ある、日曜日。 学校もバイトもない、実に平和な休日。 ……だというのに。 「日曜の昼って、面白い番組がないわね――」 この幽子サマは、どうしてうちでテレヴィを観賞なさっているのだろう?
俺ってさ、休日を尽く破壊されるよなぁ。 慣れて来てる自分が恐ろしいよ、まったく。 「『嘲笑っていいとも!』の増刊号でも見ろ」 俺がチャンネルを変えると、サングラスに黒服の司会者が画面内に現れた。 色眼鏡で貌を隠した黒い司会者が、ゲストと語り合っている。 そのゲストとは、最近人気のアイドル――黄衣蓮子。ファンからは親しみを込めて、『ハスたん』と呼ばれている。 黒い司会者と黄色いゲストが繰り広げる、何だか名状しがたいトーク。 「…………」 これは、地球人が見てもいい番組なのだろうか? いや、チャンネル変えたのは俺だけどさ。 「ところで、大禍津日神と九頭龍はどうしたの――?」 「ん? ああ、あいつ等なら星丘市テニス大会に行った」 「テニス大会? そんな催しがあったのね……くすくす、貴方は行かないのかしら?」 「ふざけんな。俺があのアホ神どもと闘ったら、波動球で撃ち殺されるわ」 「いいじゃないの。観客席まで飛ばされて来なさいな――」 ……このアマ、人事だと思ってムチャ言いやがって。 飛ばされるだけで済む訳ないだろ。五体満足で帰って来れんわ。 「で、お前はどうしたんだよ? いつもの御供も付けず、こんなとこに来て」 外には、Z33が停まっている。どうやらひとりで運転して来たらしい。 つーかこいつ、車の運転出来たんだな。明雅にばっかやらせてて、自分は何にも出来ないイメージがあったんだけど。 「くすくす。支部のテレヴィが壊れたから、見に来たのよ――」 「……ホントにテレヴィ見に来ただけかよ」 「明雅が、外出は控えてくださいだの何だのと小煩くてね。くすくす、黙らせて来たわ――」 「…………」 相っ変わらず、可哀想な男だな。 ま、それはともかく。 「やっぱり、この街に皇居の支部があるのか」 「ええ。国家機密だから、詳しい場所は言えないけど。くすくす、どこで狐どもが聞いているか分からないのだし」 ふーん、大変そうだなぁ。俺にはカンケーないけど。 ……ないといいなー。 「そう言えば……お前、マリリンの奴から小型核兵器をパクったってマジか?」 迅徒と泉から聞いた話だ。 詳しくは聞かなかったが……泉は、その事件の一端に関わっていたらしい。信憑性は低くない。 「くすくす。ええ、まあね」 ……あっさりと認めなさった。 オイオイ、ここは平和大国じゃなかったのか? この街は別として。 「なぁ、非核三原則って知ってるか?」 「核兵器を持たないフリ、作らないフリ、持ち込ませないフリ……でしょう? くすくす、ちゃんと知っているわ――」 何か大事な所が間違っている。 ……でももう、指摘するのも面倒臭い。 「『ヘルメス研究所』から買い取った技術で、量産計画も進んでいるの。皇居の地下で、今も開発が続けられているわ」 「あの無駄に広い敷地と、無駄に多い予算は核開発のためだったのか。成る程、納得――」 出来る訳がない。 「……ところで、ヘルメス研究所って何だ?」 「くすくす、ヘルヴェティアにある大きな科学研究施設よ――」 「……永世中立国が、日本に核開発の技術を売り払ってるんかい」 ちなみに、ヘルヴェティアってのはスイスの事だ。フランス語ではスイス、ドイツ語ではシュヴァイツ、イタリア語ではズヴィッツェラ、英語ではスイッツァランド。 で、共通名がヘルヴェティア。スイス以前に存在した共和国の名前でもある。 ……閑話休題。 