邂逅輪廻



【思い付いただけ】
黄:青龍、人を呼び出して、何の用なんだよぉ。
青:あまり、他の方に聞かれたくない話題でしてね。
黄:告白なら、校舎裏が定番なんだよぉ。
青:どういう解釈をした結果がそれなのですか。


【逸れるのも止まらない】
黄:少女漫画は、読み始めたら止まらないんだよぉ。
青:話を進めても宜しいですか。


【色々溜まってます】
青:あの御方から連絡がありました。
黄:誰なんだよぉ。
青:私が敬称で呼ぶのは、あの方だけです。
黄:――! 天帝のジジィ、生きてるなら小まめに連絡しやがれなんだよぉ。
青:言葉遣いが乱れていますよ。


【どうやって知ったんだ】
黄:それで、何て言ってたんだよぉ。
青:と言うより、オンライン状態です。
黄:どういう意味なんだよぉ。
?:ひゃっほう、黄龍ちゃん。何か久し振りじゃけど元気かのぉ?
青:携帯電話に掛けてくる辺り、相変わらずの様です。


【これでも最高神】
黄:久し振りどころじゃないんだよぉ。あれから五千年は経ってるんだよぉ。
帝:ほう。そんなになるかのぉ。
黄:とっとと帰ってきて、溜まった仕事を片付けるんだよぉ。
帝:じゃが儂も、人類が二足歩行を始めた頃から見守ってきたからのぉ。
 ちょっとばかりバカンスをエンジョイしても罰は当たらんじゃろ。
青:罰を与える立場の存在が、良くそれを言いますね。


【携帯壊される】
青:ちなみに現在、玄武は三代目、白虎が八代目、朱雀は二十七回の転生をし、
 黄龍も麒麟にその座を奪われ、生え抜きで残っているのは私だけです。
帝:ふむ。
黄:時の流れを自覚するんだよぉ。
帝:ところで、新任におなごはおるのかの?
黄:エロジジィ、死にさらせなんだよぉ。
青:少し落ち着いて下さい。


【この場合は幼い】
帝:ひょっひょっひょ。黄龍ちゃん、相変わらず直情型じゃのう。若い、若い。
黄:久し振りに、若いって言われたんだよぉ。
青:何を少し喜んでいるんですか。


【格が違いすぎ】
帝:と言っても、儂以外で黄龍ちゃんより年上の存在は、
 中原全土を探しても居るかどうかじゃがのぉ。
黄:やっぱり、きちんと息の根を止めてやるんだよぉ。
青:出来もしないことを言わないで下さい。


【もちろんジョーク】
青:とは言え、民を放置し、虚構のあなたを崇めさせてきたのも事実です。
 考えを聞かせろとまでは言いませんが、相応の説明をして頂かないと、こちらとしても続きません。
帝:むほぅ。実は最近、男色に目覚めてしまってのぉ。
黄:だったら、青龍を好きなだけ愛でれば良いんだよぉ。
青:冷静な判断も出来なくなってきましたか。


【どっちの味方だ】
黄:今の中原は、人口が爆発的に増えて、猫の手さえ借りたい状態なんだよぉ。
青:実際に、猫の手はおろか、小鳥の手さえ借りているのが現状ですがね。
黄:話を混ぜっ返さないで欲しいんだよぉ。


【色々あったのさ】
帝:ふむ。じゃが如何に増えようと、奴らは数千年如きでは、
 変わらんから問題は無かろうて。
黄:激動の五千年だったんだよぉ。


【意見は変わった】
帝:すると、物品や領土の問題如きでは争わんようになったのか。
 それはそれなりの進歩じゃのぉ。
黄:やっぱり、あまり変わってなかったんだよぉ。


【気色悪いだけ】
黄:大体、今、何処に居るんだよぉ。
帝:宇宙じゃ。
黄:何をたわけたことを言ってるんだよぉ。
帝:本当のことなのに、黄龍ちゃん、酷い。くすん。
青:下らない泣き真似はやめて下さい。


【座布団半分くらい】
帝:儂は嘘なんか吐かんぞ。宇宙風で波乗りするのが、トレンドなんじゃ。
黄:神族界も、流行の波が全く読めないんだよぉ。


【不法投棄反対】
帝:じゃが、困ったことにのぉ。
黄:どうしたってんだよぉ。
帝:木星を通り過ぎたとこまでは憶えておるんじゃが、儂は今、何処におるのかのぉ?
青:世間ではそれを、漂流と言いますけどね。
黄:そのまま藻屑になれば良いんだよぉ。


【ジジィが輝く時】
帝:まあ、いざとなれば太陽に向かえば近付くことは出来る訳じゃが――。
黄:それの、何が問題なんだよぉ。
帝:彗星軌道に乗ってしもたら、また遠ざかってしまうかも知れん。
黄:いっそ、新発見として天文学者に喜ばれるんだよぉ。


【神々の至宝では無さそうだ】
青:要は、戻ってくる気が無いということで宜しいですね。
帝:有り体に言うと、そうなるかのぉ。
青:分かりました。それでは、あなたが残したいったものを画像にして、ホームページに上げておきます。
帝:のあ!? せ、青龍ちゃん。それだけは勘弁して。天帝の威厳に関わっちゃうから。
黄:一体、何を残していったんだよぉ。


【二十世紀テイスト】
帝:う、ううむ。仕方無いのぉ。一度そちらに顔を見せるわい。
黄:言ったことは守るんだよぉ。
帝:神に二言は無いわい。
青:千年後辺りに現れて、『時期は指定してないじゃろ』などと子供の言い訳はしないで下さいね。
帝:ギク。
黄:動揺の仕方が、古典的過ぎるんだよぉ。


【小物疑惑発覚】
帝:な、な、何を、いてて、おろるんじゃ。そなな訳、なかろうにゃ。
青:時たま、この方へ仕えていることに疑問を覚えてしまいます。


【もちろん大嘘】
帝:それでは切るぞ。
黄:本当に、居なくなるか、帰ってくるか、どっちかにして欲しいんだよぉ。
帝:次週より、『それゆけ天帝君!』が始まる故、期待してくれ。
黄:何処まで自由なジジィなんだよぉ。


【仏では無いけど】
朱:そう言えば〜、私〜、天帝さんに会ったこと無いです〜。
黄:出来るなら、一生会わない方が幸せなんだよぉ。
朱:ふに?
白:どうしてよ? 中国史上で唯一無二、完全無敵な神様でしょ。
 ああ、きっと渋くて素敵なオジサマに違いないわ。
黄:知らぬが仏とは良く言ったものなんだよぉ。


【免疫力向上】
青:夢を見るのは只ですから。
黄:だけど、対面した時に衝撃を受けない様、慣らしておくべきだと思うんだよぉ。
青:まるで予防接種ですね。


【耳は飾りらしい】
白:え、何々。引き付け起こすくらいカッコいいの?
 うわ、どうしよう。化粧とかした方が良いのかな。
黄:一体何処まで前向きなんだよぉ。


【発案者ウハウハ】
青:まあ、偶像化が制限されてるというのは、
 神秘性を高めるというのが主たる目的ですからね。
黄:ここまで嵌まられると、ぐぅの音も出ないんだよぉ。


コント連載中



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