邂逅輪廻



【そもそも外交って何だろう】
岬:ところで先輩。
  この地球上には、国家と呼ばれるものが幾つあると思いますか?
公:ぐ、具体的な数字は弱い……ひゃ、100は越えてた様な?
岬:現在(2008年11月時点)、国際連合加盟国は192になります。
公:そんなにあるのか。
岬:更に台湾やバチカン市国の様に、
 国連的に認められていない国家を含めると悠に200は越えます。
  これだけ多様な国家達を相手に渡り合っていくことを、
 纏めて『外交』と呼びます。
  対義語は、国内の政治問題を調整する、『内政』ですね。
公:言葉にすると簡単だけど……200か。
  35人クラスが6つあると大体そんなもんだな。
岬:そうですね。数だけのイメージでしたら、そんな感じで良いでしょう。
公:しかし、そいつら全員と仲良くやっていくとなると……大変な作業だな。
岬:一つ、肝心な前提が抜けています。
  世界には友好的な国家もたくさんありますが、
 国際情勢というのはそう簡単には割り切れません。
  敵対している国家もあれば、
 具体的に軍事力を背景に圧力を掛けてくる国家もあります。
  領土で揉めることもあれば、資源を背景とした利権問題もあります。
  しかも交渉のテーブルに座るのは、その国で屈指の頭脳と手腕を持つ外交官です。
公:うん、俺、外務省にだけは入るのをやめておくよ。
岬:最初から入れないであろうことには、敢えて触れないでおいてあげます。
  ところで先輩。今、何で『外務省』って言葉を出したんですか?
公:んあ? いや、日本の外国への窓口って言ったら外務省だろ?
  パスポートも外務省発行だった気がするし。
岬:たしかに、実務に関してはその通りです。
  ですが憲法73条には、内閣が外交関係を処理することとあります。
  なので、形式上の窓口は内閣になりますので、一応、憶えておいて下さい。
公:ここはテストに出ない。ヤマカン歴四年ちょっとの俺が言うんだから間違いない。
岬:中学以降、ずっとそれで乗り切ってきた先輩はさて置きまして。
  さて、外交と一言で纏めてしまいましたが、諸外国との兼ね合い、
 全てがこの言葉に集約されているので、その中身は多岐に渡ります。
  先輩が触れたパスポートの発券に始まる出入国管理、
 諸国の情勢をいち早く知る為の情報収集、ODAを含めた他国への援助、
 テロ対策に関する取り組みなどです。
  次項以降では、その中身について細々と見ていこうと思います。
公:日本の最終兵器、『遺憾の意』と『血税支援』が炸裂する訳だな、把握した!

