メインヒロイン

『無様な程、見ていて楽しいのよ。人間というモノはね』  リリス(りりす)
 魔術研究会が、現世に招喚した大悪魔。
 かつて熾天使ルシフェルが起こした天への叛乱に、副官として参じた悪魔の1柱。
 そして、現代。悪意と宿縁に導かれ、彼女は聖ラグエル学園に現れる。
 性格は尊大。天上天下唯我独尊を体現する、生粋の悪女。
 彼女は何か、人間に大きな望みがあるらしい。そして、黒沢聖華がそれを叶えてくれるかも知れない、と考えている。
 招喚時に居合わせた有栖川柊と強く縁が結ばれ、現世に留まるために彼に付き纏う。
『にひひ〜。そりゃ、私は天使だからね』  神家 零奈(かみや れいな)
 自称天使の女の子。但し、極めて自由な性格の為、威厳や癒しとは無縁である。
 ある日、何処からともなく聖ラグエル学園園内に現れ、いつの間にやら、高等部一年生として修学してしまっている。
 尚、肩書き上は天使であるはずなのだが、本格的な飛翔能力も無ければ、光輪も持ち合わせていない。
 身体能力も人並。頭脳こそ明晰の部類だが、その大半を良からぬ発想に消耗している。
 良く言えば永遠の悪戯っ子、悪く言えばトリック・スター的な性質を持ち合わせている。
『真実を追うことが、私の至高にして究極の使命!」 』  紫堂 薫子(しどう かおるこ)
 聖ラグエル学園高等部二年生。新聞部の部長で、「真実を伝えたい」という使命感のもとに、日々のネタ探しや取材に精を出す。ここ最近は、取材の手を学園中が禁忌とする生徒会長や魔術研の黒沢会長にまで伸ばそうとしており、彼女達の実態を調べるべく尽力しているとか。
 明るく活動的で竹を割ったようなさっぱりした気質故に、部員やクラスメートら周囲から慕われているが、同時にそのアクティブさが過ぎて行動を暴走させてしまうことも。……というよりも、行動が常に暴走気味というのが正しいだろうか。
 また、その暴走気味な性格のために気付かれにくいが、成績順位にて常に学年一桁台をとるほどの成績優秀者であったりする。
『わたしのことは”麻衣”でいいから、ありす君はありす君でいいよね』  勅使河原 麻衣(てしがわら まい)
 聖ラグエル学園高等部一年生。帰宅部。
 主人公有栖川柊のクラスメイト、かつお隣さんというなかなか良いボジションをキープしている。
 珍しい苗字のせいで自己紹介が嫌い。同じく珍しい苗字の柊とは意気投合(?)している。
 趣味は犬猫と遊ぶこと。甘いものを食べること。性格はいたって温和で、いつもほへーとしている。柊や石動が力いっぱいボケても彼女の平和的思考により、ボケは殺されてしまう。ボケキラー、つまりは天然。
 成績は真ん中より下。数学が特に苦手で平均点以上をとったことがない。得意教科は理科、社会と暗記系。試験は大体暗記で乗り切っている。ただ、高校受験の時だけは真面目に勉強した。

 カトリック教ミッション系の学校に在籍しているのに、神を信じていない。だが、礼拝堂にはよく通っているようだ。




サブキャラクター

『正義とは、唯一、私達にだけ許された称号ですわ』  梓=メイプル=シャトレーゼ
(あずさ=めいぷる=しゃとれーぜ)

 聖ラグエル学園高等部三年生。生徒会長職に就き、神の教えを伝道する立場にある。
 異教的発想を一切許さぬ過激派であり、園内に存在する魔術研究会並びに、その会長、黒沢聖華とは最悪の関係を築いている。
 その配下に、戦闘能力を備えた実働部隊を持ち、彼女自身も又、優秀なアーチェリーの使い手である。
 園内で平穏無事に生きたければ、彼女を敵に回さない手段を模索するべきであるというのは、不文律として知れ渡っている。
『……こんにちは、有栖川君。来てくれると思っていたわ』  黒沢 聖華(くろさわ せいか)
 聖ラグエル学園高等部三年生。学園に存在する、魔術研究会の会長。
 その性質上、カトリックを激しく嫌悪しており、研究会を率いて学園生徒会と敵対する。
 魔術師としての実力はまさに無双。さらには截拳道(ジークンドー)を修めており、そちらの腕前も達人級。……しかし、何かしらの欠落があるらしい。
 位階は被免達人(アデプタス・イグセンプタス)。事実上の最高位であり、組織の長たる証である。
 魔術の研究をしながらアニメを観賞する、あらゆる意味での変人。
『なぁ、どうして柊ばっかりモテるんだ?』  石動 徹(いするぎ とおる)
 聖ラグエル学園高等部一年生。柊のクラスメートであり悪友である男子。中等部からの内部進学者で、学園の内部事情に関しては柊よりも詳しい。
 ノリの軽い無類の女好きであり、自分が目を付けた学園中の女性(生徒、職員含む)の名前を殆ど暗記している。……が、主人公の友人という立場柄、その努力が実ったことは一度も無い。
 ……合掌。
『やれやれ……また厄介事か』  有栖川 柊(ありすがわ しゅう)
 当作品主人公であり、聖ラグエル学園高等部一年生。
 両親の海外転勤が決まった為、『言語名すら知る人ぞ知る土地まで着いてくる』か、『寮付きの高校へ進学する』の二択を余儀なくされる。
 折角だからと、女子比率が七割の当園に進学を決め、この春、意気揚々と入園した。
 しかし、その甘い幻想は入園後僅かで打ち砕かれることとなる――。

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