【朗読の授業で絶賛されるタイプ】 麗:時は十六世紀半ば、日の本と呼ばれた東洋の島国でのこと。 応仁の乱に端を発した足利幕府の求心力低下は各地勢力の台頭を呼び、 終わることのない混迷を極めていた。 だが、種子島と呼ばれる舶来の新兵器が導入されたことに依って、 事態は大きく動いた。いつの世も、歴史を動かすのは力のみというのは、 悲しいながらも一つの真理なのやも知れない――。 公:何故、西ノ宮のナレーションは他の追随を許さない完成度なのか、 始まって早々、そっちが気になって本編に身が入りそうもない。 【味方になっても信用しきれない感が凄い】 公:ふぅむ、糧道を断っての長期戦がそなたの進言か。 茜:仮に支援する土豪の類が現れれば、 それはそれでいい炙り出しになる一石二鳥の作戦だよね。 公:何で、岬ちゃんじゃなくて、茜さんが俺の軍師なんだろうか。 茜:こういうことやる時は、いつも通りじゃ面白くないってのが、 上の方からのお達しだからじゃないかな。 【時にはラスボスを倒す頃には飽きてるロープレの様に】 千:お館様〜。桜井殿が、反旗を翻しました〜。 公:うん、まあ、想定内ってやつだ。松永久秀か、あの人は。 千:『私を倒すことで天下を睨める器量を持って欲しいと思って離反しました』 って書状が届いたんだけど、どうしようか。 公:ぶっちゃけた話、現代兵器を多少持ち込んだとしても勝てる気がしないし、 とりあえずは放置の方向でいこうかなと。 【全家臣解雇プレイとか廃人向けだ】 公:さぁて、いきなり軍師無しとかいう、過酷な状況で始まっちゃったぞ。 千:一定以上の知力を持つ人材は使わないくらいが、 ゲームとしては面白いって人も居るよね。 公:上級者向けだな、それ。離間の計とか掛かりまくりそうだ。 千:かくいう僕も茜さんに引き抜かれたから、お暇を頂きたい次第です。 公:逆境に次ぐ逆境で燃え上がるやつこそ男だとは言うが、 この状況は流石に笑えないのではなかろうか。 【人望の差と切り捨てるにはあまりに哀れ】 麗:一方その頃、別地方の中堅大名の城では――。 岬:家臣が有能すぎると、大名って暇ですよね。 綾:そういったことを言っていると、謀叛を起こしますわよ。 岬:それはそれで楽しそうと思える辺り、この時代に毒されてるかも知れません。 綾:こちらとしましては、 今以上に面白くなることは無さそうなのでやりませんけど。 公:何か遠くの方で、阿鼻叫喚なこっちとは違う、 微笑ましい光景が展開されてる気がする! 【中を捨てて中を生かす英断】 岬:とはいえ、顔すら出さないと誰が大将か忘れられるので、 巡回くらいはしておきますかね。 綾:必要とあらば影武者くらい用意致しますわよ。 結:影武者ですと! 舞:聞き捨てならぬ発言がありもうした。 海:第一人者の我らに声くらい掛けてくださりませ。 岬:いや、この子達を見破ることはほとんど不可能ですけど、 どれを失っても痛みは同じなんだから、あんまし意味無いですよね。 【適材適所を実行する中間管理職の鑑】 綾:人海戦術が有効な局面では、役に立つ方々ですわよ。 舞:数とは、いつの世も最強の力! 海:どれほどに優秀な戦術家であろうとも、 一人で三点同時攻撃に対応するのは困難! 結:つまり我々は、今孔明を超える存在なのですよ! 綾:少々かしましいのが珠に瑕ですが、 隠密活動に使おうとは露程にも思わないので問題ありませんわ。 【キャラクターが崩壊寸前な気すらしてきた】 岬:史実でも大声で敵を挑発したりは地味に有効だったらしいですし、 使い道が割と多いのが、更に私を堕落させます。 綾:いざという時に本気を出していただければ、私はそれで構いませんわよ。 海:これは、無職を甘やかす嫁や母親の構図に見えるのだが。 結:骨抜きにして、家臣という立場を崩さないまま実権を握る作戦やも知れぬ。 