今項目の纏め:外交とは、諸外国と関わること全てを言う。敵も多ければ、味方っぽい敵も多い。それがザ・外交。


【情報を制する者は外交を制す】
岬:それでは先輩、古来より、諸国との関係を有利に運ぶ上で、
 最も重要とされてきたものは何だと思いますか。
公:そりゃやっぱり、舌先三寸の詐欺師的な口先の技能だろ。
  あ、いや、軍事力ってのも捨てがたい――。
岬:どちらも、間違っています。正解は、情報収集能力です。
  『敵を知り己を知れば百戦危うからず』という言葉もありますが、
 逆に自国と他国のことを良く知らずに繁栄した国家を私は知りません。
  日本でも、間諜・隠密としての忍者が発達したりと、色々ありますしね。
公:忍者と言えばやっぱり、素っ裸で首を刎ね飛ばす殺人マシーンだよな。
岬:そういう、元ネタを知る若者が少ないボケは謹んで下さい。
公:てへっ♪
岬:現代でこそ基本的に公表されているものですが、近代以前に於いて、
 人口分布や、主要産業、ここ数年の石高、治水といった、
 社会状況を知る為の情報は、他国の領主にとっては垂涎ものでした。
  その動向をチェックすることで、軍備を整えてるかどうかなどが、
 一目で分かる訳ですからね。
公:対象を知ることで攻略の糸口を掴む……ククク、恋愛と変わらんな。
岬:先輩の戯言はさて置きまして。
公:さて置かれた!?
岬:二十世紀に入り、二度の世界大戦、東西冷戦を経て、
 情報の重要性は増すばかりでした。
  CIAや旧KGBといった諜報員組織を見ても、
 その片鱗が見て取れると思われます。
公:スパイ全盛時代って奴か。
岬:残念ながら現代の日本は、
 情報収集能力に関して遅れを取っていると言われています。
  先進国の中で最下層という声さえあります。
  一応、国内問題については、内閣情報調査室、警視庁公安部、
 法務省公安調査庁などの組織があるのですが、法の不備や、
 縦割り行政の悲しい御約束で、完璧に機能しているとは言い難いです。
  諸外国のことについても後手後手に回ることが多く、
 概ね、良く分かってないことが多いんだろうと思われます。
公:悲しきは飼い慣らされた犬の生活。
岬:今後、日本が世界と単独で渡り合っていくことを考えた場合、
 独自の高度な情報収集機関が必要なことは間違いないでしょう。
  ですが、キチキチに縦割りされた組織で何処まで出来るかは、
 不透明な部分が多いと言わざるを得ません。
公:千織の美少女情報収集能力は、何かの役に立ちませんかね。
岬:官僚に民間の力を使う度量があれば或いはですが、
 お上の立場に甘んじている現状ではどうですかね。

今項目の纏め:情報を客観的且つ包括的に処理する能力があれば、国家の未来は明るい。逆にその様な能力に乏しいと、何処までも暗闇しか見えない。


【貿易摩擦はいつでも大変だ】
岬:いきなりですが、先輩が高校卒業後、商売を始めたと考えて下さい。
公:ナヌ?
岬:資金集めと経験を積む為、下働きをすること五年、
 一店舗を任せられる様になります。更に三年後、独立開業。
  人材にも恵まれ、次々とヒット商品を生み出し、東証二部への上場も果たしました。
公:何、その超ハイペースなサクセスロード。
岬:便宜上なので、深くは考えないで下さい。
  何にしましても、ここまで駆け上がるのは、運と努力次第で稀に起こりうることです。
  ですがここからは、既存の大勢力が潰しに掛かって来るので、壁は更に厚くなります。
公:この国は、出る杭は打たれるのが基本だからな。
岬:世界的にも、経済のみで一人勝ちは許されないのが実情です。
  自国から他国へ物を売ることを輸出、他国の物を自国で買うことを輸入と呼びますが、
 国家単位で余りに偏っていますと、民間企業だけの問題では済みません。
  要は政府に、『てめー、自分の国の物を売って儲けてばかりいねーで、俺の国の物も買え』
 と圧力を掛けてくる訳です。
  これを貿易摩擦と良い、二十世紀後半は日本でも熾烈な争いが繰り広げられていました。
公:日本人がエコノミックアニマルと罵られていた時代か。
岬:日本の場合は、大衆車がその頃から強かったので、
 思いっきりアメリカの主要産業と被った訳です。
  メイドインジャパンが安くて丈夫で高性能が売りという意味で最高潮の時代でしたから、
 当然、アメリカ製は伸び悩みます。
  不満の矛先を逸らす為、アメリカ政府は日本に牛肉やオレンジの輸入解禁を求めたり、
 国民に日本の悪いイメージを植えつけたりと努力した訳です。
公:中々に、清々しい腹黒さだな。
岬:逆に言えば、国内に競合する業種が殆ど無い場合は、輸出入に隔たりがあっても、
 それ程に揉めることはありません。
  石油の様に、日本に殆ど無い資源を取引している場合が一例として挙げられますね。
公:むしろ資源輸入が命綱だから、ヘコヘコ媚びてるイメージだな。
岬:ですがまあ、最近は経済摩擦のみで戦争にまでは余り発展しませんから、
 その点は平和で良いですよね。
公:――ん? 何か聞き捨てならないことを言わなかったか。
岬:昔は、最悪にまで揉めると、武力解決もたまにありました。
公:いや、そんなあっさり言われても。
岬:有名で顕著な例としては、アヘン戦争が挙げられます。
  十九世紀半ば、イギリスは清から大量の茶や陶磁器、絹などを輸入していました。
  ですが一方で、清の方は特別、大量に輸入するものがありませんでした。
  イギリスは苦しい台所事情を打破する為、当時、植民地であったインドを媒介して、
 アヘン、つまりは麻薬の一種を売りつけました。
  当然、麻薬ですから清国の民は健康を害し、社会体制に多大な影響を及ぼしました。
  更にアヘンを買い取るのに銀を使っていたのですが、結果として国内の銀が不足し、
 その値が高騰し、経済にも深刻な打撃を与えました。
公:何という無茶苦茶な事態だ。
岬:もちろん、清も黙って見ている訳ではありません。
  アヘン禁止令を出し秩序回復に尽力したのですが、
 それだと貿易赤字が解消できないとイギリス側が激怒。
  ついには開戦し、武力で以って清を屈服させました。
  この際、乗り遅れるなとばかりにアメリカやフランスが、
 清に対して不平等条約を結ばせて食い物にしたのは、また別の話ですが。
  植民地をたくさん支配することが先進国の証だった時代なので、
 一概に今の貿易摩擦と比べることも出来ないんですけどね。
公:食い物の恨みは怖いが、金の恨みも怖いな。
岬:先輩が商売を始めるかどうかはさておき、余り敵は作らない方が良いでしょうね。