「Hermes Trismegistos Laboratory――ヘルメス研は、貴方も知っていると思っていたわ」 「そりゃまた、どうして?」 「くすくす。貴方も知っているある人物が、かつてヘルメス研に所属していたからよ。30年程前に、研究所から出奔したらしいのだけど――」 「回りくどい。ハッキリ言いな」 「くすくす……その研究員の名は、春獄晴良。心理学や神経科学、さらには超心理学の研究までしていたと聞いているわ――」 「……何だと?」 あの男が、ヘルメス研とやらの元研究員? ……ちょっと待て。それは在り得ないだろう。 「おい、あいつは高校生だ。30年前に出奔したのなら、どう考えても年齢が合わない」 「あら、私なんて神代からこの姿よ?」 「う、それはそうだけどさ……」 「くすくす。春獄晴良と親しかった、リリアン・ウェストという研究員がいたのだけど……彼女は、アンチ・エイジングの研究をしていたの」 「アンチ・エイジング……」 抗老化。老化による衰えを、どうにかしようという試みだ。主に美容の分野で使われる言葉だな。 だが、この場合は―― 「……不老の研究」 「ええ。リリアン・ウェストは異常増殖細胞と接触阻止の研究で、その頭脳を認められた女だから。噂でしかないけど、彼女はヘルメス研で己の研究を完成させたらしいわ――」 「…………」 「春獄晴良とリリアン・ウェストは、互いの研究成果を交換していたようなの。ならば、春獄晴良が変わらず子供の姿なのも頷ける」 「……何つーか、困った話だな。そのリリアン・ウェストはどうなったんだ?」 「春獄晴良を追って、ヘルメス研を出奔。現在は行方不明よ――」 「――……」 リリアン・ウェスト、リリアン・ウェスト。 『ククク……イメージが足りんよ。もっと強く、アチキに攻撃を当てる事をイメージしなくてはね』 『イメージが足りないよ。もっと強く、僕の「死」をイメージしないと』 まさか、あの女―― 「くすくす……不老で思い出したわ。あれは、千年以上前の事だったかしらね。莫迦な女がいたのよ――」 と、その時。 ガラガラっと、家の扉が開かれる音が聞こえた。 「こんにちはー。お兄ちゃん、いるー? ノート返しに来たんだけどー」 呼び掛けられる俺。迦具夜のようだ。 ノート……そう言えば、数学のヤツ貸してたっけ。 ま、俺も級長のを写させて貰ったんだけどネ。 「おうー」 玄関まで行く。 何故か迦具夜は、並ぶ靴を見ていた。 「……お兄ちゃん、誰か来てるの? 見覚えのない靴があるけど」 「ああ、厄介なのが来てる」 「この靴、女物だよね?」 「そうだが……」 「――お邪魔しますっ!」 靴を脱ぎ飛ばして、家に上がる迦具夜。 居間に入る。ぼーっとテレヴィを見ていた幽子を発見し、ワナワナと震え出した。 ……おーい、どしたー? 「お、お兄ちゃんが……また女の子を家に連れ込んでるぅぅっ!!!!」 御近所に響き渡る程の声で、迦具夜が絶叫。 ご、誤解を招く発言を大声でしおって! 兄が御近所の皆さんから指差されたらどうするんだッ!!? 「何――?」 くるりと幽子が後ろを振り向く。 迦具夜と、バッチリ眼が合った。 「え……?」 「……あら?」 お互いを、まじまじと見詰める両者。 迦具夜はビシッと幽子を指差し、キロリと睨んだ。 「その仮面……貴方、幽子!! 性懲りもなくまだ現世にしがみ付いてたのっ!!?」 「……誰かと思えば。『表』の帝に取り入って、三種の神器を貢がせようとした小娘じゃない。また地上に降りて来たの? 貴方に、この国の土を踏む権利はないわ。