【義の心はいずこ】 公:電車で御年配の方に席を譲ろうとして断られた時の微妙感は何とも言えんよな。 岬:『年寄り扱いするな!』って怒られるよりマシじゃないですか。 公:いや、国家並びに地方自治体は、今すぐ『席を譲って下さいカード』を配布して、 その普及に尽力すべきだ。 岬:それは既に、善意からは程遠いと思うのですが、どうでしょう? 【理想と現実の乖離】 岬:そういうことを言っていると、自尊心を傷付けられたとか市民団体がうるさいですよ。 公:ふぅ。生憎、俺は女性と口ゲンカはしない主義でね。 岬:生徒会選挙で女性陣を相手にした身で、どの口が言いますかね。 【悪魔降臨の序曲】 公:助けて、ペペロンチ〜ノ。 遊:ついに脳が逝ったか。 公:何を言う。この様に呪文を唱えれば、何処からともなく正義の味方が現れて、 危機を救ってくれるというのはどんなちびっ子も一度は夢見る――。 茜:う〜んと、呼んだ? 公:よもや俺は、人生で最大のミステイクを犯したのではあるまいか……? 【八公二民は世界の常識】 茜:とりあえず、成功報酬は利潤の七割五分ってことになってるから。 公:定額ですら無いんですかい! 茜:もちろん、マイナスとかになったら、 別途契約料って名目で徴収することになると契約書に書いてあるよ。 公:この人と居るだけで、想像以上に社会勉強になってるんじゃ無いかと思う俺が居る。 【違うと言うのか】 公:スライディングタックルの練習をしようと思う。 麗:一度、脳神経系の総点検をなさっては如何ですか。 公:酷い言われようだが、西ノ宮はそうでなくてはいかんな。 麗:人を誰彼構わず辛辣な言葉を振るう暴漢に仕立て上げないで下さい。 【それはそれで幸せ】 千:公康〜。サッカーがしたいなら、部活とまでは行かないけど、同好会にでも入ろうよ。 公:お前は全然、分かっていない。 おれはあくまで、スライディングタックルがしたいんだ。 麗:この方が仰ることは、私には永遠に分かりそうもありません。 【死亡確認遊戯】 公:とぅ! 見よ、この脚捌きを! 千:廊下でやると、風紀委員や執行部がうるさいよ〜。 公:ぐめきゃ!? 遊:ん? 何か踏んだと思えば七原か。上履きが磨り減るじゃないか。 公:人の顔を紙ヤスリみたいに言うな……バタリ。 【達観と言うより超越】 公:――ハッ! 遊:何が、ハッ、だ。 公:くそぅ、あんな豪快に蹴り飛ばしやがって。 遊:スポーツとはいえ、生兵法は怪我の基ということだ。 公:この居直り具合、大したものだと、つくづく思う。 【英語圏日系人に見えた可能性も】 公:オッホウ、電車に乗ったら、英語で路線を聞かれて焦ったぜい。 岬:そんな、有り得ません。どの国籍のどの人種の方が見たって、 七原先輩が二ヶ国語を操れるように見えるはずが無いじゃないですか。 公:さりげなく、とんでもない毒を吐かれた気がしないでもない。 【あくまで岬の私見】 千:いや、きっと公康にラテンのノリを感じたんだと思うよ。 岬:それって、適当、無責任、大雑把ってことですか? 公:訴えられかねない発言は禁止だ! 【人脈こそ宝さ】 岬:英語なんて、命の危機を覚えたら簡単に憶えられますよ。 公:――命? 岬:お姉ちゃんに外資系企業へ連れて行かれ、 『商談を取ってくるまで帰ってくるな』と言われた時は身の毛がよだちました。 公:あの人は、本当、どこら辺までコネを持っているのかが謎過ぎて困る。 【究極的には類似品】 千:ソウルフルイングリッシュ。 公:千織と書いて、バカと読む男が居る。 千:な! き、公康にだけは言われたくないよ! 岬:私から見れば、どっちもどっちだと思うんですけどね。 【今宵の舌先は良く回る】 公:やっぱ、世の中、最後にモノを言うのは経済力だよな。 綾:若い身空で、何を切ないことを仰ってますの。 公:この現実は直視しないと、後で泣くことになると思うのだよ。 綾:心配なさらずとも、貴方は騙されるより騙す方が適格ですわよ。 【先ずは手近なところから】 公:千織……公職に就く以上、資産の公開義務があるんだぜ? 千:えー!? 綾:四月一日でもないのに、一体、何をバカなことをなさっておりますの。 【人としてもうダメだ】 千:こ、こういう時は、愛人の名義にして誤魔化すのが一般的だよね。 綾:乗らないで下さいまし。 千:甘いぞ、千織。そんなことで国税局の摘発を逃れられると思っているのか。 綾:そして貴方も、訳の分からない方向に伸ばさないで下さいまし。 【りぃはどちら勘定ですか】 岬:もしかすると、お姉ちゃんに舞浜先輩を取られたのは、 ある意味、正解だったのかも知れませんね。 綾:この化学反応は酷すぎますわ。 岬:女三人寄れば姦しいですが、男が寄っても碌でもないっていうことです。 【芸術の領域か】 公:心無い天使と呼ばれたい。 茜:あ〜、その気持ち、すっごく分かるなぁ。 岬:たったこれだけの会話なのに、 物凄いアホが居ると分かるって、凄いことだと思うんですよ。 【異次元モード突入】 公:心ある堕天使でもオーケーだ。 茜:え〜、それは邪道だよ。 岬:たまに、会話の中に居る自分を疑問に思ってしまいます。 【妙に親戚が増える】 公:面白辞任挨拶を考えてみた。 莉:はぁ? 公:『宝くじが当たったから、もう政治家やるのやーめた』 莉:たしかに、大金が手に入ったら仕事辞めるって言う人は居るけどね。 【生き延びてる人も居るけど】 公:『妻と別居して、ブロークンハートだから辞めます』 莉:ある意味、新しくない? 公:全くだ。ここは『ヒャッホゥ、これで愛人と同居できるぜい』くらいの度量が欲しいものだ。 岬:現実的には、そんな人は婦人団体に潰されるんですけどね。 【軽い難読語】 公:トコロテンは、夏の風情を感じるな。 岬:心太ですか? 公:そこはかとなく、教養の違いを見せ付けられた気がしてならない。 【感動的超展開】 岬:蟷螂って、トウロウとも、カマキリとも読めますよね。 公:カマキリは、嫁が恐ろしいくらいの印象しかないな。 岬:まあ、一般家庭も、七割くらいはそんなものですよね。 公:何でこんな話になったのか、今一つ分からない俺が居る。 【受け止め方は人様々】 公:自由とは何だと思う。 茜:フリーダムのことじゃない? 公:残念だが、俺は茜さんほど枠に囚われない人を知らない。 茜:褒められたんだよね? 遊:人生、そう思っておけば、幸せというものだ。 【目標にすべきではない】 茜:るんぱっぱ〜♪ わんぽっぱ〜♪ 公:何という自由さ加減だ。 遊:どこまで堕ちても、こうはなりたくないものだ。 茜:わーい、また褒められた〜。 公:たしかに、こうなってしまったら人として終わりかも知れないな。
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