今項目の纏め:規模が小さくても、国家レベルでも、一方的に儲けすぎると恨みを買う。ここをどう懐柔するかが、真の金持ちへの必須条件だ。


【切っても切れぬよ、外交と軍事力】
岬:人類の歴史は、戦争の歴史でもありました。
公:また、いきなり壮大だな。
岬:歴史的に始まりを推察すると、部族間同士の生存権を賭けた争いと、
 山賊などから身を守る為の自衛的な争いの二つに大分されるのでしょう。
  後に宗教的理由が持ち出されてややこしさを増し、
 現代に至るまで無くなる気配のけの字すらありません。
公:でっかすぎて、実にコメントしづらい。 
岬:強靭な牙や爪、身体能力を持たない人類にとって、
 自然界で生き延びる為に、武器と知恵は必要不可欠なものです。
公:そこは流石に否定しようが無い。
  熊被害で悩む農村に、猟銃禁止とか言い出す奴は居ないだろう。
岬:一方で、その武器を含めた力を以って、
 交渉事を有利に進めようとする層も出始めます。
  不思議と言えば不思議なことなのですが、これが個人だと脅迫になり、
 ある程度以下の組織だとテロリズム扱いで、只の犯罪です。
  ですが国家となると、外交の一端として処理されるのが、
 世界の不思議なところです。
公:やんわりとした皮肉は受け流すとして。
岬:軍事力を背景とした圧力は、有史以来、
 無くなったことは無いと言って良いでしょう。
  国力の高い国が低い国に貢物を持ってこさせるのは常識でしたし、
 現在も核保有国が絶対の発言力を持っているのは御存知の通りです。
公:歴史的に見て、世界一の大国は、世界一の軍事国家だしな。
岬:この世から戦争が無くならない最大の要因は、やはり人間の欲でしょう。
  人より美味しい物を食べたい、素敵な人と付き合いたいといった、
 生物として根源的なものに始まり、もっと地位を得たい、人よりお金を稼ぎたい、
 自分の存在を誇示したいという社会的なものにも展開します。
  こういった欲望を満たす為には、国家レベルで裕福にならないといけません。
  外交というのは、究極的に言えば国益を優先させるということですから、
 突き詰めていった結果、他国をある程度、傷付けて奪うのも止むを得ない、
 という結果として噴出することもある訳です。
公:『ある程度』ってのが、妙に生々しいな。
岬:つまり戦争を無くす為には、全員が現状に満足し、
 心穏やかに暮らせば良いんですが、これは半ば宗教の領域に突入し、
 これも戦争の大義名分に使われたりもします。
  又、これらの欲望を全て抑えると、経済、社会、科学は一切発展せず、
 人類の文明そのものを否定する状態と言えなくも無いかも知れません。
公:つまり……どうしろと?
岬:正直、私には分かりません。
公:ここまで引っ張ってそんな結論かよ!?
岬:人類が集団で暮らすようになって以来、軍備と戦争がなくならず、
 今日まであり続けているのは、それだけ文明や国家と密接に絡みあっているからです。
  単に、『こちらが攻撃しなければ相手も攻撃してこない』や、
 『相手を黙らせるには強大な力を持つしかない』といった二元論ではなく、
 その本質について、もっと学ぶべきなんでしょうね。

