【人質に取られた時とか】 遊:七原。曲撃ちを見せてやる。 公:って、銃口を向けるな!? (パンパン!) 公:――何で俺、無傷な訳? 遊:腋や首筋を狙って、後ろの舞浜を射抜いた。 公:それが何の役に立つのか、御教示求む。 【怪我もすぐ治る】 千:そ、それより僕の心配を――。 公:お前みたいなのは、こういうのでは死なないから安心しろ。 【無駄にリアル】 遊:一応、ペイント弾だからな。どう足掻いても、怪我をするのは難しいぞ。 千:それじゃ、この大量の血は一体!? 遊:折角だから、特製のブラッディレッドを用いているだけだ。 公:何て分かり易いオチなんだ。 【戦女神様】 遊:大体、痛みの有無で分かるだろうに。 千:死ぬ時は意外と痛くないって、マドモアゼル・ディーバが言ってたんだ。 公:誰なんだ、それは。 【大事なのは結果】 公:なあ、岬ちゃん。こいつ何で拳銃マニアになんかなったんだ? 岬:たしか、何だかの映画に嵌まったからだったと思います。 公:うわっ。恥ずかしいくらいベタベタな。 遊:良いだろう、何がきっかけでも! 【分からいでか】 岬:そう言えば小さい時は、とてもメルヘンチックな女の子でした。 公:それもどうせ、アニメ辺りの影響だろ。 遊:な、何故それを!? 【戦え僕らの遊那ちゃん】 茜:思い出したんだけど、一時期、探偵ごっこしてたことがあるのよね〜。 公:それもきっと、何かの映画の時期と合致しますよ。 遊:お前らはとことんまでに――。 【細部は置いておけ】 遊:……(パクパク)。 公:あー、まあ、突っ込むべきか悩んでいたんだが――。 遊:何だ? 公:お前、昼飯がササミにツナ缶って、何処を目指してるんだよ。 遊:温野菜を忘れるな。 【女の子理論発動】 公:そのくせ、ジャンクフードはそれなりに食うんだから、訳分からん。 遊:あの手の食い物は別腹だから、身にはならん。 【五キロ先から】 遊:七原、窓際には立つな。狙撃されれば一溜まりも無い。 公:お前の想定してる事態は、突飛過ぎるわ。 【お約束だけど】 公:そんなことなら、俺は一口さえ、外部の物が食えなくなるぞ。 遊:毒殺はニアピンで助かるから安心しろ。 公:その前提も意味分からん。 【馬の耳に何とやら】 遊:七原。お前、どの位の高さまでなら飛び降りられる? 公:はひ? 遊:やはり非常時は三階からであろうと脱出を――。 公:確実にそっちの方が危険だろうと反論したい。 【後は体力の問題】 遊:情けないな。私は屋上から避難したことがあるというのに。 公:うちの学園は四階建てな訳だが。 遊:壁を走れば、理論上、階数は関係無いだろ。 公:それは常識の枠を超えていると反論したい。 【地味な話だ】 遊:知らんのか。右足が沈む前に左足を、左足が沈む前に右足を上げれば、 渡航さえ可能だということを。 公:懐かしい理論だな、おい。 遊:航空、海運業界への影響を配慮し、隠蔽されている機密事項だ。 公:B級映画にさえ及ばない設定だと反論したい。 【恐らく最初の段階】 遊:七原――こういう場合、どこら辺で嘘だと言えば良かったんだ? 公:恥ずかしくなるなら、最初からボケるなや。 【気付いて無かったのか】 茜:あっち向いてほい。 遊:くっ。 茜:あはっ。これで十二連勝〜♪ 遊:何故だ。何故、こうも茜に負け続ける!? 公:そりゃ、首の前に目線が動けばなぁ。 遊:――!? 【小二でも分かるわい】 遊:茜と知り合って十年余り。勝率が一割を切るのを不審に思っていたのだが、 よもや、その様に高度なトリックが存在していたとは。 公:何処がどう高度なのか、キチンと説明してくれ。 【ある意味痛いし】 茜:あ〜、もうダメだよ、公康君。将来、男の人を取り合った時とか、 これで奪おうとか考えてたんだから。 公:さりげに、セコイこと言わないで下さい。 茜:ぷんぷん。 公:そして怒りの表現がとてつもなく古いです。 【伏魔殿状態】 公:岬ちゃん。こいつの恋愛遍歴とか聞いて良いか。 岬:それってつまり、照れ隠しに発砲した話とかですか? 公:早くもめげそうな俺、ファイト。 【それだけで大問題】 遊:安心しろ。ちゃんと急所は外しておいた。 公:エアガンとはいえ、本当に撃ったんかい。 【噂のツンギレ】 茜:こういうのって、世間ではツンデレって言うんだっけ? 公:デレは何処なんです。デレは。 【愛が痛いよ】 遊:全く、好き放題言ってくれるな。 公:ほう、何か反論があるのか。 遊:私の愛し方は、人より若干過激なだけだ。 公:堂々と言い切る、遊那に乾杯。
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