【真っ当な配線を求む】 茜:んー、公康君、ちょっと良い? 公:今度は何すか。 茜:女王蜂や女王蟻って名前、人間の感覚で付けてると思うのよ。 公:はぁ? 茜:だからあくまで生殖担当に過ぎなくて貴賎は無いってこと。 何が偉くて、何が貧しいなんてのは人間しか思わないんじゃないかな。 公:茜さんの頭脳は一度、学会に提出すべきものだと思います。 【権威万歳】 公:茜さん、どうしてあれで選挙参謀なんて頭脳労働が務まるのかが今一つ分からん。 岬:でも、アインシュタインやエジソンも、 子供の頃はどうでも良いことばっかり考えてたらしいですよ。 公:そこまで持ち上げられると萎縮する俺は庶民派。 【騙されかけた】 茜:ねえねえ、公康君。猫の前足が五本指で、後ろは四本って不思議だよね。 公:……。 茜:プルトップが切り離される缶ジュースって、もう手に入らないのかな? 公:いや、これはマイペースなだけだろ。 【性差とかそういうのでなく】 茜:えーい、隙あり! (ピコッ) 公:何すか、それ。 茜:ピコポンハンマーって知らない? 公:あー、もう! この人、本気で分からねぇ!! 【実の妹でこれか】 岬:理解しようとするから悩むんです。悠久の時を流れ続ける大河の様に、 そういうものだと思えば、どうということはありません。 公:それは諦めてるって言わないか? 【仲良し三人組】 遊:諦めろ、七原。茜の性格は恐らく生涯変わらん。 茜:そうよね〜。普通は遊那ちゃんみたいに変わるものだもの。 遊:茜、貴様――。 茜:大丈夫。中学に入るまで、こっそりお母さんの布団に潜り込んでたなんて言わないから。 遊:お前らは姉妹揃って! 公:そう言えば、女三人寄れば姦しいだったな。 岬:上手いこと落としましたね。 【千織不在だけど】 公:ちなみに、こっちの三人組はりぃ一人で充分姦しい。 莉:どさくさ紛れに毒を吐かないで。 【正義の味方か】 綾:宣戦布告致しますわ。 公:何に対してだよ? 綾:それは、これから考えますわ。 公:お前、常に敵を作らないと生きていけないタイプだろ。 【戦国最強クラス】 綾:そうですわね。手始めにお姉様辺りを落としてみせますわ。 公:また、一番厄介なところから――。 綾:そうですの? 公:具体的に言うと、小田原城レベルだ。 綾:日本史は苦手ですわ。 【思考すること約二秒】 公:楽なところから狙うのであれば千織にしておけ。あいつは色気でさっくり落ちる。 綾:あなた、友人なのに何故教えてくれますの。 公:あくまで、その色気がお前にあることが前提だからな。 綾:――それはどういう意味ですの? 【凡人の浅知恵】 茜:ぽりぽり。うーん、柿の種って美味しいね。 公:あー、茜さん。一つ良いか? 茜:何? 公:煎餅系を飲み物も無しに延々と食べてたら口の中がカサカサに――。 茜:うん? 公:いえ、聞いた俺がバカでした。 【糖尿病注意報】 岬:ちなみに私は、ミルクセーキがあれば、シュークリーム五個はいけます。 公:聞いただけで、口が甘くなったわ。 【混沌マスター】 莉:私は、ハバネロスープでキムチと辛子明太子を食べるのが――。 公:ああもう! 訳分からん! 【有り得へん】 遊:何だ、ここは特異な食癖を語る場か? 公:そういう趣旨じゃなかったと思うんだが。 遊:私は、漬け物さえあれば御飯は無くとも良いがな。 公:って、お前もかい! 【力ずくってことか】 茜:どうも私、策士だって思われてるみたいだけど、真っ向勝負って好きよ。 機会があれば、討論会とか出ようって思うし。 公:へー、そうなんすか。 茜:恋の戦いもインファイトよ? 公:意味が分かりません。 【多分違う】 茜:一網打尽って良い言葉よね〜。 公:はぁ。 茜:殲滅戦とか聞くと、うっとりしちゃう。 公:何となく付いていけない気がするのは俺だけでしょうか。 【微妙なノリツッコミ】 茜:〜〜♪ 公:茜さん、何読んでるんです? 茜:うん、『世界の独裁者』。 公:へー、最近の女子高生はこんなことに興味あるんすね―― って、んな訳あるかーい! 【どっと疲れた】 茜:それと、『戦後を支えた五十の悪人』。 公:あー、いや、もう、どうでも良いです。 【公開殺戮ショー】 茜:ハムスターを飼いたいのよ。 公:はぁ? 茜:それと同じくらい猫も飼いたいのよ。 公:ふむ。 茜:この二つの願いを公平に叶えるにはどうすれば良いと思う? 公:どっちも飼わないことだと思います。 【黒く潰れた】 茜:うるうる。公康君、聞いてよ〜。 公:どうしたんすか、いい歳して。 茜:習字の時間に怒られちゃったのよ。自由課題なのに内容にケチ付けられて。 公:それは酷いですけど、何て書いたんですか? 茜:魑魅魍魎。 公:それは茜さんが悪いです。 【時間差ツッコミ】 茜:それにしてもいい歳って何! 私、公康君の一つ上なだけだよ! 公:遅っ!?
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