迦具夜 「うぅ……」 迦具夜 「安売りには行けないし、要芽ちゃんにはやられるし、お兄ちゃんにはセクハラされるし、泉君にはぱんつ盗られるし……散々だよ」 迦具夜 「もう、怒った……! 月の姫たる私の財力で、この夜を震撼させてやるっ!」
VS灰島泉 泉 「おやぁ? 性懲りもなく、また来やがったか」 迦具夜 「出たな、ぱんつ狩り犯罪者!」 泉 「……何か、人として最低の称号が与えられた気がする」 迦具夜 「とりあえず、私のぱんつを返しなさいっ!」 泉 「あー、それ無理。あの後俺もやられてさ、盗られちった♪」 迦具夜 「な――誰にぃっ!?」 迦具夜 「……そうか、お兄ちゃん! お兄ちゃんだよね!? お願いだからそうだと言ってっ!!」 泉 「最後の希望に縋っている所悪いが、変態御嬢の渡辺麗衣です」 迦具夜 「う、うぁぁああああ……!」 泉 「ま、過去の話はともかく」 泉 「こうして出遭ったからには、お前のぱんつを貰ってやろう。在り難く思うんだな」 泉 「さすがに、ぱんつなしでは街を歩けまい!」 迦具夜 「うぅ――この怒り、貴方を倒さなければ治まらないよ……ッ!」 VS中村美空 美空 「――迦具夜さんのぱんつと聞いて飛んで来ましたッッ!!!!」 迦具夜 「最早語る事もないッッ!!!! その穢れた心、私が地に叩き墜とすッッ!!!!」 VS谷川花音 迦具夜 「うぅ、何で私の周りは変態ばかり……」 ??? 「おい、月見迦具夜だな?」 迦具夜 「え? うん、そうだけど……って、貴方は?」 ??? 「その……何だ。某は、其方に少し用があるのたが……」 迦具夜 「……?」 迦具夜 (何だろう……この巫女さん、私と同じ被害者側のオーラが……?) ??? 「渡したい物が、あるのだ。渡したいと言うか、返したいと言うか……」 ??? 「…………」 迦具夜 「……? あの、どうかし――」 ??? 「うがああぁぁぁぁあああああああああッッ!!!!」 ??? 「こんな事、出来る訳なかろうがぁぁぁぁあああああッッ!!!!」 迦具夜 「――な、何っ!!? 御乱心っ!!?」 迦具夜 「落ち着いて、ここは殿中――いや、別に殿中じゃないけどッ!!!」 ??? 「……ふふ。そうだ、元はと言えば其方が悪いのだ」 ??? 「ふははあははッッ!!!! その首で贖え、月見迦具夜――ッッ!!!!」 VS月見匠哉 迦具夜 「何だったんだろう、さっきの変な巫女さん……?」 ??? 「変な巫女さん?」 迦具夜 「あ、お兄ちゃん」 匠哉 「ああ、花音か……いや、あいつは基本的に変な奴なんだよ。そっとしておいてやれ」 迦具夜 「そ、そうなんだ……」 迦具夜 (……花音? 何処かで聞いた事のある名前……) 匠哉 「うむ、そうなのだ。では我が妹の君よ、この辺でサラバ――」 迦具夜 「ま、それはともかく。お兄ちゃん、覚悟はいいね?」 匠哉 「……何の事カナ?」 迦具夜 「忘れたとは言わせないよ? この前、私に何をしたか――」 匠哉 「忘れた」 迦具夜 「ほぇっ!!?」 匠哉 「良し、言ったからには俺の勝ちだ! アディオスッ!」 迦具夜 「――ッ!? 逃がすかッ!!!」 迦具夜 「お兄ちゃんがしたセクハラ、倍にして返してあげるからね――ッッ!!!!」 VS犬塚麻弥 迦具夜 「くぅ、逃げられたか……!」 ??? 「……ふふっ」 ??? 「良かったね、匠哉君の妹ちゃん。手を出していたら、私はちょっと怒ったかも」 迦具夜 「――! 貴方は……」 麻弥 「私は、犬塚麻弥。名前くらいは知ってるんじゃないかな?」 迦具夜 「……お兄ちゃんが、好きだった人」 迦具夜 「趣味が悪いよ、ドルチェッタ。そんな姿で、私の前に現れるだなんて」 麻弥 「――うん?」 麻弥 「本者を知らない貴方が、どうして私が偽者だって分かるのかな?」 迦具夜 「馬鹿が沢山いたからね、真贋を見抜くのは得意なんだよ」 麻弥 「……そっか、成程」 麻弥 「あ、妹ちゃん。犬塚麻弥は、『好きだった人』じゃないよ?」 迦具夜 「……ッ、お喋りはここまでッ!!」 迦具夜 「鑑定結果は贋作、一銭の価値もなしッッ!!!! さっさと消えてなくなっちゃえッッ!!!!」 麻弥 「あははっ、元気だなぁ」 麻弥 「うん、小腹も減って来た。夜喰には、丁度良いボリュームかな」 迦具夜 「あーあ……」 迦具夜 「お兄ちゃんには逃げられるし、追い駆けるのは邪魔されるし。ホント、いい事ないなぁ」 美空 「ははぁ、それは大変でしたねぇ」 迦具夜 「……で、美空ちゃんは何をしてるのかな?」 美空 「あたしの髪の毛で、迦具夜さんの耳をくすぐってます。ほらほらぁ、気持ちいいんでしょう?」 迦具夜 「むぅ……」 美空 「ふふふ、何だか我慢出来なくなって来ました……迦具夜さん、この可愛いお耳にキスしてもいいですか?」 迦具夜 「……ん。いい、よ」 美空 「おや? いつもの迦具夜さんより素直ですね……ようやく、あたしに心を開いてくれましたか」 美空 「では頂きます……ちゅっ。ふふ、あたしの舌でこの耳の穴を――」 迦具夜 「はい、今のでお兄ちゃんと間接キスー」 美空 「――ぐはぁああッッ!!!? 舌が、舌が腐るぅッッ!!!?」 美空 「あぁぁああ、酷いですよ迦具夜さん……あたしは、あたしはもう生きていけません……」 美空 「こうなったら、津軽海峡に身を投げて死ぬしか……ッッ!!!!」 迦具夜 「……さて。やっぱり、お兄ちゃんを捜そうかな」 迦具夜 「美空ちゃんに汚された分を、お兄ちゃんに綺麗にして貰わないとね――」
|