今項目の纏め:歴史的に見て、軍備は間違いなく外交の一端。その本質は人類と文明と複雑に絡み過ぎていて、端的に結論が出せるものではない。


【金がないならエコを食えばいいじゃない】
岬:エコエコ詐欺が全盛期に突入しようとしていますよね。
公:第一声がそれかよ。
岬:エコに非ずんば人に非ず。
  私達は、人類が何度となく克服しようとしてきた差別を、
 新たに生み出す時代に立ち会おうとしているのかも知れません。
公:そこまで言い切ったら、ある意味、大したものかも分からんな。
岬:いえ、さしたる資源国でもない日本が、
 大量消費を極力しないというコンセプトは良いと思うんですよ。
  だけど、こう押し付けがましく、且つ、企業イメージの為に利用されると、
 噛み付きたくもなるじゃないですか。
公:それは只の、天邪鬼さんです。
岬:国家レベルでも、環境保護を建前とした詭弁は幾つもまかり通ってきました。
  最近では、バイオエタノールが記憶に新しいところでしょう。
公:おぉ、俺でも聞いたことがある。
岬:穀物を原料としてエタノールを生み出し、
 それをガソリンに代わる燃料として利用する計画です。
  工業的にお酒を生み出してると言っても良いでしょう。
  詳しい説明は省きますが、植物が穀物の主成分である糖分を生み出すには、
 二酸化炭素が必要で、バイオエタノールを燃やして燃料としても、
 地球全体の二酸化炭素の総量は増えないということで計画は進められました。
公:昨今大盛況の、地球温暖化対策か。
岬:ですが、バイオエタノール製造施設の建設や稼動に、
 充分以上の重油等を消費する為、何の対策にもなってないという説もあります。
公:ダメじゃん!
岬:更に、当然のことながら、食料を食料として以外に消費すれば、値段は高騰します。
  日本の様に、経済的に豊かな国はそこまででもありませんが、
 食べていくだけで精一杯の地方の国民にとっては、まさに死活問題です。
公:そんなことをしてまで、バイオエタノールを押し進めた理由って――。
岬:一応、建前としては、石油はいずれ枯渇するものですから、
 代替のエネルギーが必要ということになっています。
  まあ実態は、何らかの利権団体が絡んでるんでしょうけど、
 今のところ、明確なことは分かっていません。
公:所詮、そんなもんか……。
岬:一年ほど前ですが、アメリカのブッシュ大統領が、
 『原子力発電は二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー』とか言い出したんですよ。
  たしかに、放射能問題とか、臨界の問題を考えなければ事実なんですけど、
 あの人が言うと疑心暗鬼になるって、凄いフィルターですよね。
公:言う人に依って印象が全く変わるのは、社会の基本だ。
岬:日本では毛嫌いされている原子力ですが、
 二酸化炭素排出量を抑える為には利用せざるをえないのも事実です。
  ここ二十年以上、電力消費の30%前後を担い続けていますしね。
  もちろん、夏はクーラー全面禁止、冬は暖房器具使用禁止、
 工業施設も稼動制限を設けて、
 経済に深刻な打撃を与えてでもという覚悟があるなら、話は別ですけど。
  恐らく、国民の大多数はNoを突きつけるんじゃないでしょうか。
公:世の中、そんな簡単に良い方向へは回らないのよね……。

