邂逅輪廻



【ようやく気付いた】
?:はっはっは。黄龍君。今日も良い天気だよ。
 昼過ぎまで寝ているなんてもったいないよ。
黄:うるさいんだよぉ。明るくなるまでネットゲームをしてたから、
 殆ど寝てないんだよぉ。
?:やれやれ。廃人という言葉は、君の為にある言葉なのかも知れないね。
黄:……ところで一体、誰なんだよぉ。


【言い包められました】
黄:朱雀、一体、何の真似なんだよぉ。
朱:うーん。何の真似と言われてもね。
黄:また寝惚けてるなら、とっとと目を覚ますんだよぉ。
朱:何を言っているんだい。起き抜けなのは君の方だろう。
黄:それを言われると、返す言葉も無いんだよぉ。


【外見は同じだし】
月:中々に、面白いことが起きている。
黄:厄介で難儀なことなんだよぉ。
月:まあ、これはこれで、悪くない。
黄:絶対に言うと思ったんだよぉ。


【ごった煮感が】
白:とりあえず、呼び名を決めないとね。
黄:それはさして、重要なことでは無い気もするんだよぉ。
白:やっぱり無難に、朱雀Mk.U辺りかな。
月:朱雀王零式を提案する。
黄:もはや、何が何だか分からないんだよぉ。


【成長じゃないから】
朱:うーん。このカレー、唐辛子が効いていてトレビアーンだね。
黄:ハチミツたっぷりのお子様カレーしか食べられなかった癖に、
 大した変貌っぷりなんだよぉ。
月;巣を飛び立っていく雛鳥を見る、親鳥の心境が分かった気がする。
黄:それはそれで、何か違う気がするんだよぉ。


【命名マニア降臨】
朱:りゅーん。らんららりららりりれれりらりらるるろ。
黄:味として認識できても、舌は追い付かなかったみたいなんだよぉ。
月:感覚先行性自己破壊症候群と命名する。
黄:名前はこの際、どうだって良いんだよぉ。


【元祖改名マニア】
則:何を言うか。名はそのものを現す唯一の道標ぞ。
 どうでも良いとは、何たる言い草か。
月:奥さん。話が分かりますなぁ。
黄:こうしてまた、無駄な友情が芽生えてしまうんだよぉ。


【充分賄える】
白:ずーっと考えてたんだけどね。
黄:こっちはなんなんだよぉ。
白:このまま元の朱雀が居ないと、ボケ分が不足しない?
月:それはたしかに、大問題。
黄:自分達の立場を棚に上げて、良く言ったものなんだよぉ。


【因果な関係】
朱:おっと、黄龍君。ポイントカードを捨てるだなんて、
 君の親はどういう教育をしていたんだい。
白:むしろどういう教育を施したら、
 こんな小鳥が生まれるのかの方が疑問なんだけど。
黄:五千年に及ぶ転生を繰り返した末の現象だけに、
 原因の特定は不可能だと思われるんだよぉ。


【究極の一言】
月:輪廻転生は、どれかと言うと仏教思想だから専門外。
黄:恐らく専門家でも解説は不可能なんだよぉ。
月:だけど、朱雀研究家として言えることはある。
黄:それは少し興味深いんだよぉ。
月:『まあ、朱雀だから』


【普段が普段だけに】
白:ぬぬ。朱雀研究第一人者の地位は譲らないわよ。朱雀風呂に続く第二弾。
 朱雀の熱で目玉焼きを焼いて、鳳凰の卵だと言い張るっていう――。
朱:やれやれ。君の貧困な思考回路にはほとほと呆れるね。
白:何か、すっごいムカつくんだけど。


【かなり必死】
天:白虎さん〜。鳳凰は〜、そんなにたくさん卵を産まないんですよ〜。
月:姉さん。何の真似?
天:い、良いじゃないですか。元の朱雀さんが居ない今、
 少しくらいこのポジションで出番を獲得したって。
黄:逆ギレにも似た、悲しい哀愁を見た気がするんだよぉ。


【実録・女の戦い】
天:ふに〜。ふに〜。
月:こういう一生懸命な姉さんを見ていると、心がときめく。
黄:相も変わらず、歪んだ姉妹事情なんだよぉ。


【能力重視で】
朱:うーん。白虎君。この書類、数字が間違ってるよ。
白:え、あ、う。ご、ごめんなさい。
朱:ちゃんとした仕事をして貰わないと困るよ。
青:一見すると、元に戻らなくて良い気もするのですが。
黄:たしかに、そんな気がしないことも無いんだよぉ。


【血を見る前に】
朱:ん? この決済書類、印は押されているけど内容が出鱈目だな。
 麒麟君。ちゃんと目を通さないのは問題だよ。
麒:あ、ああ。悪かった。
朱:やれやれ。無能無能と言われているが、これ程とはね。
青:やはり、速やかに戻す手段を講じた方が良さそうですね。


【チルドレンバトル】
麒:青龍。悪いことは言わん。そいつをこっちに引き渡せ。
青:とりあえず、非はあなたにあるかと。
朱:全くだ。理論を暴力で封じ込めるとは、瑞獣も野良犬に成り下がったものだな。
青:あなたは無駄に煽るのをおやめなさい。


【自在の手駒】
朱:さて。議題は麒麟君の代表取締役解任についてだ。
青:そういう主旨でしたか?
黄:発行株式の五十一パーセントを手中に収めればこちらのものなんだよぉ。
青:あなたも唆されて靡かないで下さい。


【一匹狼風野良猫】
白:う〜。私はどっちの派閥にも所属せず、
 永世中立聖獣たることをここに宣言するわ。
青:とりあえずそちらは、マネーロンダリングにでも貢献していて下さい。


【義理で一緒に居るけど】
麒:安心しろ。いざとなれば株式を再発行して水増しする。
青:経営者として、限りなく無責任な行為ではありますが。
麒:母体を守る為なら、投資家のことなど知ったことか。
青:時たま、こちらに付いていることに疑問を感じてしまいます。


【迷走五分前】
朱:甘く見ないで貰いたいね。こちらの資金源はオイルマネーだ。
 如何にこの国が経済的に好調とはいえ、叩き潰すことくらいどうとでも出来る。
黄:そこまでするのは拙いんだよぉ。
朱:ええい、離せ。覚悟の無い奴に用などないわ!
青:一体、何なんですか、この寸劇は。


【譲れない拘り】
?:ホワイトナイトだ。白馬の騎士様が現れてくれたぞ。
麒:何だと。白馬の騎士と言えば、女の子永遠の憧れだぞ。
 たかだか第三勢力的投資家に使われてたまるものか。
青:この際、あなたの浪漫が介入する余地はありません。


【類は友を呼ぶかな】
朱:おのれ、コンピューター産業からの参入だと。
 この国を食い物にしようなどとは、甘く見られたものだな。
黄:人の振り見て我が振り直せ、は少し違う気もするんだよぉ。


【長い回り道だった】
朱:こうなったら、決着は拳でつけるとしよう。
麒:ああ。私達が行き着く所は、結局そこだけだ。
黄:むしろ、最初からそうして頂きたかったものなんだよぉ。


【つい全力で】
青:それで、朱雀を昏倒させたことに対しての弁明をお伺いしましょうか。
麒:あれだけ大口を叩いておいて、肉体的に何ら変わり無いとは思わなかったな。
青:小学生の言い訳ですね。


【記憶など無い】
朱:ふに〜。全く以って良く寝ました〜。
黄:これから寝る時は、檻の中でお願いしたいものなんだよぉ。
朱:ふに〜?


コント連載中



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