愛しい月に帰りなさい」 「ふん。今は、正真正銘貴方の国の民だよ」 「あら、それは残念。これだから、月読の一族って嫌い」 ……何だ? このふたり、知り合いなのか? 接点がまったく分からない。神代から生きてる天皇と、基本的には普通の高校生である迦具夜。どんな関係だよ。 「男を惑わす魔性の女が、私の国に潜り込んでいたなんて。嘆かわしい限りだわ――」 「……男を惑わす魔性の女、ね。まぁ、貴方には永遠に分からないだろうけど。顔を隠さなきゃ、人前に出れない貴方にはね」 「――……」 あ、何かヤバいスウィッチが入ったぞ。 幽子のボルテージが、どんどん上がってるのが分かる。 「……いいわ。表に出なさい、迦具夜比売」 「ふん、上等。こっちは最初からそのつもりだよ」 「……オイ。ちょっと待て、お前等!」 話の展開に付いて行けない者が、約1名。 しかし俺の言葉なんぞ完全シカトし、ふたりは玄関から外に出る。追う俺。 「惚け婆の貴方は覚えてないかも知れないけど、私に太陽の力は通じないんだよ?」 ぬ。俺に、幽子の攻撃が通じなかったのと同じ事か。 ……だとしたら、幽子に勝ち目はないっぽい? 「覚えているわ。京では、そのせいで多少後れを取ったわね。でも、日の力を使うだけが能ではないのよ――」 幽子が、掌を突き出した。 途端。一振りの剣が現れ、幽子はそれを握る。 その剣には、血飛沫の跡らしきモノが――まるで焼き付いたかのように、剣身に残っていた。 「――天之尾羽張。我々が、神代より秘蔵してきた神器の1つ。戦に備えて引っ張り出したのだけど……くすくす、早速試し斬りが出来そうね――」 「ふぅん……じゃあ、私が勝ったらその剣は頂くよ」 「在り得ない話をするのは建設的ではないわよ、迦具夜比売。でも……くすくす、そうね。ならば私が勝ったら、貴方の持つ宝物を1つ頂くわ」 「……何が欲しいの?」 「親魏倭王印、よ――」 親魏倭王印……つーと、魏の明帝から贈られた、倭王の証たる金印だっけ。 確か、卑弥呼が貰ったんだよな。で、現在は行方不明……という事になっているが。 「持っているのでしょう? どんな手段を使ったのかは知らないけれど、貴方が以前この地に下りた時、かの金印をその宝蔵に納めた事は分かっているの」 「……中国から貰った王の証が、そんなに大事なの?」 「中国ではないわ、魏よ。あの曹家が治めていた国だもの、今よりはよかったのよ。それに……どんな物であろうと、倭王の証と聞けば黙ってはいられないわ」 「そう。まぁ、勝手にすればいいよ。在り得ない話をするのは、建設的じゃないし」 迦具夜の背後に、無数の武具が展開。 剣、刀、槍、斧、鎌……数多の刃が幽子を狙う。 大して、幽子は剣一振りだけ。物量の差は歴然だ。 あれだな。大日本帝国って、物量の差でアメリカに敗けたんだよな。 「――『アルテミスの矢衾』ッ!!」 宝蔵に仕舞われている三日月の弓が、兇器を撃ち出す。 神速を得た武器達は、銀の矢衾となって幽子へと降り注ぐ――! 「くすくす――」 なのに、幽子は笑った。 剣を振るう。天之尾羽張は、凄まじい理力で矢衾を薙ぎ払う……! 「この剣は、『迦具土』を斬った剣。くすくす、きっと『迦具夜』にもよく効くのでしょうね――」 「このぉ……っ!」 絶え間なく、矢を乱射する迦具夜。 幽子は微笑みながら、矢を剣で防ぐ。 「――そこっ!」 地の下に潜っていた槍が、一斉に足元から幽子を襲った。 ……が。 槍の穂先が幽子の身体を刺し貫く前に、彼女の周囲を高熱が包んだ。 その灼熱結界は、襲い来る槍を一瞬で蒸発させる。 