けば大丈夫的な。 青:それに関しましては、如何ともコメントがしづらいのですが。 【小鳥が礫死体】 朱:いわゆる一つの武勇伝ですね〜。 白:何かある訳? 朱:黄色で信号を渡って〜、結局、間に合わなくて車を止めてしまったことがあります〜。 黄:良い子も悪い子も、真似をしてはいけないんだよぉ。 【それは良いのか】 月:まあ、突き詰めれば、戦いなんてしないで生きるのが一番の幸せってこと。 黄:全く以ってその通りなんだよぉ。 白:以上。ダメダメ無気力コンビの提供でお送りしました。 朱:ふ、ふに〜。
|