【何なら得意なのか】 ?:――に大気圏を突破する性能は無い。 朱:ふに。大気圏突入って大変なんですね〜。 青:スペースシャトルであればその表面温度は千五百度に達すると言われます。 蝋燭の外炎が千二百度程度とされていますから、宇宙船全体がそれに耐える必要がある訳です。 朱:私は熱いの苦手ですから〜、我慢出来そうも無いです〜。 青:あなたは本当に、自分の行を認識して下さい。 【そして周りは全滅】 朱:サウナも〜、五分で汗だくになります〜。 黄:余りに普通すぎて、コメントが残せないんだよぉ。 【日付以外誤報】 白:大気圏突入と言えば、こんなニュースが新聞に載ってたよ。 朱:謎の人型物質が北米に落下ですか〜? 青:人間程度の大きさのものが、燃え尽きずに残るとも思えませんが。 白:まあ、場末のゴシップ紙だから信憑性無いし。 黄:杜撰だけど実に的確な言葉なんだよぉ。 【仕事もせず】 白:でも、国が国だし、事実だとしても隠蔽される率高いよね。 黄:憶測で物を言うのはやめた方が良いんだよぉ。 白:そして政府が特殊区画に指定して、一般人の立ち入りは禁止になる訳よ。 黄:明らかにその手の映画を見過ぎなんだよぉ。 【そして怪写真が流出】 ?:う、うーむ。ちと進入角度を間違えたのぉ。 黄:嫌な声が聞こえたんだよぉ。 青:現実はきちんと見据えた方が宜しいかと。 帝:ひゃっほう、黄龍ちゃん。こうして会うのは五千年振りくらいじゃが、 元気にしてたかの。 黄:そのまま、あの国の政府に捕獲されれば良かったんだよぉ。 【そんなに仲良くない】 帝:ほっほっほ。そんなことになったら、軍部を壊滅状態にして逃げ出すまでじゃ。 黄:この時期に、無駄に緊張を高める行為はやめて欲しいんだよぉ。 【浪漫をカタルシス】 朱:この方、どなたですか〜? 白:発酵寸前の大豆みたいな爺さんだね。 帝:何じゃ、この無礼な小娘は。 白:私って礼儀知らずだったの? 青:自覚が無いのは、半ば犯罪な訳ですが。 帝:じゃが、それが良い。 黄:相も変わらず、病んだジジィなんだよぉ。 【普段は無国籍主義】 帝:儂は天帝じゃ。 白:――黄龍。今夜は魚が食べたいんだけど。 黄:現実逃避は建設的じゃないんだよぉ。 白:えー、こんなシロアリに食われた木材みたいなのが天帝なんて、 心に深い傷を負ったから慰謝料を要求するわ。 青:何で、そういう所だけ欧米式なのですか。 【邪魔なだけ】 月:つっ、つっ、つっ、月読〜。 黄:一体、何の真似なんだよぉ。 月:テーマソング、鋭意開発中。 黄:立て込んでるから、帰って欲しいんだよぉ。 【そちらも模索中】 月:やれやれ。遠方より来たる友を歓迎出来無いとは、 この国の儀礼も地に落ちたものだ。 黄:キャラが全く以って掴めないんだよぉ。 【ケンカの一因】 帝:何じゃ、この娘は。 黄:日出ずる国の神様の一人なんだよぉ。 帝:知らんの。 黄:考えてみれば、イザナミ達が活躍したのでさえ二千年前くらいなんだよぉ。 帝:そもそも、儂に関わる者以外に神などというものは認めておらんからの。 黄:最高神らしい自己中っぷりが見事なんだよぉ。 【あれやこれやの教祖様】 白:もしかしてこの爺さん、キリスト教やイスラム教も知らない訳? 帝:何じゃ。ちょっと留守にしている間に、随分と粗製濫造されとるのぉ。 黄:さりげに問題発言なんだよぉ。 朱:日本にも〜、自称神様が一杯居ますよね〜。 黄:こっちは頭の弱い子の発言で処理しておくんだよぉ。 【威厳と無縁】 朱:そう言えば〜、天帝さんの娘さんって織姫様ですよね〜。 