舞:こちらとしては、うまい汁を吸えるなら何の文句も無いのだけどな。 岬:何と言われようと、この上げ膳据え膳の極楽環境に抗える人が居るというのなら、 連れて来いと言いたいくらいの心地よさです。 【何より書いてて間が持たない】 公:使える家臣が居なければ、在野から拾ってくればいいんじゃないの、と。 しかしゲームなんかじゃ簡単に見付かるけど、この時代でも一千万単位で居る訳で、 どうやって探したらいいんかなぁ。 そして相方が居ないと、一人で喋って完結させてる実に危ない人になってしまうし、 この現状だけは打破すべきだと思うのだ。 【桃園の誓いっぽくていいじゃないの】 公:とりあえず、自薦他薦で一芸持ちを面接して、 使えそうなのを採用することにした。 莉:椎名莉以です! 腕力には自信があります! 遊:浅見遊那だ。火縄銃の取り扱いは任せてもらおうか。 公:どうしよう、脳筋っぽいのばっかり集まるぞ。 遊:大将を見れば部下の程度は知れるとよく言うし、 つまりはそういうことなんだろうな。 【主君を七度変えてこそ真の武士って人も居た】 遊:大体、こんな集め方してたら他国の間者を入れまくることになるぞ。 公:背に腹は代えられないのです。既に政務がパンパンに膨れ上がってまして。 莉:新人に入ったその日から任せるような国は、長くないと思うなぁ。 遊:問題は、ここでの実績が他国で評価されるかどうかだな。 公:部下に適度に嫌われるくらいが理想の上司って言うし、 とりあえず仕事をしてくれれば不満は無いよ! 【どう考えても返り討ちにあう役回りじゃないですか】 涼:ふむ、仕官を募っていると聞いたが。 公:何か文武両面で使えそうな方が来ましたよ。 涼:桜井君と、最も因縁が深いのがここだとも聞いている。 遊:そんな積極的に旗的なものを立てなくてもいいと思うのだが。 涼:武将に旗指物はつきものだろう? 公:これ、会話が成立してるかどうかは分からんが、 茜さんに仕事を任せすぎたせいで全てがヤバイので登用は大歓迎です。 【頭なのに尻尾切りという常道】 茜:麗ちゃん、うちで働かない? 麗:そうですね。ナレーターという立ち位置も浮きすぎるので、 そろそろ何処かに仕えようと思っていました。 千:あっさりと、ナンバースリーに降格してしまった。 茜:だったら千織君を代表にしてもいいよ。 千:何かあった時、矢面に立たせる気満々だよね、それ。 【二ヶ月振り十六回目の田畑炎上】 千:ところで、公康が一人の時に、どうして攻め込まなかったの? 麗:と言いますか、離反後の資料を見ましたが、全く拡大路線をとってませんよね。 茜:えー、だって限られたソースを最大限活用して、 次から次へと襲いかかってくる危機を切り抜けるのが楽しいんだよね? 麗:ゲーム的な意味では正しい面もあるのでしょうが、 民にとっては害悪以外の何物でもない行動だと思うのですが。 【お願いだから参謀で生涯を終えてください】 麗:今更ですが、ここって山城の上にガチガチに固めていて水源も複数確保、 兵糧や武器弾薬等を数年分は備蓄してあるって、異常なくらい籠城極振りになっていますね。 茜:こんなワクワクする立地で、裏切るなっていうのが無理だと思わない? 千:よく民に愛想尽かされないよなぁ。 茜:そこはほら、色々と手懐ける策謀ってものがあるんだよ。 千:知ってたつもりだけど、この人ってリアルに上に立たせちゃいけないタイプだ。 【どうして松永久秀を起用しないのか問題】 茜:さぁて、今日も頑張って周辺諸国に挑発の手紙を書かないと。 麗:ここまで酷いと、逆に傑物なんじゃないかって思えるから不思議ですよね。 千:確実に、名前は残るだろうね。どういう方面かはともかくとして。 茜:目指せ、大型歴史ドラマの主役級、って感じかな。 