「くすくす……確かに、貴方に私の力は効かない。だけど、貴方が射る武具にまで効かない訳ではないのよ?」 幽子は笑いながら、飛んで来る鉈を見据える。 そして――何と、それをキャッチしやがった……! 「えぇ……っっ!!?」 「はい、返すわ――」 ……投げ返す。 鉈は弓で撃ち出された時以上の速度で、迦具夜に飛来する――! 「く――っ!!?」 迦具夜は宝蔵から1枚の盾を引き出し、鉈を弾く。 弾かれた鉈は本来の使命を思い出したのか、再び幽子へと向かう。 幽子はそれを、剣の一閃で真っ二つに。 盾を仕舞う迦具夜。出したままだと、視界を遮られてしまうのだろう。 「――『ハティの牙』っ!!」 迦具夜が宝蔵から撃ち出したのは――何か、獣の牙らしきモノ。 だが、それは考えられない。人間の身長程もあるのだ、そんな牙を持つ獣などいるはずがない。少なくとも、今の世界には。 「――……!」 今までの武具とは明らかに違うその魔弾に、幽子の顔が引き締まる。 天之尾羽張で受けるが――その威力を止め切れず、靴底を滑らせながら後退する。 「砕けろぉぉ――っ!!!」 迦具夜の攻撃が、さらに苛烈となった。 ……これはもう、掃射なんてもんじゃない。絨毯爆撃だ。 大地を抉り、周囲の物を薙ぎ、衝撃で俺を吹っ飛ばし、迦具夜は乱射を続ける。 「……不死殺しの武具を、58本。これだけ受ければ、いくら石の帝でも――」 が。 土煙が晴れると、そこには泰然と佇む幽子の姿。 幽子は、迦具夜との間合いを詰める。討ったと思って油断していた迦具夜は、武器で迎え撃つ事が出来ない。 ……結果、出せたのは盾1枚。 幽子は天之尾羽張を振り下ろし、盾を両断する。迦具夜は宝蔵をフルオープンして、幽子に武器を放つ。 しかし幽子は、後ろに跳んで逃れた。 「そんな……爆撃を、全部防いだって言うの……?」 「くすくす、貴方は昔から詰めが甘いわよね。あの薬だって――」 「……薬って、『表』の連中に渡した不死の薬の事? ああ……『表』を不死にすれば、不死身しか取り柄のない貴方は失権すると思ったんだけど」 「本当に詰めが甘い。あっと言う間に露見したわよ。だから、私はあの薬を燃やしてやったわ。くすくす、あの佐久夜毘売の高嶺でね――」 幽子は構えを下げ、天之尾羽張の切っ先を後方に向けた。 「――さて、遊ぶのも飽きたわ。そろそろ終わりにしましょう、月の姫」 駆ける。 刹那で迦具夜との間合いをゼロにし、剣を振り上げる――! 「――っっ!!!?」 「神火清明、神水清明、神風清明……!」 速い。迦具夜が、攻撃も防御も出来ない程に。 幽子の剣が、迦具夜を斬り裂こうとした時―― 「その辺にしとけ、お前等」 俺は天羽々斬で、天之尾羽張の斬撃を受け止めた。 蛇しか斬れないとはいえ、神器は神器だ。草薙クラスの神剣と打ち合ったりしない限り、欠けたり折れたりという事はない。 「お、お兄ちゃん!?」 「ほら迦具夜、今の内に撤退撤退ッ!」 「あ、う、うん!」 ダダダッ!! と走り去って行く迦具夜。 前にも思ったが、いい逃げ足だ。あいつには、月見流逃走術を受け継ぐ資格があるやも知れぬ。一族だし。 「……よいところで、邪魔をするわね」 「折角出逢った唯一の肉親を、こんな事で死なせて堪るかっての」 「……ふぅ」 天之尾羽張が、霧消する。 ……戦意はなくなったみたいだな。俺も、天羽々斬を鞘に納めた。 「大体な、迦具夜が死んだら宝蔵は開けなくなるんだぞ? 親魏倭王印も、永遠に死蔵される事になるんだ」 「くすくす、その心配は無用よ。ほら――」 「……?」 幽子が、手の上で何かを転がす。 