【何か違和感が】 白:何だか、最近、玄武がおかしいらしいんだけど。 朱:ふに? 青:まあ、如何に常軌を逸しようと、あなた方には敵いませんから。 白:――ん? 【危険領域突入】 黄:具体的にどうなったって言うんだよぉ。 白:いや、何でも辺り構わず、弾薬やらを撃ち捲くってるとか。 黄:それはおかしいという次元を確実に超越してるんだよぉ。 【やる気は絶無】 青:只でさえ、北方方面との関係が微妙だというのに困ったものですね。 白:見に行くしかないみたいだね。面倒だけど。 黄:何でこっちを見るんだよぉ。 朱:それはもちろん〜、一番暇だからです〜。 黄:現職じゃ無いのに、苦労を背負い込むのは理不尽なんだよぉ。 【負の直感力】 玄:ギガ……テキを確認。直ちにセンメツ致します。 黄:会って早々、嫌な予感は的中したんだよぉ。 【水克火は何処に】 玄:スザク確認。ゾクセイ火。水にヨル攻撃をカイシ致します。 白:うわっ! いきなりの放水射出!? 朱:ちょうど火照っていたので、冷たくて気持ちが良いです〜。 黄:まあ、朱雀に常識なんて通じないから大丈夫なんだよぉ。 【前人未到で前代未聞】 玄:ピキッ……ケイサンが合いません――。 黄:精密機械さえ狂わすとは、天然ボケは真に恐ろしいんだよぉ。 【鍋焼きうどんとか】 玄:ビャッコ確認。ゾクセイ金。火炎攻撃をカイシ致します。 白:わ、わ、わ。猫科の動物に熱い物は拙いって。 黄:そういう話では、無い様な気がするんだよぉ。 【少し抜けてる】 玄:炎熱線をホウシャ致します。 白:ん〜。ぬくぬくって良いよね〜。 黄:微妙に、元の玄武のままの様な気もするんだよぉ。 【金克木だし】 玄:オウリュウ確認。ゾクセイは土。木行にヨル攻撃をイタシマス。 白:まあ、弱点なのかも知れないけど、木のバットっていうのはどうなんだろう。 黄:金属バットの方が、確実に強いんだよぉ。 【永遠のトラブルメーカー】 月:バットで攻撃なんて、スポーツマンに対して申し訳が無い。 玄:ソウデしょうか。 月:角材をあげるから、思う存分やると良い。 玄:コレハ良い物デスネ。 黄:そこまで踏み込んだなら、停戦交渉をして貰いたかったものなんだよぉ。 【相克恐るべし】 玄:モクザイを粉砕。センイジョウにしてサンプ致します。 白:は? 朱:要するに〜、おがくずですね〜。 白:あのねぇ。幾らなんでもそんなものが効く訳――。 黄:ううう。力が抜けていくんだよぉ。 白:嘘っ!? 【面倒事に拍車】 月:ははは。見たか、我が新兵器。 玄:トコロデ、あなたはドナタでしょうか。 黄:あの、噛み合って無い会話でさえ、やたらとむかつくんだよぉ。 【元気になったら殴る】 白:こうなったら、先代玄武と連絡を取るしかないね。 黄:むしろ最初に選択すべきことだった気もするんだよぉ。 白:『ひゃっほ〜。片瀬は今、海外へ旅行中でーす。 携帯とメール、しばらく通じないけど心配しないでね〜』 黄:全ての殺意が一点に集束した瞬間なんだよぉ。 【企画倒れの匂い】 亜:ん? 皆揃って何してんの? 黄:飛んで火に入る夏の虫なんだよぉ。 白:ってか、あんたこそ何してる訳。 亜:東ロシアから中国を抜けて、東南アジア方面に至る、ぶらりグルメ旅。 黄:壮大な様でいて、実に地味な話にも聞こえるんだよぉ。 【現状を把握しろ】 白:……。 黄:目をキラキラさせて、付いていく気満々なのは如何なものかと思うんだよぉ。 【無責任の連鎖】 玄:アラタナル存在をカクニン。ヒトガタをしていますが、蛇と亀のバケモノ。 トルニ足る相手ではアリマセン。 亜:生みの親に向かって、言いたい放題言ってくれるじゃん。 黄:これも、素晴らしい教育の賜物という奴なんだよぉ。 白:放任のツケとも言うけどね。 【世界が黄昏】 亜:いやー。そういや万一のことを想定して副人格をプログラムしたんだっけ。 黄:実に迷惑な話なんだよぉ。 朱:具体的には〜、どういう性格なんですか〜? 亜:対超大国、完全殲滅用擬似人格、開発コード名、ラグナロク。 黄:さらりと、とんでもないことを言ってくれるものなんだよぉ。 【それはそれでやばい】 亜:ま、途中でやばいかなーって思ったから、適当に切り上げたんだけどね。 黄:それが良識というものなんだよぉ。 亜:と言っても、以東の半島や島国くらいなら焦土に出来るかな? 黄:何が何でも、ここで食い止めるんだよぉ。 【果てしなく迷惑】 朱:弱点とか無いんですか〜? 亜:元が無補給単独行動用だからね〜。 私も科学者の端くれとして中途半端なシステムには出来なかったと言うか。 黄:全く以って、何の役にも立たないプライドなんだよぉ。 【戻って表に】 朱:発想を逆転させれば良いと思うんですよ〜。 黄:朱雀の発想は、いつだって逆転しているんだよぉ。 朱:ふ、ふに〜。 【うつけ者と紙一重】 朱:そ、そうじゃなくて〜、元の玄武さんを目覚めさせれば良いと思うんですよ〜。 亜:あー、その物の考え方は無かったなー。 黄:迂闊にも程があるんだよぉ。 亜:まあ、天才ってのは常人の感性では測れないからね。 黄:自分で言う辺りが、ある意味、大天才なんだよぉ。 【筋金入りのカオスメーカー】 亜:あーあー。当代玄武に告ぐ。無駄な抵抗はやめなさい。 君のお母さんは泣いているぞー。 玄:ギガ……お母サン……? 月:私のお母さんなら、私が産まれる前に死んでる。 黄:この状況で尚、混ぜっ返すのは勘弁なんだよぉ。 【感動は何処に】 玄:はっ!? 私は今まで、一体何を!? 月:ちっ。 朱:やっぱり〜、母子の情愛に勝る物は無いんですね〜。 亜:ん? そう言えば、私の声をキーにして、 命令には絶対服従する様、プログラムしたんだったかな? 黄:そんなことだと思ったんだよぉ。 【割と身近】 玄:そうですか。私の知らぬこととは言え、とんだ御迷惑をお掛けしました。 亜:とりあえず、副人格発動条件のハードルを上げといたから、 簡単には出てこれないと思うよ。 朱:具体的には〜、どんな条件なんですか〜? 亜:うん。核に依る波動を感じたらってことにしておいた。 黄:だから、ニュースはちゃんと目を通して欲しいんだよぉ。
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