【まあ白虎だし】 朱:ふにっ。ふにふにっ。ふにふにふに〜。 黄:一体、何をしてるんだよぉ。 白:いや、この羽を持ち上げると、連動して鳴くことが分かったのよ。 黄:極限までに、意味の無い検証なんだよぉ。 【旨いもんが正義】 黄:塩バターラーメンは美味しいんだよぉ。 白:トンコツも、このコッテリ感が何とも言えないよね 朱:味噌味のくどさが癖になりそうです〜。 青:あなた方に、中国聖獣の誇りは無いのですか。 【所詮は理想】 白:頭悪い人を馬鹿って言うのって、昔、秦の二代皇帝に仕えた趙高が自分の権威を確かめる為、 鹿を馬と言い張って、追従しなかった奴を皆殺しにしたことに由来するらしいのよ。 黄:どうでも良い豆知識なんだよぉ。 白:長い物に巻かれない奴は、馬鹿ってことで良いんだよね? 青:一匹狼の気風は何処に行ったのですか。 【どれだけ昔だ】 朱:もうすぐ私〜、誕生日なんですよ〜。 黄;誕生日が嬉しかったのなんて、せいぜい十三歳までなんだよぉ。 青:それはそれで早すぎる気もしますがね。 【陰口に類似】 白:ティラノサウルスって、世間的なイメージ程、強くないらしいね。 黄:現代まで生き延びてたら、雌雄を決してやった所なんだよぉ。 青:絶滅していると思って、言いたい放題ですね。 【何をどうしたら】 朱:こくこく……ふに!? 青:いきなり、どうしましたか。 朱:ぎゅ、牛乳を飲んれいらら、舌を噛みまひた〜。 黄:不器用に見えて、実に器用な気もするんだよぉ。 【時たま怪しい】 白:う〜ん。秋と言えば、白虎の季節だよね〜。 黄:認めたくないんだよぉ。 白:お米や果物が美味しくなるし、良い季節だよ、ほんと。 青:あなたは本当に、猫科の肉食獣なのですか。 【まあ頑張れ】 朱:せ、青龍さん〜。ことを荒立てないで下さい〜。 白:あ〜。そう言えば、最近、生肉って殆ど食べてないかも。 朱:ふ、ふに〜。 青:少しばかり、失言でした。 【権威の奴隷】 白:地球温暖化が世界的問題よ。 黄:慣れない演説は、身を滅ぼすだけなんだよぉ。 白:そして、その原因の八割が、炎を発する特殊生物にあると、 文化人類研究会から最終報告があったわ。 朱:ふ、ふに〜? 黄:小鳥を騙すのは容易いと、つくづく思い知らされたんだよぉ。 【達観するな】 月:その件に関しては、異説がある。 黄:妙なのが湧いたんだよぉ。 月:特別な内燃機関が無いのに永続的に炎を産み出せる点から、 エントロピーを増大させ、宇宙そのものを冷却している可能性が示唆されている。 朱:そ、壮大な話になってきました〜。 黄:こうやって人は、新興宗教に嵌まっていくものなんだよぉ。 【太陽神ガンバ】 白:オゾン層破壊問題について語ろうと思うわ。 月:それは姉さんが、気合で紫外線を減らさないのが悪い。 天:わ、私のせいですか!? 黄:それは恐らく、言い掛かりと言って差し支え無いんだよぉ。 【別の意味で天然】 白:最後の議題は、遺伝子組み換えに依る、食の汚染問題です。 黄:完全に、国の代表気取りなんだよぉ。 白:まあ、いざって時は限りなく天然に近い、放牧地鶏が居るから良いけどね。 朱:それは良いコネクションをお持ちですね〜。 黄:気付いてないというのは、むしろ幸せなのかも知れないんだよぉ。 【自分勝手で御免】 白:う〜。秋だって言うのに暑い〜。 朱:環境の改善を要求します〜。 白:マスター。暖房、ちょっと弱めてよ。 天:一つ間違えば、太陽系全体が寒冷期に入ってしまいますが宜しいですか。 白:寒すぎるのもちょっとなぁ。 朱:確実に五度だけ下げて欲しいです〜。 黄:もしかすると、とてつもなくリスキーな現場を目撃している気がするんだよぉ。 【月隠れとでもするか】 月:日食、月食に関して、異議申し立てをしたい。 黄:敢えて、黙って聞いてやるんだよぉ。 月:月が太陽を隠す日食を食うと表現するのは適当だけど、 月食は影に入って見え難くなるだけだから、この言い回しは極めて遺憾。 黄:天文用語にケチを付けられても、反応に困るんだよぉ。 【敵意の証】 月:所詮、月の立場なんて太陽の劣化的位置でしかないということ。 朱:何だか、可哀想です〜。 月:悔しいから、姉さんの上履きに画鋲を仕込んでおく。 黄:一気に同情する気が失せたんだよぉ。 【きっとコッテリ味】 月:そう言えば、タンカー座礁に依るオイル流出は、八割方、須佐之男のせい。 黄:どういうことなんだよぉ。 月:須佐之男は昔から悪食で、海を司る神様としては、良い間食らしい。 黄:ほほぉ、なんだよぉ。 須:姉貴、適当なこと言うんじゃなき。 【皇帝舐めんなよ】 白:そういや、宮廷風フルコースってたまに聞くけど、 専門家から見てあれってどうなの? 則:片腹痛い、とだけ言うておこうかの。 黄:随分と上の方から見られたものなんだよぉ。 【全長二十メートル弱】 朱:やっぱり〜、大王イカの丸焼きとか出たりするんですか〜? 則:うむ。あれは中々に珍味であったわ。 黄:別に乗らなくても良いんだよぉ。 【昆虫最強疑惑】 則:恐ろしい夢を見たわ。 白:へー。則天武后にも怖いものなんてあるんだ。 則:イナゴが妾の国土を食らい尽くすのじゃ。恐々ともするわいの。 黄:天災には、どんな権力も無力だと思い知らされるものなんだよぉ。 【近親嫌悪だろう】 月:イナゴなんて、佃煮にして食らいつくせば良い。 白:こっちのイナゴって、トノサマバッタとかのことを指すんじゃなかったっけ? 月:食べるのが私じゃなければ、別に問題無い。 則:中々に手前勝手な小娘よの。 黄:則天武后にだけは言われたくないんだよぉ。 【辛いものダメなのさ】 朱:小鳥には〜、小鳥の仁義があるんです〜。 黄:いつものことながら、妙なことを言い出すんだよぉ。 朱:木の実は全部食べずに〜、半分残すのがお約束なんです〜。 白:あー。じゃあ、ピーナッツ貰うね。 朱:か、柿の種だけ残されても困ります〜。 【また分裂するか】 白:そういや、柿ピーで柿の種だけ食べ続けると、 小鳥が湧いて来るって都市伝説聞いたんだけど、朱雀が元ネタ? 朱:ふ、ふに? 黄:それを全部叶えるには、身体が幾らあっても足りないんだよぉ。 【エゴイズム全開】 白:木から落ちた雛を拾って戻すのって、単なる自己満足だよね。 黄:淘汰されるのが、世の摂理なんだよぉ。 白:ってことは、私が美味しく頂いちゃって良いんだよね〜。 黄:正しいことでも、何処と無く釈然としないんだよぉ。 【羽は飾りさ】 朱:そこは〜、大いなる愛で優しく戻してあげるんです〜。 黄:ちなみに雛の巣は、この巨木の上なんだよぉ。 朱:……この仕事は〜、やっぱり親鳥がやるべきですよね〜。 黄:登るのを諦めたのなら、素直にそう言うんだよぉ。
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