〜プロローグ〜

 マナ
「うーん、日に日に大きくなる謎の気配……」
 マナ
「仕方がない、ちょっと調べに行ってみようかな。この地の禍は私の担当、勝手に事件を起こされても困るし」
 マナ
「まぁ――調べるついでに、ブッ倒しちゃうかも知れないけどさ」


貧家格芸・アーケイドエイジ3
〜マナルート〜

大根メロン


 VSカナ

 ???
「……マナ? こんな夜更けに何を?」
 マナ
「あ、カナ」
 マナ
「最近、この辺りの雰囲気がおかしいでしょ? その調査並びに解決だよ」
 カナ
「……酔狂ですね」
 マナ
「で、そっちは?」
 カナ
「私は、ただ散歩をしていただけですが……ああ、用事ならたった今出来ました」
 マナ
「…………」
 マナ
「……何だか、嫌な予感が」
 カナ
「貴方達は、随分とうちのツケを溜め込んでいますね」
 カナ
「金銭がないのなら、死体で払って貰っても構いません。さらに言うなら、匠哉さんの死体でなくとも良いのですよ?」

- 3 -

- 2 -

- 1 -

- FIGHT -






 VS渡辺麗衣

 マナ
「あ、麗衣」
 麗衣
「おや、マナさん。もしかして、貴方も異変解決に出て来たんですの?」
 マナ
「うん、ヒマだったから」
 麗衣
「そうですか……しかし、それは少し困りましたわね。宗家が滅び、権威を失い掛けている渡辺家の挽回のためには、私自身の手で多くの事件を解決する必要があるのですが」
 マナ
「となると、私の存在は邪魔だね」
 麗衣
「ええ――ならば、やるべき事は1つですわ」

- 3 -

- 2 -

- 1 -

- FIGHT -






 VS谷川花音

 マナ
「まぁ常識的に考えて、人間の麗衣が私に勝てる訳ないか」
 ???
「――まったくだな」
 マナ
「ん? 花音、貴方まで来たの?」
 花音
「ああ、麗衣が屋敷を出るのが見えたのでな。解決に乗り出すつもりかと、後を付けてみたのだ」
 マナ
「……え? 何その行動、何だかんだ言っても麗衣が心配なの?」
 マナ
「ツンデレなの? 匠哉だけじゃなくて、麗衣に対してもツンデレなの?」
 花音
「――そんな訳があるかッッ!!!! 麗衣が闘いで弱った所を、この手で仕留める計画なのだッッ!!!!」
 マナ
「おお、それは卑怯。カッコいいよ花音!」
 花音
「黙れ。私は、何としてでも麗衣を倒す……日頃の怨みを晴らすためになッ!」
 マナ
「はぁ……日頃の怨み、ねぇ」
 マナ
「でもさ。狐南朝にいた頃よりは、多少はマシな扱いされてるんでしょ?」
 花音
「大して変わらぬわッ!!! さぁ退け、退かぬならば其方から射抜いてくれる……ッッ!!!!」

- 3 -

- 2 -

- 1 -

- FIGHT -






 VS春獄晴良

 晴良
狐南朝うちと変わらないだなんて、渡辺家は恐い所なんだね。散々、狐達の遊び道具にされたというのに」
 マナ
「……また、面倒臭いのが出て来た」
 晴良
「いやいや、僕に闘う意思はないよ。この前の事で懲りたからね、今の僕は世界一の平和主義者――」
 マナ
「ここに貴方がいるという事は、この先に何かあると考えていいのかな?」
 晴良
「――まぁ、平和主義なんて現実的じゃないか。そういうファンタジィからは、きっぱりと卒業しなければ」
 マナ
「結局闘るのか……とは言え、貴方にはその方が似合っているよ。少なくとも、平和主義よりはさ」

- 3 -

- 2 -

- 1 -

- FIGHT -






 VSマナ

 マナ
「こんな夜中に御苦労様だねぇ、私」
 マナ
「……私が、もうひとり?」
 マナ
「貴方の外形を借りてるの。神族ゴッズの器っていうのはどんなモノかな、と興味が湧いてね」
 マナ
「でも、やっぱり私には合わないなぁ。超越者の外形はスペック高過ぎて、私では使いこなせないし――下手をすれば、私がマナわたしに呑み込まれ兼ねない」
 マナ
「とは言え、貴重な資料には変わりないけどね。うん――この外形、ちゃんと解析して参考にするよ」
 マナ
「……何が何だかサッパリ分からないけど、とりあえず馬鹿にされてるような気はした」
 マナ
「褒めてるんだけど」
 マナ
「あっそ……とりあえず、貴方が最近の異変の犯人でいいんだよね?」
 マナ
「その『貴方』という言葉が、どういう意味で使われているかにも寄るね。この時点においては、紛れもなく私と貴方は同一神物どういつじんぶつなのだし」
 マナ
「……埒が明かない。もういい――その減らず口、ここでグニャグニャに叩き潰してあげるッ!」

- 3 -

- 2 -

- 1 -

- FIGHT -






〜エピローグ〜

 マナ
「形が崩れ始めてるよ、偽者。その器は、もう持たない」
 マナ
「あー……そうみたいだねえ」
 マナ
「けれど、これは分かり切っていた終わり方だよ。予想通りの実験結果が出たんだから、何も問題はない。むしろ喜ばしいんじゃないかな」
 マナ
「さよなら、機会があったらまた遭おうか。その時は、私はマナわたしではないだろうけどね――」
 マナ
「…………」
 マナ
「……消えた。死んだ――訳じゃないんだろうなぁ、やっぱり」
 マナ
「元々、実体なんてないのかな。外形をいくら破壊しても、また別の外形を着ればいいだけか」
 マナ
「大したものだねえ、何処から来たのかは知らないけどさ。そういう面白い在り方は嫌いじゃないよ」
 マナ
「……まぁとにかく、私の役目はここまでか。あいつはまた現れるだろうけど、私が独占するのも詰まらない」
 マナ
「さて……柄に合わない事を頑張ったんだし、明日は寝坊してもいいかな――」






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