黄:生真面目すぎる娘に男を紹介して、 仕事をしなくなったら取り上げた人でなしなんだよぉ。 帝:人じゃないもん、儂。 青:目上の存在として、その開き直り方は如何かと。 【たまには晴れろ】 月:日本では、明治時代に新暦が採用された。 朱:何の話ですか〜? 月:これにより、七月七日が梅雨と重なって、 やたらと雨の日が多くなったのは、この人の嫌がらせだと確信した。 黄:あぁ〜、なんだよぉ。 青:言いがかりもそこまで来ると芸術的ですね。 【悲しき天邪鬼】 帝:晴れの日が全てに於いて素晴らしいとは限らん。 雨には雨の良さがあると、儂は教えたかった訳じゃよ。 黄:一年に一度位、素直に逢わせてやるんだよぉ。 【お陰で子丑独走】 朱:思い出したんですけど〜、干支って、天帝さんに新年の挨拶へ行った順番らしいですね〜。 帝:そんなこともあったの。 朱:日の出と共に出立のルールを徹底しなかったのは、明らかにミスだと思うんですけど〜。 帝:……。 黄:さしものジジィも、この小鳥には苦戦する模様なんだよぉ。 【とりあえずウサ晴らし】 青:それで、ようやく帰ってくる気になったのですか。 黄:軽い軟禁状態にして、エンドレスで仕事を押し付けてやるんだよぉ。 青:五千年分を帳消しにするには、一万年程必要ですかね。 朱:それまで人類、ありますかね〜? 黄:その時はその時で、また考えるんだよぉ。 【推定四百万歳】 帝:嫌じゃ、嫌じゃ。儂はまだまだ、青春をエンジョイするんじゃーい。 青:一体、いつまで永遠の十代を自称する気ですか。 【困った時の奇跡頼み】 黄:六聖獣、総掛かりでタコ殴りにした場合、勝てる可能性があるかを検討したいんだよぉ。 朱:まるで最終回が近いみたいですね〜。 青:まあ、リスクに対する見返りが、見合うものであるかは疑問ですがね。 【関係は最悪】 玄:その類の計算でしたら、私にお任せ下さい。 青:今まで、ここに居られたのですか? 玄:出ました。六聖獣総攻撃に依る勝率は、三十七パーセントになります。 黄:思ったよりは高いんだよぉ。 玄:これはですね。我々四神が蓄えこんだ風水エネルギーを黄龍さんと麒麟さんが協力し、 一度に吐き出すという新必殺技がありましてですね――。 黄:それは絶対に無理なんだよぉ。 【むしろシリーズ化】 朱:数々の遺恨を乗り越えて〜、共通の敵の為に手を組む展開は燃えます〜。 帝:儂はいつから敵になったんじゃ。 黄:人類が一番厄介だった五千年に不在だったのは、それだけで罪なんだよぉ。 帝:じゃが、儂を裁けるものなど、存在せん。 黄:こうなったら、余所から唯一神を連れてきて何とかするんだよぉ。 青:この世界、終わりますよ。 【最強無敵と言えば】 黄:そう言えば日本に、放射能汚染で誕生した怪物が眠ってたんだよぉ。 青:あれは映画ですけどね。 【三リットルくらい】 月:思い出した。 朱:何をですか〜? 月:あの怪獣を見て、須佐之男が倒すとか倒さないとか言ってた気がする。 黄:献血でもして、幾らか血を抜いてくると良いんだよぉ。 【少しだけやる気に】 黄:結局、捕獲することは叶わなかったんだよぉ。 青:何しろ相手が相手ですからね。 黄:それにしてもふざけたジジィなんだよぉ。 忘れた頃に思い出させてくれるから、その怒りも倍増なんだよぉ。 青:そして捨て台詞が、『美女とアバンチュールしてくる』ですか。 黄:今度帰ってくるまでに、絶対、必殺技を編み出してやるんだよぉ。
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