【流石に屈辱】 公:綾女ちゃん。アルバイトしない? 綾:いきなり、何ですの。 公:駅前のフライドチキン店が、鶏の着ぐるみマスコットを作ったんだ。 綾:それが、どうしましたの。 公:誤発注で、小学生くらいしか着れないサイズで送られて来たらしく――。 綾:絶対に、やりませんわ。 【謎多き職業】 公:今なら、フライドチキン食べ放題が特典らしいぞ。 綾:そんなに食べても、太るだけじゃありませんこと。 公:そういや、サイズが変わって着れなくなったら、 自動的にクビってのも理不尽だよな。 綾:その様な問題ではありませんわよ。 【何しろ戦友】 岬:こんなこともあろうかと、よりどりみどりの着ぐるみを用意しています。 公:でかしたぞ、岬ちゃん。 綾:……。 公:逃がすな、遊那、りぃ。 莉:はっ。 綾:何という、無駄なコンビネーションですの。 【食肉目舐めんな】 公:思ったより似合ってるぞ。 綾:アライグマの格好で言われても、微妙な心境ですわ。 公:何を言う。これは今、子供にも人気のレッサーパンダだぞ。 綾:そんなこと、本格的にどちらでも宜しいですわよ。 【妙に納得】 茜:今日もゆくゆく茜ちゃん〜♪ ラスボス、アメリカ大統領〜♪ 公:えらく、物騒な唄を歌ってやがるな。 岬:国に依っては、公安に捕まりかねないリスクを背負った荒業です。 公:相も変わらず、こういう無駄なことをするのが好きな人なんだなぁ。 【口先の魔術師】 茜:明日も走るよ茜ちゃん〜♪ 大陸平定、なんのその〜♪ 公:危険な人物だなぁ。 遊:今更、何を言っている。 岬:実の姉でなかったら、とっくの昔に通報しています。 公:凄い言われ様だ。 岬:どの道、巧いこと丸め込んで、すぐに出てきますし。 公:本質を掴み過ぎだよ、岬ちゃん。 【時たま思い出せ】 公:茜さんが、戦国時代に生まれてたら、 絶対にパワーバランスを壊したと思うんだが。 岬:むしろ、御先祖様、竹中半兵衛の生まれ変わりなんじゃないですかね。 公:また、誰もが忘れ掛けてる話を持ってくるな、おい。 【半兵衛も通った道】 茜:うーん。私は、三国志の英雄、諸葛亮孔明じゃないかって思ってるんだけど。 公:自分で言いますか。 茜:私は平和主義者だけど、百人の兵で城を落とせって言われたら出来る気がするし。 公:本当にやらかしかねない辺りに、底知れぬ恐ろしさを感じるなぁ。 【一人で充分だ】 公:この日本の窮状を打開すべく、皆さんに忌憚の無い御意見を賜りたい。 岬:お姉ちゃんをクローン化して、千人くらい量産するのはどうですか? 公:政治・経済部門では復活しても、他の部分が社会問題化しそうで怖いぜ。 【スイッチ入った】 麗:何は無くとも、教育の再編成です。公教育の充実は当然ですが、 三年以内を前提とした飛び級制度は認めるべきです。また社会の需要に合わせ、 思考の柔軟性、発想力の強化に重点を置いた指導をしないと、 国際競争力の観点からも日本の将来を憂えざるを得ないと――。 公:ご、御高説は、また今度、な。 【基本的人選ミス】 茜:ん〜。簡単じゃない。私が政権獲れば、何の問題も無いわよ。 公:聞く相手を、半端なく間違えた気がする。 【科学の矮小性】 綾:世の中、成るようにしか成りませんわ。 公:その姿勢は良いのか。 綾:どの様に足掻こうとも、数十億年後に太陽が死滅することを、 止めることなど出来ませんもの。 公:流石に、その規模となると、俺らにはどうしようも無いぜ。 【冬でも半袖短パン】 千:新たなる世界に目覚めようと思うんだ。 公:お前は、女装だけじゃ飽き足らんのか。 千:次の時代は、男のボーイッシュスタイル。これが来るね。 