今項目の纏め:政府が環境問題を取り上げる時は確実に裏があるとまでは言い過ぎにせよ、企んでることが多いのは事実。一つ一つの吟味がいつだって肝要。


【ダメな意味では本気出す】
岬:さて、前項目では環境問題が外交に及ぼす影響まで触れられなかったので、続きです。
公:編集を間違えたのかとさえ思ってしまったぜ。
岬:環境問題は深刻な問題ではありますが、純粋に国益のみを考えた時、
 余り真剣に取り組みたくないのも事実です。
  新商品の大量消費に始まる様々な経済活動を妨げられますからね。
公:本音が来た、本音が。
岬:なので環境対策は他国に押し付け、自国だけは自由にやるというのが理想的です。
  もちろん、エコ至上主義の現代に於いて、国に依っては汚名を被る覚悟が必要ですけど。
公:つーか、そんなワガママ通るのかよ。
岬:その気になれば、割と普通に。
  二酸化炭素排出量が、国別、一人当たり、両方で一位はアメリカです。
  このアメリカ、1997年、温暖化の原因になると言われるガス排出量の削減目標を定めた、
 通称、京都議定書に署名しておきながら、近年、『経済活動に影響する』という、
 直球の理由で完全に離脱しました。
  また、世界一の人口を誇り、更に近年の急速発展の影響で中国は二位の排出量ですが、
 発展途上国であることを理由に、削減の義務化からは外れています。
  世界二位の人口を持つインドも、排出量では五位ですから、
 状況としては実に似てますね。
公:皆さん、中々に潔いことで。
岬:そもそも、二酸化炭素を含めた温暖化ガスと呼ばれるものが、
 本当に地球を温めるのかなど、根源的な疑問は浮かんでいますが、
 それは置いておいて、温暖化ガスがある程度、悪役である前提で話を進めます。
公:そこは置いておいちゃいけない様な気もするけど。
岬:ここで難しいのは、国別総排出量と人口一人当たりの排出量です。
  中国、インドの二カ国はどちらも十億以上の人口が居る訳ですから、
 総排出量では常に五指に食い込んできますが、一人当たりで見れば十位にも入りません。
  それでも先進国並の義務化をするというのは不公平という解釈もあります。
  ですが、総排出量で見ればやっぱり上位なので、
 減らして貰えば世界総量でも大きな影響があるのも事実です。
  どちらを基準に考えるのが公平かは、国の都合で変わるので当然、結論は出ていません。
公:ちなみに日本はどんなもんなんだ?
岬:日本は総排出量で四位ですが、一人当たりで見れば十位にも入りません。
  先進諸国の中では低い方と言えるでしょう。
  どちらも一位のタイトルを譲らないアメリカには、
 全力で削減の努力をして貰わないといけないのですけど、
 そんな国が勝手に離脱した今、全ての国が追従する訳がありません。
公:あの国は本当に一位大好きだな。
岬:一人当たりの話をすると持ち上がってくるのが、人口比例で見た責任問題です。
  現在、世界の三分の一以上が居ると言われる、中国・インドの二国に、
 だったら、環境保護費を三分の一以上を負担してくれと言っても、
 ほぼ確実に出さないでしょう。
  なので一人当たりという考え方は詭弁という解釈も可能です。
  結局、環境対策は国家単位で動くものですしね。
公:こっちの問題も、一筋縄ではいかないみたいだな。
岬:人類が、環境問題を外交レベルで扱う様になったのは最近のことです。
  只、新たな摩擦を生み出すだけで終わるのか、或いは調和していくのか。
  人という存在を見詰める上で、良い題材の一つなのかも知れません。
  とりあえず、安易で軽薄なエコエ教には引っ掛からないで欲しいものです。
公:それで、巧いこと言ったつもりか!

今項目の纏め:ぶっちゃけ、デメリットさえ無ければ環境対策なんてどの国もしたくない。実害とイメージがあるから、嫌々やってるだけである。




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