【現実逃避大好き】 公:あー、つまりだ。今朝、二人が頭をぶつけたら、中身が入れ替わった、と。 岬:実に理不尽です。 莉:あぁ〜! 岬ちゃんの身体だと、チョークを粉々に出来無いの!? 公:とりあえず無意味な検証はやめい。 【こっちも現実逃避】 公:とりあえずだ、りぃ。 岬:私は岬です。 公:実にややこしいが、岬ちゃん、勉強出来たよね? 岬:一応、中の上くらいだとは思います。 公:だったら、二年になっても何の問題も無いな。 莉:心配する所が違うでしょ。 【今なら獲れる】 岬:椎名先輩、物は考えようです。女性永遠の憧れである、若返り現象が起こったと思えば良いんです。 私は、早く大人になりたい方なので、ある意味、有りですし。 莉:う〜、でも、この全く魅惑的じゃない身体つきは何とも。 岬:そこはかとなく殺意が湧きました。 【むしろ女の勘か】 茜:あれ〜、岬ちゃん、ちょっと大きくなった? 岬;何で解説も無く分かるの、お姉ちゃん。 茜;うーん、匂い? 公:茜さんが犬並だということが発覚致しました。 【桜井茜流ボケツッコミ】 茜:う〜、犬だなんて酷いな〜。これは美しい姉妹愛なんだよ。 公:茜さん、お手。 茜:わうっ。 岬:我が姉ながら、ノリが良すぎです。 【少し荒んできた】 莉:はぁ、とりあえず授業受けてくるね。 岬;あ、そういえば数学の宿題やってないんで、代わりに怒られておいて下さい。 莉:生憎、私も英語の和訳やってないの。 公:醜い争い勃発中。 【どうでもいい部類】 莉:むぅ。とりあえず前向きに考えてみようと思うのよ。 公:ほう? 莉:国民年金を払うのを、一年先延ばしに出来るよね? 公:思いっきり後ろ向きじゃねぇか。 【だが真実】 遊:どうした岬、随分と沈んでるな。 莉:うぅ。話すと長いんだけど、私、莉以なの。 遊:ふむ。お前にしては、つまらない冗談だな。 公:遊那が常識的ってのは、斬新な展開だな。 遊:さりげに酷いことを言ってるぞ。 【何があったんだ】 岬:私が岬だって証明するのは簡単だよ。あれは今を遡ること七年前。 私は遊那ちゃんと一緒に山へ登ったのでした。 遊:分かった、認めよう。 公:切り替え、早っ! 【ある種乙女の夢】 遊:しかし中身が入れ替わったなどとは厄介だな。 莉:そりゃそうだよ。 遊:あぁ、所詮は他人の身体だ。暴飲暴食に走ると見た。 公:そういうことかい。 【気付かなかった】 莉:……(ポン)。 公:そしてお前も納得するな。 【どういう意味だ】 綾:とんだことになっているようですわね。 莉:うーん、でももう慣れたって言うか。いっそ綾女ちゃんも頭ぶつけてみない? 綾:遠慮致しますわ。私はこの身体で生きていくことに誇りを持っていますもの。 公:綾女ちゃんが言うと実に重いな。 綾:一言多いですわ。 【そしてオチは投げっぱなし】 綾:対処法としては、もう一度頭をぶつけ合うのが常道では御座いませんこと? 莉:うー、それはそうなんだけど。 千:こういう時は、第三者に飛び火して混沌とするのが王道だよね。 岬:この言葉が気になって、踏み切れません。 【時には亜光速で】 綾:それでは、私は用事がありますので失礼致しますわ。 公:逃げ足、速っ!? 【困ったカオスマスター】 茜:えーい、綾女ちゃんにアタック〜♪ 綾:な、何をなさいますの! 遊:って、茜! こっちに倒れ掛かってくるな! 公:かくして、遊那と綾女ちゃんの中身が入れ替わったのでありました。丸。 【何の解決にもならないけど】 茜:困ったことになったわね〜。 公:とりあえず、責任の半分は茜さんにあると窘めておきます。 茜:てへへ。 【体重は半人前】 遊:あー、その、何だ。 綾:何ですの。 遊:この上背で、本当に自動ドアが作動するのか? 綾:それは微妙に問題発言ですわよ。 【小学生並だから】 綾:とは言え、古い型では、三回に一回は開かないのも事実ですわ。 公:普通に悲しい話じゃないか。 【収納スペースは自作】 綾:それに致しましても、この制服、微妙に重いですわ。 遊:銃を複数常備してあるから、慣れない奴には辛いかもな。 公:何処から突っ込んで良いのか、判断に困る俺が居る。 【末期症状】 岬:ふに〜。本当に〜、大変なことになりましたよね〜。 公:ど、どうした、岬ちゃん。 岬:な、何だか意識を乗っ取られた感じがしました。 公:それはやばい状況なんだよぉ。 【現実逃避が原点】 莉:そう言えば、人は潜在意識を共有しているとしたのはフロイトだっけ? 公:誰だかは忘れたが、犬や猫ならともかく、コクゾウムシや乳酸菌とも 共有してるってのは地味に嫌だなぁ。 遊:お前ら、何故、そんなにも冷静なんだ。 【混交、即ちミクスチャー】 莉:本当に、あなた方の言動は疲れますわね。 公:おい、椎名。喋り方がおかしくなってるぞ。 岬:この状況は、悲惨で悲哀で悲愴です。 綾:だぁー! もう、誰か収束させろ! 【やっぱ投げっぱなし】 千:世界はこうして、たった一つの共有意識世界へと移行したのでありました。丸。 茜:みんな、信じちゃわないでね〜。
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