それは――金色の、印。 「オイ、いつの間に……と言うか、どうやって?」 「くすくす、さっき接敵したでしょう? 盾を斬った時ね。その後、彼女は反撃のために宝蔵を開いた。その隙に、中から頂いたのよ――」 「…………」 マジかよ。 そんな素振りなんて、全然見えなかったぞ。超スピード? 「これで私は、まさしく日御子となったのね――」 「そうだな」 「天羽々斬と草薙剣も、纏めて頂けたらいいのだけど。くすくす、1度に2つも3つも手に入れるのは欲張りが過ぎるかしら――?」 天羽々斬、か。 俺は、手中の神剣を見る。 「そー言えば俺、この剣が打刀に鍛え直されたって話をどこかで聞いたんだけど」 どこかでな。 「……? 貴方には、それが打刀に見えるの?」 「いや、両刃の剣に見える。少なくとも、刀には見えないな」 「ならば、それが答えよ。鍛え直したのなら、欠けた痕がそのまま残っているはずないでしょう――?」 「まぁ、そうだけど。でも、結構歳月が経ってるだろ? ボロボロになったりしないのか?」 「国の至宝、神の形代たる神器が劣化するはずがない。事実、草薙はまったく冴えを失ってはいないでしょうに」 「――……」 いや、あれは1度折れてるんだが。 国の至宝で神の形代な草薙が折れて、何とか直した……バレたら殺されるな。 「打刀に直したという話は、外○恒一が率いる似非ファシストどもが広めた与太話でしょう。神器が劣化する……根も葉もない風説によって神国の要である神器を貶める事が、日本滅亡を企む彼等の第1歩なのよ――」 「ふーん……」 スクラップ・アンド・スクラップなのか。 まぁ、こいつの話もどこまでホントか分からんけど。 「あるいは何者かが、刀に似せた天羽々斬の模造品でも打ったのか。そんな才の持ち主が、人間にいるとは思えないのだけど――」 ……人間だとは限りませんけどネ。 今度、事情聴取でもしてみよう。恐いけど。 「陛下ーッ!!! どこにいらっしゃるのですかーッッ!!!?」 「……お?」 可哀想な男の叫び声が。 少しずつ、こっちに近付いてるみたいだな。 「ほら、御目付け役が来たぞ」 「……別に、明雅は私の御目付け役ではないわよ――」 不満そうに、それでも声の方に向かって歩き出す幽子。 「よい退屈凌ぎになったわ。また、気が向いたら来るから」 「オイオイ、また来る気かよ……あー、分かった分かった。いつでもどうぞ、聖上」 幽子の背中が見えなくなった。 すると、反対側から。 「まったく、しぃの波動球には敗けたよ……」 「いや、マナも強かったのだ。思わず、百八式波動球で地球ごと吹き飛ばそうかと思ってしまったのだ〜」 恐ろしい会話をしながら、マナとしぃが帰って来た。 しぃは肩に、米袋を背負っている。優勝商品のようだ。 よくやったな。マジでよくやった! 「おう、お帰り」 「あれ、匠哉? 何してるの、外で?」 「いや、ちょっとな……」 どう説明したものか。 ……幽子が来てたなんて、どう説明してもロクな事にならない気がする。 「匠哉、ここでもテニスをしてたのだ〜?」 「……は?」 しぃの不可解な言葉に、首を傾げたが――すぐに分かった。 幽子と迦具夜のバトルのせいで、この辺メチャクチャ。 ……つーか。こいつ等、こんな惨状になるようなテニスをしたのかよ。やっぱり、行かなくてよかった。 「…………」 しかしどうすりゃいいんだろうね、この有り様。 ……あー。そう言えば、ノート返して貰うの忘れてたなー。アハハ。
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