公:俺には、単にガキの格好をしているだけにしか見えない訳で。 【それも一興】 千:大体、女の子は男装が許容されて、男は笑いになるなんて純然たる差別だよ。 公:俺に言うな、世間に言え。 千:僕は将来、真の意味で男女の区別を無くしてくれる政党に投票しようと思うよ。 公:あ〜、まあ、好きにしてくれ〜。 【それは勘弁して】 岬:失言は大変ですよね。 公:ああ……。 岬:候補者が期間中、余計な一言を発したばかりに落選することもザラです。 公:そうだな……。 岬:何か、随分と無気力じゃありませんか? 公:小学生時代、要らん一言で女子にハブにされた心の傷が、な。 岬:一体、何を言ったのかが気になるところです。 【正論である】 茜:今日は突撃、議事堂に〜♪ 群がる爺を、蹴散らすよ〜♪ 公:あれは失言の内に入らないのか? 岬:普段から発言してることでしたら、失言とは言いませんから。 【ついうっかり】 岬:不意に、お菓子を食べたくなりました。 公:俺、購買行くとこだけど、何か買ってこようか? 岬:それでは悪いんですけど、シュークリームを買い占めてきて下さい。 公:この様に、特異な嗜好があることをすっかり忘れている俺なのであった。 【王道不敗】 岬:う〜ん。何もかもを忘れて、シュークリームを食べている時は、本当に幸せです。 公:岬ちゃん、ほっぺにクリーム付いてるよ。 千:そこでそっと、指で掬い取って舐めとるんだ、公康。 公:んな恥ずかしい真似が出来るか! 【割と猪突系】 茜:ん〜。岬ちゃん、美味しそうだね、ちゅ。 公:この展開は、想定していなかった。 千:茜さん。どうやら僕の頬にも――。 公:さもしい真似はやめたまえ、千織君。 【これはちょいズレなのか】 公:茜さん。岬ちゃんって、昔から甘党なんすか? 茜:小さい頃の方が凄かったわよ〜。 文集に、将来はシュークリームの家に住むって書いてたし。 公:考えただけで目眩がしてきた。 岬:そうですよね。シュー生地とクリームじゃ、自重に耐えられる訳もありませんし。 公:敢えて、論点はそこでは無いと言ってみる。 【明日使える裏技】 茜:小説を書く時って、色々なテクニックがあるよね。 公:書いたことが無いので、何とも言えませんが。 茜:コメディ小説の場合、『やれやれ。この騒がしい日常は、当分、終わりそうも無い』、 とさえ書いておけば、どんな状況でも最終回に出来るのよ。 公:それは俺の人生で、一度でも役に立つ情報なんですか? 【桜井茜的漫画論】 茜:バトルやスポーツ物だったら、『俺達の戦いはこれからだ』が定番よね。 岬:『××先生の次回作に御期待下さい』は、現実問題として、あまり期待出来ません。 公:完全に、マンガの話になってる様な。 茜:大団円よりも、人気が低迷しての打ち切りや、 グダグダになって打ち切りになるのが多いのが悲しい現実よね。 公:何で選択肢が打ち切りばっかりなんですか。 【手帳が伏魔殿】 茜:私も卒業の時は、この学園の色々な秘密を暴露して去ろうと思うんだけど。 公:一体、何を握ってるって言うんですか。 茜:ふふ。教師と生徒の不明瞭な関係から、 とても世間には晒せないお金の流れとか色々とね。 公:俺としては、聞かなければ良かったなぁと思う訳で。 【大人の階段登った】 茜:この秘密を交渉材料にして、 教職員サイドからどれだけの見返りを引き出せるのかが今から楽しみなのよ〜。 公:茜さん、卒業、取り消されますよ。 茜:あら。私を本気で敵に回す度胸のある大人が、この学園に居ると思う? 公:何処までも、病んだ学園なんだなぁ。
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