麗:最近は完全にネタ切れで、まず誰なのか分からない方すら見受けられますから、 そういった意味では全ての武将にチャンスはあるでしょうね。 【ここまで立て直しただけでも伝説級と言える】 公:さぁ、ようやく国力が安定したぞ。ここからどうするか。 遊:現状、北に中堅大名である岬が居て、 元々我らが領土であった北東の一角に茜が立て籠もっているのか。 莉:南は海で、東西は大大名級が控えてる感じかな。 公:あれ、内政が一杯一杯で気付かなかったけど、詰んでないか、これ。 【甘やかしから始まる謀叛もあるのさ】 公:東西のどっちかに土下座して、庇護下に入る道も考えるべきだろうか。 涼:現実的な方策ではあるな。 遊:情けない。私は貴様を、その程度の男に育てた憶えはないぞ。 公:意地でも、『お前が配下になったの、ほんのちょっと前じゃねーか』 なんてツッコんではやらない心積もりだ。 【前人未到が常にいいとは限らない好例】 莉:まあまあ。幸い、今のところすぐに攻めてこようってとこも無いみたいだし、 力関係が崩れそうになるまでは現状維持ってのもありなんじゃないかな。 涼:それも一理ある。 公:たしかに、属国になった途端に弱体化とかされたら、目も当てられないな。 遊:茜のところなら簡単に潰れんと思うが、選択肢にはないのか。 公:裏切った相手に戦もせず降るとか、 何でもありの戦国時代でも、そうそうは無い光景ではなかろうか。 【ツッコミ袋の尾が切れるとでも言うのだろうか】 涼:なんにしても、国境線近辺の警備はしっかりさせておこう。 公:頼りにしてます、割とマジで。 遊:新入りにそんな重要な任務を任せるとか、 台所事情の苦しさが滲み出てくるな。 公:だからお前も、入ってきた時期ほとんど一緒じゃねーか! 【この岬は本格的にダメ可愛い】 マ:ウーフゥ。舶来の品、タクサン持ってキタよ。 岬:えっと、この時期のアメリカって入植が始まったばかりで、 国として認識できるかすら怪しい段階だったはずですよね。 綾:細かいことを気にしてはいけませんわ。 マ:アメリカ大陸経由で、やってきただけネ。 岬:成程、それなら合理的ですね。 納得したので、細かい商談は一柳さんに任せることにします。 【育児も担当する万能管理職】 綾:相変わらず、硝石が高いですわね。 火薬の必需品とはいえ、こうも足元を見られていると癪に障りますわ。 マ:嫌なら、ヨソに持ってイクだけよ。 綾:買わないとは言ってませんわ。 結:あいや、しばし待たれい。 海:弱みに付け込み暴利を貪るとは士道の風上にも――。 綾:話が拗れるだけですので、あっちで大人しくしていて下さいまし。 【どこまで甘やかしていく方針なのか】 マ:マイドおーきに。 舞:そういえば、この時代ってメイドは存在してたのかな。 結:一柳殿。南蛮趣味の大名も増えたことですし、 エプロンドレスの使用人を導入することを進言致します。 海:決して、決して私達が着たいという邪な考えでは御座いませぬ。 綾:観賞用だとしても充分に邪ですわと言いたいところですけど、 岬さんが喜ぶやも知れないので検討してみますわ。 【そのビビらせ方に意味は無いと説くべき】 岬:エプロンドレスですか。一柳さんが着るなら採用しましょう。 綾:とんでもないヤブヘビでしたわ。 結:謁見の時、フリフリの服を着た側近をズラッと並ばせれば度肝を抜けましょう。 綾:出オチ以外の何物でもないですわね。 舞:何を仰られる。我ら三人が並ぶことでの威嚇効果が減じてきた今こそ必要なことですぞ。 綾:本来なら、如何なることでも有効に活用しようとする姿勢を褒めるべきなのでしょうけど、 考えてる内に何が何やら分からなくなってくるのが恐ろしい話ですわ。
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