邂逅輪廻



【トリオ・ザ・同類】
白:あー、なんか、最近、暇だねー。
朱:面白いこと無いですかね〜。
黄:退屈を楽しんでこそ、人生の達人と言えるんだよぉ。
白:黄龍が言っても、説得力無いけどね。
黄:地味にヘコんでやるんだよぉ。


【矛盾万々歳】
月:世には、究極の怪談というものがある。
朱:ふに〜?
月:その、余りの恐ろしさに、聞いた者は震え上がり、
 夜に電気を消すことさえ出来なくなると言う。
黄:ごたくは良いから、とっとと話すんだよぉ。
月:思い出すことさえ恐怖するから、伝承は全く成されていない。
黄:予想通りの、真っ当なオチだったんだよぉ。


【割と小難しい】
白:やっぱ、虎だけに在阪球団を応援すべきだよね?
青:まあ、止めは致しませんが。
白:えっと、六甲おろしに――。
青:世には著作権というものがあるのですけどね。
白:ところで、野球って、頭にぶつけた人数を競う競技で良いんだっけ?
青:とりあえず一から勉強することをお勧めしておきます。


【庶民レベルでの融和】
朱:ふに。私はどうすれば良いんですかね〜?
白:赤っぽい鳥だから、東北の球団かな?
黄:鳥自体が赤い訳じゃないんだよぉ。
月:中々に日本通で、感心する。
青:それがもたらすものと言えば、微妙ですけどね。


【推定兆単位】
白:うーん。聖獣って死んだら、どうやって葬られるの?
青:一応、希望があればある程度は沿う様、善処しますが。
白:国民強制労働させて、どでかい古墳とか作ってくれる?
青:予算を進呈してくれるなら、検討も致しますよ。


【薄給なもので】
朱:私の心には〜、お母さん達の思いがいつだって籠められているんです〜。
黄:お墓を立てるお金が無いなら、素直にそう言うんだよぉ。


【仮設墓地】
月:お墓が無いなら、自分で作れば良いと思う。
黄:中々に自由な発想なんだよぉ。
月:とりあえず割り箸に名前を書いて立てておけば立派なもの。
黄:一年もたずに朽ち果てるんだよぉ。


【信じる思いが力になる】
朱:良く見ると〜、天照大神って書いてあります〜。
月:厳密に言うと、願望に近い。
黄:それは確実に、呪いに属するんだよぉ。


【それが本職】
白:この国の行く末を案じてみるわ。
黄:いきなりどうしたんだよぉ。
白:いや、たまに真面目なこと考えるのも面白いかなって。
青:出来ましたら、四六時中お願い致します。


【情も無し】
白:でも、この国が本格的にやばくなったら、
 着の身着のままでも逃げ出すって、妹と決めてるんだけど。
黄:忠義が見事なまでに絶無なんだよぉ。


【万年生きしはこの大地】
朱:その時は〜、お供します〜。
青:我々も、それに乗れれば楽なんですけどね。
黄:長生きするのも、しがらみが増えて大変なんだよぉ。


【月と夜の女神様】
月:この世界の何処に居ようと、空は故郷に繋がっている。
黄:ちょっとだけ良い話なんだよぉ。
月:まあその空も、最近はめっきり汚れてしまった訳だけど。
黄:上げるか下げるか、どっちかにして欲しいんだよぉ。


【気が付いたら】
朱:ふに〜。
白:うにゃー。
月:くーくー。
青:一体、いつからここは託児所になったのですか。
黄:自分でも良く分からないんだよぉ。


【言いたい放題】
朱:夏は〜、朱雀の季節なんです〜。
黄:節季で言えば、たしかにその通りなんだよぉ。
白:そーいや、春って青龍の季節だったっけ。
黄:似合わないこと、この上無いんだよぉ。


【日本オリジナル】
白:そして黄龍は土用、と。
朱:だからウナギを食べるんですね〜。
黄:全く以って関係が無いんだよぉ。


【センチメンタルクエスト】
白:雛が巣立つのを見ると思うんだ。
青:何をですか。
白:ちゃんと飛べるようになる前に、狩っておけば良かったなぁ、って。
青:僅かでも詩的なことを期待した私が愚かでした。


【大義にならず】
白:竜虎相搏つって言うけどさぁ、こっちの龍族は空飛べるから、
 私としては絶対的に不利なんだけど。
黄:そう言われても困るんだよぉ。
白:だからその対策として、小鳥を狩って予行演習してる訳なのよ。
黄:子供の言い訳にもなってないんだよぉ。


【むしろ嘘八百】
白:キャンプファイアーって知ってる?
朱:知らないです〜。
白:日本のお祭りの一種でね。火の神様に感謝する意味で、大きなかがり火を炊いて、
 百八羽の鳥を生贄に、呑めや唄えの大騒ぎをするらしいんだけど。
朱:ふ、ふに〜。
黄:良くもそこまで、適当なことを言えるものなんだよぉ。


【それは屈辱】
白:そーいや、月って巨大な鏡なんだっけ。
月:それがどうしたの。
白:うん。太陽が無ければ、月ってそこにあることさえ分からないんだなぁ、って。
月:……。
黄:黙って地面にのの字を書くのは実に怖いんだよぉ。


【徳無き粗野なる獣】
朱:釣りって良いですね〜。のんびりして、時の流れが変わって感じます〜。
黄:傍目に、朱雀は何処までも朱雀なんだよぉ。
白:ムキー! ぜんっぜん、釣れないし。こうなったら素手で直接――。
黄:そして、無我の境地とは無縁の野良猫が居るんだよぉ。


【営業妨害の類】
月:駅前で配られてるポケットティッシュを受け取る際、
 果たさなければならない儀礼がある。
黄:いつものことながら、胡散臭いんだよぉ。
月:出来うる限り懐に溜め込み、帰る時に半分返す。
黄:それは純粋に嫌がらせなんだよぉ。


【最近のばかり】
月:女に生まれたからには就いてみたい職がある。
黄:少し分かるんだよぉ。
月:ずばり、看護婦、ウェイトレスに、スチュワーデス。
黄:浪漫溢れる響きなんだよぉ。
青:あなた方は本当に幾千年の齢を重ねているのですか。


【色々とあっても】
月:こうして並べてみると、制服プレイが好みみたい。
黄:女の子はいつだって、可愛い衣装を着こなしたいものなんだよぉ。
青:敢えて私は何も申しません。


【血染めの祝日】
月:そろそろ、十五夜の月見で私を奉っても良いと思う。
黄:たしか、あまり関係が無かった気がしたんだよぉ。
月:バレンタインデーを色々勘違いしてる日本人なら、煽動は容易。
黄:神様に言われると、如何ともし難いんだよぉ。


コント連載中



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