【世の真理】 則:少々、旅に出ておった。 黄:最近、見掛けなかった訳なんだよぉ。 青:それで、どちらに? 則:各所の仏閣を回ってきたのじゃ。妾は信心深いからの。 黄:自分で信心深いなんて言う人は、本当の信徒なんかじゃ無いんだよぉ。 【以下略】 青:それにしても、仏門のあなたが私達と一緒に居ると言うのも解せませんね。 黄:言われて見ればそうなんだよぉ。 則:何。昔、妾に貢がれていた珍獣と思えばどうと言うことも無い。妾は心が広いからの。 黄:自分で心が広いなんて言う人は、なんだよぉ。 【これも男女差別か】 則:しかしどの伝承も妾を悪女と称しておるのが納得いかぬのぉ。 青:たしかに、唐代に於ける功績は、屈指と呼べるものですね。 黄:自分の子を殺したからだと思うんだよぉ。 則:権力者が我が子を見殺しにするなど、良くあるではないか。 黄:母親が、自らの手で、って言うところが問題だと思うんだよぉ。 【これでも守護聖獣】 朱:ハサミって〜、何で手を変えると切れなくなるんですかね〜? 黄:確かに、紙を刃と刃で挟むことに変わり無いんだよぉ。 青:あなた方の頭脳は、使うべき場所があることに気付いて下さい。 【そういう体質】 朱:年越しは〜、黄龍さんの所で、木の実を食べて過ごそうと思います〜。 玄:私は、外部の情報を断ち切ってメンテナンスに専念しようかと。 白:実家に帰るって言いたい所だけどね。私が産まれた地域の虎、全滅しちゃったらしいし。 まああの連中が簡単に死ぬ訳無いから、どっかで生きてると思うけど。 青:何故、そう重い話をさらりと言ってのけるのですか。 【これも天命】 白:だって私が小さかった頃、国を幾つか滅ぼしたんだよ。絶対に生きてるって。 青:ちなみに、あなたはそれが嫌で家を出た訳ですか? 白:いや、世界を見てこいとか適当なこと言われて、それっきり。 青:大雑把なのが血筋なのは良く分かりました。 【寂しく一人酒】 麒:年越しはそうだな。記憶が無くなっても呑んでたか、潰れてたか。多分、どちらかだろう。 黄:推測で埋めるのは、少し悲しいんだよぉ。 【権力の果てに】 則:妾はそうさの。小鳥の羽を弄んでおったぞ。 黄:それに何の意味があるんだよぉ。 則:或いは、虎娘の掌と戯れておったか。 黄:問いに答えて欲しいんだよぉ。 則:下々の遊びと言うのも、たまには悪くないの。 黄:そして認識にズレが生じてるんだよぉ。 【キリ無いし】 朱:新年、明けましておめでとうございます〜。 黄:今年も宜しくなんだよぉ。 則:ふむ。それで貢物はまだかえ。 朱:い、今すぐ買ってきます〜。 黄:真に受ける必要は無いんだよぉ。 【朱雀は日本にも居るが】 朱:麒麟さん、おめでとうございます〜。 麒:ああ、おめでとう。 朱:つきましては、お年玉を頂きたいです〜。 麒:中国聖獣ともあろうものが、日本の風習を持ち込むな。 朱:す、すいませんです〜。 黄:御都合主義、ここに極まれりだよぉ。 【中国聖獣なのさ】 麒:こたつの上にみかんを積むな。温まって、美味しくなくなる。 黄:こうやって、日本の伝統文化は失われていくんだよぉ。 麒:何処から突っ込むべきか、悩ませる気か、お前は。 【走る時限爆弾】 白:私の目標は、すらすらすら〜っと。 黄:白虎が一番達筆な現状はどうかと思うんだよぉ。 朱:これって〜、何て読むんですか〜? 白:うん、死屍累々。 黄:今年も何をしでかすか分からないんだよぉ。 【食品業界とか】 白:ナゲットの作り方って知ってる? 朱:ふに? 白:先ず、老いたメンドリをミンチにして――。 黄:色々と敵に回しかねないから、強制終了なんだよぉ。 【無知と無垢の間】 朱:世界は今〜、未曾有の危機に瀕しているんです〜。 青:具体的には、どういうことです。 朱:コンビニにお酒が置かれたり、ネットで何でも見られる現状は風紀を乱します〜。 黄:実に可愛らしい意見なんだよぉ。 【鳥インフル――】 白:くしゅ! うー、花粉症かなぁ。 黄:色々と世も末なんだよぉ。 朱:へくちゅ! 白:……今の何? 黄:あまりコメントしたく無いんだよぉ。 【解説求む】 白:ドコサヘキサエン酸! 朱:ポリエチレンテレフタラートです〜。 白:じゃあ、塩酸ジフェンヒドラミンよ。 朱:ニュートリノでお返しします〜。 青:何をしているんですか、あれは。 黄:聞いたことあるけど、意味が分からない言葉の応酬なんだよぉ。 青:何処まで不毛なことを好むのですか。 【信じるから】 白:正月と言えば羽子板だよね。 黄:最近はほとんど見掛けないんだよぉ。 朱:何時でも良いですよ〜。 白:ちなみに、負けた方は、服を一枚づつ脱いでくのが伝統だから。 黄:適当なこと言わないで欲しいんだよぉ。 【目指せ伊勢神宮】 朱:来年は〜、年頭に私達へお参りする習慣を流布した方が良いですかね〜? 黄:たしかに、何らかの記念日を作った方が庶民への浸透は容易なんだよぉ。 麒:宗教家らしい、実にリアルな会話だな。 【明石が本場】 朱:蛸揚げって〜、美味しいんですかね〜? 黄:ここまで見事な誤変換だと、賞賛したくなるんだよぉ。 【周りを見ません】 白:それにしても、戌年っていうのは私達に関係無くて面白くないよね。 黄:面白いかどうかの問題でも無いんだよぉ。 白:しかも来年は亥年って、尚のこと遠くなるし。 黄:ある意味、白虎は猪みたいなものなんだよぉ。
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