【実用優先主義】 青:先代玄武から届き物があったそうですね。 黄:玄武をバージョンアップする為のディスクらしいんだよぉ。 玄:えぇ〜っ!? つ、つまり私も、ついにネコミミメイドへクラスチェンジですか!? 黄:それより先に、思考回路の調整をした方が良いと思うんだよぉ。 【出生魚の如く】 黄:大体バージョンアップなんていうのは、 現状に不満があって始めて行うべきものなんだよぉ。 白:そっか。蝮が蛟に、蛟が龍に成るのには、そういう事情があったんだ。 青:あれは唯、呼び名が変わるだけです。 【一晩語れる】 玄:とりあえず発言させて下さい。 黄:なんなんだよぉ。 玄:こと扱いに関して、私の不満は尽きることが無い訳ですが。 黄:それを言われると、ぐぅの音も出ないんだよぉ。 【隙間産業状態】 玄:ですので! 前面に押し出して頂けるのであれば、 レースクイーンであろうと、セーラー服であろうと尽力は惜しみません。 白:普通に大マジな人がいるんだけど。 黄:どんな状況であろうと、必死なことは良いことなんだよぉ。 【ぐいっと一気に】 黄:ところでディスクをセットって、何をすれば良いんだよぉ。 玄:渡して頂ければ、自分で致しますが。 黄:微妙に嫌な予感がするんだよぉ。 玄:はむっ。 黄:丸飲みするのは、完全に想定外だったんだよぉ。 【無駄に白熱】 玄:むぐー! むがむぎむげー!? 黄:どうやら、規格が微妙に合わなかったみたいなんだよぉ。 白:こういう場合、水を渡せば良いのかな? 朱:ご飯を飲み込めば取れるかも知れません〜。 青:議論より先に手を出して下さい。 【両親にも会えた】 玄:す、少しばかりお花畑を覗いて参りました。 黄:中々に、興味深いプログラミングが施されてるんだよぉ。 【絵的に地味なので】 黄:それで結局、どうするんだよぉ。 玄:仕方有りませんので、外付けのリーダーで読み取らせて頂きます。 黄:今までの無駄な時間を返して欲しいんだよぉ。 【マニアの類】 玄:いらっしゃいませ。三名様でしょうか。お煙草はお吸いになられますか? それでしたら、お席はこちらになります。 黄:ファミレスのウェイトレスなんだよぉ。 月:この制服は、ラ・ミアーズの夏季限定モデル。 青:無駄にお詳しいですね。 【株券も電子化の時代】 月:世界のありとあらゆる制服を集めて、朱雀と一緒に着るのが私の夢。 朱:ふ、ふに? 月:それにしても、ホログラフ展開して着用するなんて、 クローゼットの心配をしなくて良いから羨ましい。 黄:他に言うことは無いのかと問いたいんだよぉ。 【イメージで入力】 玄:アテンションプリーズ。当機はこれより、離陸しまーす。 朱:フライトアテンダントって〜、こんな感じでしたっけ〜? 黄:先代の、適当な仕事っぷりが良く分かったんだよぉ。 【良くあることさ】 玄:当機はこれより、緩やかに高度を下げますが、仕様ですのでお気になさらないで下さい。 黄:資料不足か何かで、やる気を無くしたのがありありなんだよぉ。 朱:ネタに走って逃げるっていう奴ですね〜。 【敢えて自由な心で】 玄:私のこの心は神に捧げられています。身を焦がし、朽ち果てようと、 心だけは自由にならぬことを知りなさい。 朱:西洋のシスターさんですね〜。 青:異教の侵入を容易に許すなと何度言えば分かるのですかね。 【無駄にリアル志向】 玄:おのれ、東洋の物の怪め。我らが神の鉄槌で成敗してくれようぞ。 黄:そして、異教徒殲滅プログラムが施されてるんだよぉ。 青:まあ、宗教戦争とはそういうものですけどね。 【むしろ元締め】 玄:逮捕しちゃいますわよ。 朱:中々に、チャレンジャーな展開ですね〜。 則:それにしても国家権力に依る脅迫とは世も末よの。 青:言っていて、虚しくはなりませんか。 【イヌミミならなんとか】 白:閃いたわ! 次の時代、ネコミミポリスが絶対に流行るって。 黄:むしろ猫は迷子になる方だと思うんだよぉ。 【嘘を吐けない】 玄:お注射致します。 朱:ほ、本当に大丈夫なんですか〜。 玄:全身の五百ヶ所に極めて小さい針を、痛点を外して同時挿入することで、 痛みを感じず、血液の流出もさせない画期的な治療法です。試験段階ですが。 朱:さ、最後の一文は伏せて欲しかったです〜。 【生理的にダメ】 白:要は、全身を五百匹の蚊に纏めて刺されたってことだよね? 黄:考えただけで、痒くなってきたんだよぉ。 朱:ひ、被験者の心情を考慮に入れて欲しかったものです〜。 【世界遺産なのに】 玄:それでは、ニュースをお伝えします。 黄:段々と、バージョンアップなのか何なのか分からなくなってきたんだよぉ。 玄:政府は先程、黄龍風景区の名称を麒麟風景区に変更するとの法案を提出。 即日通過したとの速報が――。 黄:思いっきり不貞寝してやるんだよぉ。 【金と力で何とか】 玄:先程のニュースに関しまして続報が入りました。名称変更の際、 何やら巨大な力が働いていることが発覚し、法案は無効化されたということです。 黄:一体、何がどうなってるんだよぉ。 青:どうせ麒麟が暗躍していたのでしょう。 朱:お、大人の駆け引きって奴ですね〜。 【最優先プログラム】 玄:この中から、今後の方向性を見極めていけば良いんですね。 黄:何だか、先代の遊びに付き合わされただけの気がするんだよぉ。 玄:私と致しましては、ネコミミメイドが無かったのが釈然としないのですが。 黄:そして、何で又、そこまで固執するのかが分からないんだよぉ。 【言い訳マスター】 朱:それはきっと〜、自分の力で見つけ出せっていう先代の親心なんですよ〜。 黄:何となく、綺麗に纏めようとしてる匂いがするんだよぉ。 朱:私が空を飛べないのも〜、お母さんが試練を与えてくれたんです〜。 青:そちら方面は予想外でしたね。 【獅子時々狼】 白:あー。その理屈から言うと、うちの両親が千尋の谷に放り込んだのも親心なのかなぁ。 黄:相も変わらず、虎らしさの欠片も無い一家なんだよぉ。 【興味さえ無い】 玄:分かりました。私は、先代の遺志に従って、立派なネコミミメイドになってみせます。 黄:勝手に殺さないで欲しいんだよぉ。 白:それより、立派なって、ネコミミとメイド、どっちに掛かるの? 黄:それこそ本格的に、どうでも良いことなんだよぉ。
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